続き…

2015-04-03 02:36:15 | 映画
今日のまとめ:カイルの愛国心の気持ちは良く分かる理由…。

私のは愛国心ではないし規模は小さ過ぎるけど、かつて私自身も誰か(職場)のために一生懸命だったことがあった。それこそ自己犠牲に近かったかも…。職場のため職場のため、仲間のため仲間のためと頑張ったのに、何故か悪い出来事がよく起こった。それこそ、なんでこうなるの!?こんなに貢献してるのに!?と神様を恨んだこともあった。

後々私も神様の時間を頂いた時に色々気付かされたけど、誰のためじゃなく、結局は自分のためだったんだよね。誰かに誉められたい、ありがとうと言われたい…。これは私にしかできない役目だ!と思い込んで結局は見栄を張って、しかも体力的にも能力的にも容量オーバーしてたのに、大丈夫だと思い込んで不必要に頑張り過ぎたから、結局自分の首を締める結果になった。一番の原因は、職場や仲間以上にお客さんが大事なことを完全に忘れたのがそもそもの間違いだった。

あの頃は、本当の自分の幸せを完全にはき違えてた。誰かの幸せが自分の幸せ…の本当の意味を分かってなかった。誰かの幸せじゃなく自分の幸せしか考えてなかった。エゴから生まれる幸せと純粋な幸せは全く違うということに後から気付かさせられた。

ちゃんと自分を見ているようで、ちゃんと深いとこまでは見ようとしなかった。結局は某の見返りを求めてたし、都合のよい時の神頼みもしてた。あれは当然の結果だと思ってる。

カイル自身も自分が見えてなかった。彼は見返りは求めてないけど、使命感でいっぱい。誰かを守りたい気持ちは確かにあるにはあったけど、本当に守らないといけなかったのは自分自身だということに気付いてなかった。

スナイパーとしての腕とそのはき違えてられた使命感故に心が壊れていった。何人殺したか数字ではなく、誰を殺したのかが心の闇となって彼を襲う。

戦場という常に緊張感の中に身を置いていたから、家族との日常の中にも、無意識に使命感と緊張感で神経が研ぎ澄まされて、自己コントロールが出来なくなるのは当然だと思う。そもそも人殺しをするために生まれた訳でも育てられた訳じゃないんだから、日常の突然の変化に脳と身体が追いつかないんだと思う。

番犬になるように育てられたはずなのに、結果的には狼になってしまった訳だし、自分を見失うのも当然。彼の純粋な正義感が彼の精神を蝕む。相手が子供や人間じゃなくロボットだったら精神的負担はかなり軽減されてたと思う。相手が生身の人間なんだから仕方ないと言わざるを得ない。戦争が残す爪痕の大きさは当事者にしか分からないんだから、政府はちゃんとそこんとこ理解してないといけないよね。

それから、軍隊に限らず、どんな職業でも、仕事と私生活の切り替えは本当に大事だよ。私の場合は、妄想と現実の境界線がわからなくなっておかしくなっちゃったけど…(汗;)皆さんも気を付けてくださいね!

あと、ドイツ飛行機の墜落事故もそうだけど、これからの時代は、自分との闘い=精神(心)との闘い、だと思っているので、更に感情の起伏だけは気を付けて下さいね。どんな時でも、理性と感情の区別できるようにしてないと後悔先に立たずですよ。

私は元々自分で経験しないと分からない人間なので、失敗だらけの人生ですが、どうか、周りを見て我が振り返って、私みたいにわざと失敗を選ぶ馬鹿なことはしないようにご注意下さい。周りにいる方は皆、反面教師だと思って観察して下さい。



「アメリカン・スナイパー」

2015-04-03 01:54:37 | 映画
さすが、クリント!押さえているとこはちゃんと押さえている!

本当は、今日は、「ソロモンの偽証」を観る予定で映画館に行ったんですが、まさかの今日だけレイトショーがない…(涙)ため、他に観たい作品がなかったので必然的にこちらを観たわけであります。

今日はこれを観て正解だと思った。本当はレンタルで観るつもりでいたんだけどね…(汗;)

というのも、実は、数日前に「博士と彼女のセオリー」を観たんですが、本当はたくさん書きたいことがあったんだけど、感想は闇に葬りました。で、今日「アメリカン~」を観て思ったのが、2つとも自伝を元に製作された映画ですが、同じ自伝でも、書くタイミングがあるねん!と言いたくなった。

今書くべきなのか、もっと後に書くべきか?

誰のために書くのか、自分のため?誰かのため?

江原さんの言葉を借りるなら、小我なのか大我なのか?

