花組「鴛鴦歌合戦」「GRAND MIRAGE!」

2023-08-01 21:06:00 | TAKARAZUKA
前日に「ファントム」を観たあとだけに、お芝居はテンポ悪い、間悪い、覇気ないやらで荒目立ちし過ぎて、正直何をやっているのか分からなかった。前半はね。

途中まで花組ってこんなにお芝居下手やったけ??と思いながら観てました。

でも、後半からストーリーの筋が見えてきて、曲のテンポも会話の間もテンションもあがってきたし、まさかのウルっとくる台詞があったりで、しかも2回もウルウルしてしまった。

後半はめちゃくちゃ良かったんだよ!

だから余計、前半なんとかした方がいいと思った。

曲のアレンジをもう少し派手にするとか、登場シーンや台詞を増やして間を埋めてテンポを上げるとか、せっかくのコメディーなんだからアドリブ入れるとか工夫が必要だと思うよ。

主役二人は間を変えてこないと思うから、

れいちゃんのキャラは、チギちゃんのサヨナラ公演の主人公のような陽キャラではない。まどかちゃんのあのキャラ作りは超新鮮。ただ間が伸びてしまうのが難点。

なので、あとは2番手以下が頑張りどこだと思う。ぶっちゃけアカさんと美咲ちゃんと和海しょう君だけ良かった。あと私をウルウルさせた下級生も。

ヒトコちゃんもキャラ設定は悪くないんだよ。ただパンチが弱い。

もうさ、めちゃくちゃ遊べるキャラが集まってるんやから、せめて覇気が欲しい。あと、もっとお芝居を楽しんだ方がいいと思うよ。夏休みでお子ちゃまも沢山来てるんだから。

題材は決して悪いとは思わない。見せ方だけです。

ぶっちゃけ、ショーの方が良かった。

もはや、岡田先生の新作というよりノスタルジックショーと化していて過去の名シーンのリバイバル集なっていますが、だからかもしれませんが、ワタクシ個人的には楽しめた。特にシボレーコンチェルト。

シメさんのサヨナラ公演のショーのひと場面でもあったので懐かしさ込み上げてきました。

他のシーンも、♪ダッタン人の踊り♪とか♪ジュテーム♪♪She♪♪ソー・イン・ラブ♪とか馴染みの曲も楽しめた。

振り付けも、故羽山紀代美先生のボレロ、まるで故アキコ・カンダ先生のオマージュのような振りもあり、脳内ノスタルジックモードでした。

主題歌もロマンティックレビューにピッタリな曲調だったし。ただ主題歌とパステルカラーの衣裳とは合わないと思った。フィナーレでも使われた赤と黒のスパニッシュ風のデザインのほうがあの曲には合ってると思う。ナルシス・ノアールみたいに、ゆったりなマイナーテンポだけじゃなく、アレンジをアップテンポにして主題歌に広がりを持たせた方がいいと思った。

やはり、なんだかいって岡田先生のショーはいいね。










「ファントム」

2023-08-01 00:07:00 | ミュージカル
これって、大阪公演からスタートやんな?

めちゃくちゃ完成度高いやん!?

っていうか、チームワーク良すぎ!

プリンシパルもアンサンブルもオーケストラも、もちろん大道具や音響、照明含む裏方さんも含めた全チームワークね。

もちろん私は関係者じゃないから内部のことは分かりませんが、チームワークの良さだけはめちゃくちゃ伝わってきた。

チームワークの良さって、ぶっちゃけ、演者が心地良く演じられているかどうかなんですよ。もちろん、緊張感も大事だけど、ピリ付いた空気感って客席にも伝わるんよ。

この城田組にはそんなピリピリ感は微塵も感じなかった。むしろ、自由度の方が高いと思った。

そして、なにより、城田君のエリックのまさかのアプローチにもう涙涙。

ラストの展開を知ってるだけに、まさに中二病のような役作りがラストの涙腺崩壊の導線になっていて、まだ1幕始まったばかりなのに、

泣けてまうやろがっ!?

(⁠╥⁠﹏⁠╥⁠)

一点だけ残念だった以外は、めちゃくちゃ良かった!!

ということで、城田君エリック、きーちゃんクリスティーヌ、大野君シャンドン伯爵、ニコルちゃんカルロッタを観てきました。

1番観たかったキャスティングではありましたが、それ以上に想像を超える完成度の高さだったので、城田エリックの歌、ではなくエリックの台詞の第一声でもうウルウル状態でした。

いやいやいやいやいやいや、

マジ泣けてまうやろがっ!?

2回目(笑)

冗談はさておき、宝塚版もラストは泣けますが、城田版は、全く泣くシーンじゃないただの会話だけで涙腺が緩んでしかたなかった。

案の定、ラストは鼻ズルズル号泣状態。オペラグラスを使ったら、城田エリックの表情だけで崩壊しそうだったので、オペラを外して観てましたが、それでも号泣。しかも私の周りの客席からも鼻をすする音が漏れ聞こえ、3階席のほぼてっぺんでしたが、作品のパワーとキャスト陣、オーケストラのパワーで完全ノックアウト状態でした。

宝塚版とは音楽が一部異なっていましたが、そんなのどうでもいいくらい感動しまくりでした。城田君もきーちゃんも大野君もニコルちゃんも、そしてキャリエール役の岡田浩暉さんも、全く文句の言いようがない!

