6月、帝劇の「エリザベート」で私が観たいキャストの公演チケットが取れたら、もう一つ観たかった作品が、
宇宙劇「ウレシパモシリ」でした。
いつも拝読させて頂いているブロガーさんが毎年観劇されていて、とても感動されていたので、私も一度は観てみたい!とずっと思っていたんですが、残念ながら「ウレシパモシリ」の公演日程が発表される前に「エリザベート」の私が観たい日のチケットが完売になってしまったので、今年は諦めました。「ウレシパモシリ」だけのために東京に行くのもな…m(__)m
ということで、今回は、原作となる遠藤周作さんの「おバカさん」を図書館で借りて読みました。文庫本は廃盤になっているみたいなので図書館で借りました。
解説を読んで気付かされたのが、確かに、これは遠藤周作版「白痴(ドストエフスキー著)」であること。
読み終えた後の直感は、ガスさんはイエス・キリストみたいだなとは思ったけど、まさかドストエフスキーもイエスをモチーフに「白痴」を書いたとは知らなかったので解説を読んでビックリしました。「白痴」も「カラマーゾフの兄弟」に続くmy聖書だけど、今までそんなこと考えたことなかったもんな…。
確かに「白痴」のムイシュキン公爵とガスさんは似ている。でも、ガスさんはイエスみたいな描かれ方はしてたけど、公爵がイエスと…。そこは疑問やな。ま、私自身がイエスがどんな人物なのかよく分かってないのもあるけどね。
それはさておき、
この「おバカさん」の問題提起は、
なぜ、ガスさんは日本に来たのか?
遠藤氏は何をガスさんに祈りを込めたか?
だと思うんですよ。
なぜガスさんが日本に来たのか、日本で何をしたかったのか結局は明確には提示されてないから分からない。想像するしかない。
突然フランスから船でやってきて、かぐや姫のように突然姿を消したガスさんの目的は…?
遠藤氏が、ガスさんに込めた祈りは、まさに旧約聖書の終わりのように、唯物主義の日本人の心を救ってくれる救世主をガスさんに求めたんだと私は解釈してます。
旧約聖書の基本は、救世主を待っている。それは誰か分からない。新約聖書の基本は、その待ってた救世主イエスの物語だと私は解釈してます。っていうか、授業で「城」の著者でユダヤ人でもあるカフカを取り上げた時に教わった。
今の日本もそうだけど、唯物主義の人間が増えている。いくら治安は良くても、本当にいい国かって疑問に思うね。特に政治・経済を見てたら…。ビックリするくらいの今の株価やもな。もうリーマンショックとか、バブル崩壊なんて嫌だからね。
天災も怖いけど、バブル崩壊も怖い。この今のバブル経済が、偽りでないことを願う。
は、いいとして、
ガスさんもムイシュキン公爵も、もちろんイエスもだけど、暴力とか心の貧困が嫌いなんよね。
ガスさんは、自分の本来の居場所が、隆盛・巴絵兄妹の家じゃないことを分かってるよね。ガスさんの目的は、隆盛が一番よく分かっている。この作品の登場人物もそうだし、人間だれしもそうだけど、完璧な人間じゃないんよね。
完璧な人間じゃないからこそ、足りない物を補う最善の物は心なんよね。決してお金や目に見える物じゃない。思いやりの心。私も欠けているけど…。
隆盛がガスさんをフォローすることで視えてくる、遠藤氏が描きたかった救世主イエス像。ガスさんの行動は、今の世の中じゃ理想像でしかないけど、せめて少しでも一片でも、ガスさんような清い心を持って心を豊かに生きていけたらと思う。そしてそれを願う。
「ウレシパモシリ」の舞台ってめちゃくちゃ登場人物が多いし、タイトルもなぜか原作に関係ないアイヌ語だし、舞台がどんななのかめちゃくちゃ興味あるけど、今年は諦めますが、お導きがあれば必ず拝見するので再演し続けて下さいね!ネクストシアター同様、本当は関西に来て欲しいけど…。
もし、図書館でこの「遠藤周作文学全集5」を読まれる方は解説も読んでね。山口洋子さんの詩も素晴らしいから。
今日のまとめ:実は、初めて遠藤周作氏の作品を読みました。矢代静一氏もそうだけど、遠藤氏も純粋なキリスト教信者なのがよく分かる。
純粋なキリスト教信者は世界中にたくさんいるのに、どうして戦争が起こるのか本当に不思議でならない。
そもそも、悪魔とは何か?そこから議論すべきだと私は思うよ。
では、では、今から投票に行ってます。
追記:密林で中古の文庫本を注文したら、なんと矢代氏が解説を書いてた!!!
