一般に10万円を超えるケーブルは「高級ケーブル」だと思います。ケーブルを作成するに当たり、自分なりに色々な方に質問し、雑誌やネットでケーブルの評価等を集めました。
その中に「高級ケーブルは癖が強い」と云う言葉や「高級ケーブルを試してみたが交換が無かった」等の評価を良く耳にし読みました。
しかしこれらは「ケーブルの理論」が判らなかった事による「誤った判断」で有ると確信しました。
「高級ケーブル」ですので一般の安モノとは違う「作り」や「音質」でなければメーカーも「高級ケーブル」とはしないと思います。使うユーザー側の認識が変わらなければこの評価は変わらないと思います。逆説的に「認識を変えさせる」事が出来れば商品の存在価値は有ると云う事でも有ります。
まず1セット購入して「音質」の比較をされるのが一般的でしょう。これは私も導入手順としては仕方のない事と思っています。金額が高いのでどうしても用心をします。自分の場合でもそうでした。
この状態では「高級ケーブル」は導入初期「癖の強い音」と判断されると思います。問題は「なぜだろう?」の疑問を持たない事だと思います。「こんなものさ」とあっさりと何も考えない事が一番の問題だと思います。
「良い音」、「悪い音」「癖の有る音」にはそれぞれ「理屈」が有ります。「なぜそうなったのか?」についての「考察」が必要だと思います。
一般に「癖の強い音」はケーブルが発していたのではなく、接続された下流側の機器が「消化不良」を起こして(ビックリして)、ケーブルの伝送する「情報量」に対応できなかったのだと思います。
電気の流れは「水の流れ」に置き換えて考える事が出来ます。ケーブルはさしずめ「水道管」に相当します。高級ケーブルは一般のケーブルに比べて「情報量」が多いと考えられます。つまり「水道管」の直径が大きいのです。ですから流せる水量が大きいとも言えます。
1箇所のケーブル交換(水道管交換)をしても、何処を替えるかでその効果は変わって来ます。最終的に「システムの総合力」が音に出て来ます。その音を出すスピーカーに近いケーブル(SPケーブル)で試すのが一番判り易いと思います。
私は「信号ケーブル」は「下流側」から、「電源ケーブル」は「上流側から」をお勧めしています。やみくもに「高級ケーブル」を使っても、下流側の機器を「ふん詰まり」や「オーバーフロー」させるだけですので「手順」を守って導入すれば、今までと違った結果を得ることと思います。