さすが、正塚先生!
ワタクシの大好物をよくご存じで!藁
あらすじを読んだ時からワクワクが止まりませんでしたが、
素晴らしい脚本演出でした!
組子たちも、さすが芝居の月組だけあって表現力が安定している!
ということで、レイコちゃんうみちゃんコンビのサヨナラ公演を観てきました。
ぶっちゃけ、ラスト以外はサヨナラ色が強い作品だとは思いませんでしたが、芝居の月組を復活させた今の月組にピッタリな作品でした。
わざとらしいギャグがなくても観客を笑わせることが出来る、芝居心があるからこその確かな間とセンス。本当に素晴らしかった。
あ、コメディー作品ではないので誤解なきように。
全体的には暗い物語。笑いの要素が一種の清涼剤的な役目を果たしている。
ストーリーは、ワタクシの大好物の降霊モノ。今やってる「光る君へ」でも呪いのアイテム化としている。
メアリー・スチュアートの首飾りを巡って大英帝国の行く末を案じる展開。
さすが正塚先生!と言いたくなるくらい伏線の敷き方が上手い!
メッセージ性があって、その引き出し方が秀逸!
ヴィクトリア女王の時代だから、史実を変えられない前提で練りに練った脚本になっているので、基本オリジナル作品しか書かない正塚先生の手腕を堪能できる作品になっている。
あと、正塚先生ならではの幕前芝居をしない舞台展開がまじアッパレ!
今回も盆は回る回る!迫りは上がったり下がったり!
舞台展開を観てるだけでも舞台芸術を堪能できる。
最近は、宝塚に限らず外部でも原作ありきの作品が多い中、オリジナルが書けるのは本当に天才だと思う。ミュージカルの世界でオリジナルを上演するって本当に怖いことだと思うんよ。エリザベートと違って誰も分からないから。
いくらサヨナラ作品で集客が見込めると言っても、駄作は駄作だからね。
そんな中、単調じゃない物語を書いた作品を書いた正塚先生の手腕はお見事!と言いたい。
正直なところ、100%正塚先生オリジナルのフィクションだと分かっているのに、設定もあり得ないのに、不思議なことにめちゃくちゃリアリティーがあった。
っていうか、正塚先生がまだまだ衰え知らずだったことに正直驚いた。
今回は、舞台転換だけでなく映像も駆使していてイメージを広げやすかった。更に音楽がめちゃくちゃ良かった!
組子に関しては、
レイコちゃんはお得意のクールビューティー。
うみちゃんは、シンプル・イズ・ベスト。
ちなつ様は、コメディアンでもないが、カッコつけでもない。中間な感じ。瑠音君との掛け合いが最高!
オダチンもシンプル・イズ・ベスト。
珠李ちゃんは、まさかの活躍。
みちるちゃんは、この物語の中で一番キャラ立ちした役。さすがに美味しい役とは書けないが…。
一番美味しい役は、出番は少ないがメアリー・スチュアート役のりりちゃん。
今回休演者が出ての代役公演でしたが、本役ではセバスチャン役が佳城葵君なん?叔父さん役の方が合ってると思うんだけど…。良い味出てた。セバスチャン役は大楠てら君がピッタリだと思うんだが…。
本役さんのお芝居は観てないけど、代役でも遜色ないのが芝居の月組のなせる技。
ショーは、
正直に書くと、やはり中村B先生とは音楽の相性が合わないことを出だしから痛感してしまい、何度もウトウトしてしまったが、
110期生のロケットの曲が!
知る人ぞ知る♪A prety girl is just like a melody♪
最近は滅多に聞くことはなかったが、30年前の宝塚を知る者としては名曲中の名曲!
月組のトップスター大地真央さんの曲と言っても過言ではないくらい、真央さんのイメージしかない曲。ずっと宝塚の曲だと思っていたら、映画「ジーグフェルド・フォーリーズ」で使われていた曲らしい。1919年だよ!
そこからもう目がパチパチ!110期生のロケットが素晴らしく、今回は2階席から見るほうがお得なくらいフォーメーションが素晴らしかった!
♪荒城の月♪のアレンジも良かった。
そこからのフィナーレが、もう、まさかのウルウルだった。
ショーもあまりサヨナラ色がない内容だと思っていたら、フィナーレから完全にサヨナラ色突入。
トップコンビ以外の卒業生にも餞となる演出が施されていて、まじウルウル状態だった。
しかも、次期トップコンビのちなつ様と珠李ちゃんをお膳立てする演出もあって前半とのギャップでめちゃくちゃ感動しまくってた。
レイコちゃんは、新公初主演の「Shall we ダンス?」から注目していたので、まさか月組に組み替えするとは思ってなかった。名前に月がついてはいるから月組でトップになるのは必然だったね。本当、月組に来てくれてありがとう!
うみちゃんは、遅咲きトップだったけど、レイコちゃんとうみちゃんでギャツビーを生で観れて最幸でした!うみちゃんだからこその素晴らしいデイジー像だったと思う。
レイコちゃんとは添い遂げないかもと思っていましたが、やはり、ファンとしては添い遂げてくれて嬉しく思う。うみちゃんもありがとうね!
コロナ禍でどの組も公演中止が余儀なくされ、チケ難も相まって観劇が困難な中、運良くお二人の大劇場5作品を観ることが出来たのも本当に本当にラッキーでした。
よく思い出したら、外箱公演もアンフィシアター以外は観てた!凄い縁!
この公演でワタクシイチオシ下級生の彩音星凪君も卒業ということで残念極まりないですが、あと、最低でも2回観る予定なので、卒業される方々を見届けたいと思ってます。
1日も早い休演者の復帰を願ってます。それまでは無理せず療養してください。