むっちゃ胸◯悪っ!
あ、決して作品に対してではありません。
訂正:ストローズが矢面に立たされいるのは裁判じゃなくて公聴会の間違いでした。m(__)m
オッペンハイマーがソ連のスパイでないか詰問されていのは原子力委員会の聴聞会で合ってるよね??
描かれている内容と、描かれていない裏の内容(私の想像)に対して憤りを感じているだけです。
作品自体は、見終えたあとモヤっとして、スッキリしないわだかまりが残る内容。ちゃんと把握できていないからでもあるけどね。
ということで、アカデミー賞発表以前から、“バーベンハイマー” という造語がSNS上で話題になっていたり、日本で公開されるのか否か?映画ファンの間では常に話題で持ちきりの本作。
やっとこさ日本での公開も決まり、観てきました。
実は「メメント」以来のクリストファー・ノーラン作品。彼の作品はめちゃくちゃ話題になったり評価が高い作品が多いのに、私はほとんど観てない。
作品賞は納得!受賞シーンを見て以来、ぶっちゃけ認めたくないけどロバート・ダウニー・Jrのオスカーも納得。もちろん、キリアン・マーフィーのオスカーも文句なし。
正直なところ、テーマがテーマだけに監督のクリストファー・ノーラン目線で観たかったけど、最後まで日本人目線でしか観れなかった。
もう、日本人目線で観たらもう憤りしかない!
戦争を終わらせるための原爆投下?言いたいことは分かる。
なんで無実な市民を殺す必要があるねん!?
それは、アメリカに対してだけでない。日本も同様。日本も愚かすぎる。戦争自体マジ馬鹿馬鹿し過ぎる!
原爆投下以前に、原爆実験の裏で一体何人もの命が犠牲になってるねん!?
戦争なんて、領土拡大が目的じゃないから指導者含む上層部を殺しても意味ない。要は服従させることが目的やん。都合のいいように従わせたいだけやん。
こんな作品を観させられたら、人間魚雷、神風特攻隊…、一人一人の犠牲なんて犬死にとしか思えん。死んでいった者達は、自分の命を犠牲にして日本を勝利へと導くと信じて特攻してるわけやん?なんでお前らが犠牲になって死ななアカンねん!?観ていてずっと虚しさと憤りがせめぎ合ってた。
ほんま、誰のための犠牲やねん!?誰のための戦争やねん!?
マジ理解不能!!
原爆を作ったことに対する憤りもあるけど、それ以上に、原爆を落としてしまったこと、落とさせてしまったことに対する憤りが抑えきれない。
ドイツにも落としたかった…。
全くもって意味不明!
原爆実験が失敗していたらどうなっていたんやろね…。
この作品、戦前戦後と大きく二部構成になっていて、白黒かカラー映像でしか時代が区別されておらず、最初は全くもって意味不明だった。
白黒映像が過去で、カラーが現在だと思ってたら逆だった。
前半からちょくちょく白黒映像で意味不明な会話が繰り広げられているシーンが挿し込まれていて、なんのことかさっぱり分からず、白黒映像だから過去のフラッシュバックだと思ったらその後(戦後)だった。後半で明るみになる流れ。
説明を加えるならば、原爆が投下されまるまでの前半がとその後のオッペンハイマーに関する聴聞会と裁判の後半。ちなみに裁判はロバート・ダウニー・Jr演じるストローズが被告人かつメインスポットになっている。そして、その裁判から数十?年後が描かれている。
もうさ、後半の戦後の聴聞会と裁判がマジ馬鹿馬鹿し過ぎる。
戦前の原爆が発明され投下されるまでは、映像で描かれていない世界状況(特に日本)を想像してイライラと憤りが募っていたが、後半はマジ、
何十万人という犠牲の裏で下らない聴聞会や陰謀や裁判が行われていたことに憤りしかなかった。
聴聞会の内容が、オッペンハイマーはソ連のスパイだったのではないかという…。
いやいやいやいや、原爆と関係ないやん!?
くだらな過ぎる!
あ、作品をけなしてはいません。あくまで内容です。
オッペンハイマーの弟や恋人?は共産党員。現妻は元共産党員だった。
オッペンハイマーは、原爆を発明しながら彼らと関わりを持っていた。弟に関しては、原爆実験のためにわざわざ呼び寄せたほど。
いかにもオッペンハイマーを黒に見せながら、オッペンハイマー自身は、戦争を終わらせるために原爆を発明していただけで、決してソ連のスパイではない。どちらかというと戦前エピソードは、オッペンハイマー目線で描かれているから観客には真相は明々白々。ま、理解不能な行為もあるけどね。特に恋愛に関して。
オッペンハイマー目線だから必然的に共産党関係エピソードも盛り込まれている。ちなみにオッペンハイマー自身は共産党員ではない。そこもちゃんと描かれている。
第三者目線だと、オッペンハイマーがソ連のスパイだと思われても仕方ない見せ方になっているだけ。
オッペンハイマーを良く思っていない人間がいて、陥れようと裏で策士していたのがロバート・ダウニー・Jr演じるストローズだったというオチ。
オッペンハイマー自身は、特別日本に恨みがあって原爆を作ろうてしていたのではなかった。自身はユダヤ人だから必然的にナチスを恨んでおり、ナチス(ドイツ)もまた原爆を作れる科学者がいるからナチスよりも先に作りたかっただけ。
あくまで戦争を早く終わらせるための原爆であり、これ以上アメリカ兵を犠牲に出さないため、平和を取り戻すためであった。
オッペンハイマーは、広島と長崎に原爆が投下されて20万人以上の犠牲者が出たことを後悔していた。原爆も水爆も要らないと訴え出ていた。だが、アメリカ政府としては、ソ連に対抗するためには原爆は必要不可欠だった。政府とオッペンハイマーと意見の相違があるのもポイント。
戦時中、アメリカの敵はもはやナチスでも日本でもなく、ソ連というのがなんとも言えない皮肉。戦時中から冷戦勃発。ほんま、馬鹿馬鹿しい。
原爆を作ったことに対して是非を問う聴聞会でも裁判ではなく、オッペンハイマーがソ連のスパイか否かの聴聞会。真相を知ると実に下らない!
ストローズは、過去にオッペンハイマーに侮辱されたことを執念深く根に持っており、原爆の父と称賛されたオッペンハイマーを陥れるために陰謀を企てていた。揚げ足をとって陥れる…。
あらすじを書いているだけでイライラが募ってくる。
頭がいいなら、もっと世のため人のためになることに知恵を働かせろよ!と言いたくなる。
今の日本もそうだけど、利益優先が当たり前になってない?慈善事業が優先じゃなくて、利益優先のためにわざと慈善事業を行うみたいな。慈善事業が本当にわざとらしく感じる。
ぶっちゃけ、クリストファー・ノーランが何をメッセージとして描きたかったのかは正直見えてこなかった。アメリカ批判をしたかったのかも正直なところ分からない。オッペンハイマーの功績を称えたいのかも分からない。少なくともソ連のスパイではないことを伝えたいのだけは明確。
自分の信じた道や信念が否定されたり、間違いだと気付くことがある。一度始まったこと(軍事開発やその競争)はもう終わらない、と言いたかったとは思うが、正直なところ私には分からい。
決して否ではないが、賛でもない。憤りとモヤモヤが残る珍しい作品。
日本公開に関しては、やはり原爆被害者に配慮して公開を見送るべきじゃないのかと配給会社も買いつけるべきか悩まれたとは思いますが、公開して正解だと思います。
戦争シーンは一切ありませんが、戦争の虚しさがよく伝わる作品だったと思います。