
1970年代から1980年代までが日本のオーディオ業界の全盛期で有ったと思う。それを支えたのは「団塊世代」だ。子供の頃は食べ物も遊ぶ遊具もなく貧しい生活の中で育った世代だ。その為、「音楽」に飢えていた世代でもある。
アメリカのオーディオ全盛期はその前の1950~1960年代だろう。アメリカの全盛期を支えた名機達が、日本のオーディオマニアの懸垂の憧れの機器になったのは言うまでもない。アンプ類は部屋の中に入るサイズなのでマランツ#7や#8B、#9、マッキントッシュC22+MC275辺りは所有が可能であった。
ただ、米国のSPは元々が「トーキー」から発展しているものが多く、名機と云われるスピーカーの中には巨大なものが少なくない。家庭用に普及されるように作られているのはJBLやアコースティック・リサーチ(AR3a等)、KLH等のブックシェルフタイプが多い。中でもバリエーションが多いのはJBL社製だと思う。(スピーカー界のトップメーカー)
個人的にはJBL社の古いタイプのユニットを使ったシステムが好きだ。何故かと云うと「ユニットの潜在能力が高い」からだ。潜在能力を引き出して使えばかなりの処まで音質アップできる。JBL製のSPでは中高域にコンプレッションドライバーとホーンを組み合わせた物が最高レベルだと昔から言われている。
最近のSPにはこの「コンプレッションドライバーやホーン」を組み合わせたスピーカーが少ない。コーン型やドーム型では出ない質感がホーン型にはある。とかく「ホーン型スピーカー」はじゃじゃ馬なサウンドとJBLのスピーカーは言われるが、御した時のサウンドは他のメーカーのサウンドでは得られないものがある。