一点だけ残念だったのは、クリスティーヌがビストロで歌うシーン。宝塚版のようにエリックに導かれて歌い上げて欲しかった。エリックの登場と導きが欲しかった。そこだけ。あれは宝塚だけの演出なら、中村B先生天才。

それ以外は、城田演出に文句ございません!

案外、美術も装置もお金をかけてるし、照明プランもなかなか独特なセンスだったし、何より演出がアクロバティック。

宝塚版は高速セリ上がり&セリ上がりでしたが、城田版はちょっとしたワイヤーアクション風なワイヤーの使い方だったし、大野君もなかなかの体当たりシーンもあり、かなり贅沢に演出されている印象でした。

そうそう、城田君、まさかドイツ・ミュージカル「ルートヴィヒ2」をご覧になりました??と聞きたくなるくらいカーテン?布の使い方が堪らんかった!あの時の感動がめちゃフラッシュバックされた。

当の城田エリックは完全に中二病で、まさしく子供のハートを持ったまま大人になったような、無邪気だわ純粋だわ反抗期だわで、親の愛情に飢えながらも甘えん坊な感じが、ラストで号泣するための導線にしか思えなかった。1幕目から既に術中にはまっていたけどね。

歌の表現もオペラ調とミュージカル調を使い分け、普段は子供、歌は大人の演じ分けも良かった。

城田君と作曲家モーリー・イェストンどの相性が良いのか、曲も歌声も聞き心地良かった。「NINE」に続きこれもDVD出して欲しいくらい。

きーちゃんのクリスティーヌも完璧!宝塚で観た時は、クリスティーヌがエリックの素顔を見て逃げるシーンに腹が立ってしまったけど、今回は、クリスティーヌもまだまだ子供(若い)だから想定範囲外だったらそりゃ気絶するわって思えた。ま、あそこで拒絶してくれないとキャリエールとのシーンが生きてこないんだけね。

やはり、クリスティーヌは歌ウマさんじゃないと説得力がないね。今回もきーちゃんの歌声と歌唱力にファントムの世界観が更に深まってた。日本も世界に負けないぞ!くらいの迫力があった。

あと、エリックのママの二役も素晴らしく、ダンスシーンがめちゃくちゃ良かった。歌ウマ、ダンスウマ、お芝居ウマ、最高でした。

大野君は、初めて拝見すると思いますが、歌がめちゃ上手くなってるやん!ってことに先ず驚いた。顔はいいけど歌がな…というのはロミジュリのハイライトシーンを観た時からウ〜ンと思ってた。

エリザベートでルドルフ役に抜擢された時、浦井氏に憧れていたと言っていたのが印象に残っていて、密かに注目してましたが、時々You Tubeのエンタメ系のニュースで拝見してました。ピュアさは変わってなさそうやね。藁

やはり、経験回数と努力が功を奏してか、出番は少ないけど素晴らしいシャンドン伯爵でした。あの対決シーン、なかなか見応えと迫力がありました。くれぐれも怪我がないように気を付けて下さいね。

そして、薔薇サム2の時から大注目のニコルちゃんは、いやいやいやいやいやいやいやいや、どハマリ過ぎやろ!と言いたくなるくらいカルロッタのキャラ作りが素晴らしかった。ハスキーヴォイスだから余計貫禄が増し、またキュートに演じたりとメリハリもあり、めちゃくちゃ楽しませてもらいました。ますますファンになった。

ニコルちゃん、「レント」に出ることないんかな??

岡田さんのキャリエールも文句なく素晴らしかった!城田君との信頼関係の良さもめちゃくちゃ伝わってきた。間違いなく城田君の推しだと思いました。だから余計、先が見えて泣けて仕方なかったんだと思う。

っていうか、このキャスティングは城田君推しですよね??

それはさておき、

このファントムは、東京より大阪公演が先の上演なのに、プリンシパルもアンサンブルもオーケストラも熱量が半端なくてチームワークの良さがひしひしと伝わってきたし、なにより、

ダイモンときーちゃんコンビの宝塚雪組版が完成形だと思っていたのに、もうこれを超える「ファントム」には出会わないだろうと思っていたのに、宝塚版よりも本家「オペラ座の怪人」よりも泣かされるとは思ってもみなかったよ。

本当に本当に素晴らしい座組によるミュージカル「ファントム」でした!

実はこの公演のチケット、戻りチケットで観させてもらいました。休みが決まって、さあチケットを取ろうとした時にはもう完売でした。それがまさかの戻りチケットゲット出来るなんて!

何事も諦めたらアカン。ってことやね。

でも、星組1789だけは諦めざるを得ない…、残念。