宇宙劇「ウレシパモシリ」でした。
いつも拝読させて頂いているブロガーさんが毎年観劇されていて、とても感動されていたので、私も一度は観てみたい!とずっと思っていたんですが、残念ながら「ウレシパモシリ」の公演日程が発表される前に「エリザベート」の私が観たい日のチケットが完売になってしまったので、今年は諦めました。「ウレシパモシリ」だけのために東京に行くのもな…m(__)m
ということで、今回は、原作となる遠藤周作さんの「おバカさん」を図書館で借りて読みました。文庫本は廃盤になっているみたいなので図書館で借りました。
解説を読んで気付かされたのが、確かに、これは遠藤周作版「白痴(ドストエフスキー著)」であること。
読み終えた後の直感は、ガスさんはイエス・キリストみたいだなとは思ったけど、まさかドストエフスキーもイエスをモチーフに「白痴」を書いたとは知らなかったので解説を読んでビックリしました。「白痴」も「カラマーゾフの兄弟」に続くmy聖書だけど、今までそんなこと考えたことなかったもんな…。
確かに「白痴」のムイシュキン公爵とガスさんは似ている。でも、ガスさんはイエスみたいな描かれ方はしてたけど、公爵がイエスと…。そこは疑問やな。ま、私自身がイエスがどんな人物なのかよく分かってないのもあるけどね。
それはさておき、
この「おバカさん」の問題提起は、
なぜ、ガスさんは日本に来たのか?
遠藤氏は何をガスさんに祈りを込めたか?
だと思うんですよ。
なぜガスさんが日本に来たのか、日本で何をしたかったのか結局は明確には提示されてないから分からない。想像するしかない。
突然フランスから船でやってきて、かぐや姫のように突然姿を消したガスさんの目的は…?
遠藤氏が、ガスさんに込めた祈りは、まさに旧約聖書の終わりのように、唯物主義の日本人の心を救ってくれる救世主をガスさんに求めたんだと私は解釈してます。
旧約聖書の基本は、救世主を待っている。それは誰か分からない。新約聖書の基本は、その待ってた救世主イエスの物語だと私は解釈してます。っていうか、授業で「城」の著者でユダヤ人でもあるカフカを取り上げた時に教わった。
今の日本もそうだけど、唯物主義の人間が増えている。いくら治安は良くても、本当にいい国かって疑問に思うね。特に政治・経済を見てたら…。ビックリするくらいの今の株価やもな。もうリーマンショックとか、バブル崩壊なんて嫌だからね。
天災も怖いけど、バブル崩壊も怖い。この今のバブル経済が、偽りでないことを願う。
は、いいとして、
ガスさんもムイシュキン公爵も、もちろんイエスもだけど、暴力とか心の貧困が嫌いなんよね。
ガスさんは、自分の本来の居場所が、隆盛・巴絵兄妹の家じゃないことを分かってるよね。ガスさんの目的は、隆盛が一番よく分かっている。この作品の登場人物もそうだし、人間だれしもそうだけど、完璧な人間じゃないんよね。
完璧な人間じゃないからこそ、足りない物を補う最善の物は心なんよね。決してお金や目に見える物じゃない。思いやりの心。私も欠けているけど…。
隆盛がガスさんをフォローすることで視えてくる、遠藤氏が描きたかった救世主イエス像。ガスさんの行動は、今の世の中じゃ理想像でしかないけど、せめて少しでも一片でも、ガスさんような清い心を持って心を豊かに生きていけたらと思う。そしてそれを願う。
「ウレシパモシリ」の舞台ってめちゃくちゃ登場人物が多いし、タイトルもなぜか原作に関係ないアイヌ語だし、舞台がどんななのかめちゃくちゃ興味あるけど、今年は諦めますが、お導きがあれば必ず拝見するので再演し続けて下さいね!ネクストシアター同様、本当は関西に来て欲しいけど…。
もし、図書館でこの「遠藤周作文学全集5」を読まれる方は解説も読んでね。山口洋子さんの詩も素晴らしいから。
今日のまとめ:実は、初めて遠藤周作氏の作品を読みました。矢代静一氏もそうだけど、遠藤氏も純粋なキリスト教信者なのがよく分かる。
純粋なキリスト教信者は世界中にたくさんいるのに、どうして戦争が起こるのか本当に不思議でならない。
そもそも、悪魔とは何か?そこから議論すべきだと私は思うよ。
では、では、今から投票に行ってます。
追記:密林で中古の文庫本を注文したら、なんと矢代氏が解説を書いてた!!!