圧倒的に「博士と~」は小我です。そして、「アメリカン」は大我です。と私は思ってる。

「博士~」は映画としてはビックリな内容だったけど良く出来ていた。演技も良かった。ホーキング博士役のエディもオスカー納得の素晴らしい演技だった。ジェーン役のフェリシティもオスカーに二番目に近かったと思う。とんでも展開だったけど、ホーキング博士にもジェーンにも共感出来事たのでウルウルしながら観てた。

でも、原作をジェーンさんが書いたなら話は別。嫌悪感でいっぱいだった。ぶっちゃけ、原作の出版も映画化も博士が健在ならば書くべきでもないし、製作されるべきではなかったと思う。見終えた直後は、ぶっちゃけ博士の宇宙理論に興味が湧いたけど、原作がジェーンさんだと知って一瞬にして嫌悪感に変換されてしまった。なので、なんか個人攻撃の感想になってきたのでUpするのやめた訳であります。何故の嫌悪感かは想像に任せす。

同じ自伝作品の「アメリカン~」は、結果的にタイミングは良かったと思う。製作途中でカイル氏が亡くなられたのは残念だったけど、クリントが素晴らしい作品に仕上げたと思ってる。

パンフレットを読む限り、どこまでが自伝で書かれた内容なのかは分かりませんが、戦争に赴いた者の現実がちゃんと描かれていたし、戦争の犠牲者はアメリカ兵だけでなく、イラク人も同じ。そして、アメリカ兵にもイラク武装兵にも家族はいる。ちゃんとクリントは、家族の目線も忘れずに描いている。イラク武装兵の家族に関しては、ほんの数秒だったりするが、ちゃんと映像に映している。これはめちゃくちゃ大事な視点だと思ってる。中立である大切さです。

決して、クリントはイラク戦争を正当化している訳でもないし、批判している訳でもないのも分かる。ありのままの現状を映し出したにすぎない。

ま、確かに、この作品を観たら、イラク戦争では名スナイパーとして活躍したカイルを英雄視する人もいるだろうし、戦争は家族をも犠牲にするからやはり良くない、と思う人もいるはず。観る人によっては様々な見方が出来る作品であるには違いないと思う。

私はイラク戦争ふざけんな派だけども、カイルの母国を守りたい気持ちは良く分かる。戦争に勝たないと家族を守ることも出来ないかもしれない、そんなカイルの使命感も良く分かる。

たまたまだけど、ファースト「ガンダム」のDVDを買って観てたんですが、ガンダムの中でも同じようなことを言ってた。戦争に勝たないと平和は訪れない…みたいなことを。

戦争はどちらかが降伏しないと終わらない。どちらかが降伏するまで殺しあうのが戦争。だから何がなんでも戦争を始めたらアカンねん!

戦争は突然起こらないと誰かが言ってましたが、私は突然起こると思ってます。

例えば、誰かのスキャンダルが明るみになって、それを隠ぺいするため、だけではなかったけど、結果的に隠ぺいされた空爆も近い過去にはあったんですよ。

何が言いたいかというと、きっかけは突然起こり、その突然のきっかけで戦争が起こるということ。逆にいうなれば、きっかけを待っていると言ったほうがいいのかもしれない。

やはり、この「アメリカン~」でも疑問に思ったけど、“愛国心”って何なんだろうね???と今となっては不思議な言葉や。

イラク戦争だって、湾岸戦争だって、原因はアメリカ兵自体にある訳じゃないのに、何で死なないといけないのか?何故戦争が起こるのか?誰のために死ぬのか?その根源をちゃんと考えたことがあるのだろうか?

“愛国心”という名の自己犠牲、私には全くもって意味不明!

パンフレットにも書いてあるけど“イラク戦争”で結果的にアメリカは何を得した訳???

ホンマ、早く目を醒ませよ!と言いたい。

何度も書きますが、カイルの愛国心を否定する気はない。カイルだって英雄である前に犠牲者なんだから。

今読んでいる本でも書かれていることですが(然るべき時に書きます)、カイル自身、何故に愛国心を掻き立てられたのか自己分析が出来ていたら、きっとスナイパーにならなかったと思う。PTSDで苦しまなくても済んだし、殺されることもなかったと思う。だから余計、自己分析は常々大事だと思ってる。

すべて結果論になってしまうけど、カイルの二の舞を演じないことが、カイルが伝えたかったメッセージだと思ってる。クリントはちゃんとそれを映像化していると思ってる。

生きても地獄、死んでも地獄。そもそも、なんで地獄があることに疑問に思わないのか!?考えたことありますか???

様々な見方が出来るから誤解を生む内容でもあるけど、カイルの生き様を通して自分を内観するには素晴らしい作品だと思ってる。この作品に限らないけど誰のどんな考えに共感するかで、より自分が視えると思う。私は断然奥さんに共感しました。