ひびレビ

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相棒20 第13話「死者の結婚」

2022-01-27 07:55:09 | 相棒シリーズ
相棒20 第13話「死者の結婚」

 今回は13年前に起きた多岐川未来ちゃんの失踪事件に端を発し、未来ちゃんの冥婚絵が彼女の失踪事件、多岐川家に最近姿を現した謎の女性、そして冥婚絵を印刷していた男性が刺殺された事件を結びつけることに。

 特命係の活躍もあって失踪事件の真相は明らかになったものの、事件に関わった人物が何かしらを失っている中で、唯一犯人だけが何も失わず平然とそれまで通りの暮らしを続けていたのは胸糞悪いですね…真相を突きつけられてなお我が身を庇う様から反省の念が一切感じられませんでした。

 男性の刺殺事件については……彼もまた色々な意味で被害者だったと思います。今回鍵となった「冥婚絵」を彼が印刷していたのには、それ相応の想いがあったからでしょう。手がかりを残していたのも自分への戒めのため。どうにか償う方法を考えていた際に、あの絵にたどり着いたのではないかと。やったことは許されないにしても、罪を償う機会はあったのに、その機会すらも奪われることに…


 多岐川家に現れた謎の女性の素性については、中盤で未来ちゃんの母親が体調を崩した際の「お母さん」呼びで素性は確定したも同然だと思っていました。それまで未来ちゃんのイトコを装い、夫妻を「おじさん」「おばさん」呼びしていたのが、ここに来て「お母さん」呼び。動揺して、咄嗟に本当の関係性を口にしてしまったのだと、そう思っていました。
 ところが……冥婚絵を描いた元刑事・黒瀬に対する伊丹さんの言葉がここに繋がってくるとは。その後の行動から見ても、未来ちゃん以外にあんな行動はとれないと思っていたんだけどな……それくらい、彼女の行動は「多岐川家の娘」として違和感の無いものでした。

 失われたもの、奪われたものが多く、様々な嘘で真相が隠された今回の事件。そんな中でも多岐川家が温かな幸せを得たのを見ると、誰かを思いやるにあたっては嘘か本当かなんて些細な問題なのだなと感じました。その後の多岐川家、そして彼女が幸せであって欲しいと、心からそう思える良い話でした。現時点で今シーズン一番の話だと思います。


 そんなこんなでまた次回。
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