JBL#375や2440,2441,2445、ガウスHF4000等の2インチスロートのコンプレッションドライバーを使ったシステムは「音数」と「スケール感」、「音の太さ・エネルギー感」で他を圧倒します。
一般にはこのエネルギーの塊みたいな音をコントロール出来ずに、「咆哮」の洗礼を受けて手放す方が多い。
2インチドライバーを使ったサウンドを聴いた後で、#4343や4348等のモニターやドーム型、コーン型のユニットを使ったSPシステムを聴くと、どんなにバランスが良くても「空虚な」サウンドに聴こえてしまう。
2インチドライバーも#375の他に前述したユニットや、ALTEC#288C、TADも聴いた事が有りますが、トドメは「JBL#375」に尽きると思っています。
ガウスのHF4000は#375より大きく重いのですが、こと「エネルギー感」では#375に及びません。
#375のダイアフラムも純正以外に「ラディアン」も使った事が有りますが、「ツルッ」とした質感でJBL純正のダイアフラムに及びません。
純正のJBL「オリンパス」では#375がH93のショートホーンで使われていますが、これでは音を拡散しきれず使えません。#2395(HL90)やHL88、HL89の500Hzから使えるホーンが必需品です。メーカーにはデザインに拘りすぎて性能を無視したモノが有ります。メーカー純正だから「音質が良い」とは云えません。
SS誌でJBLの幹部達が「家庭用には1インチドライバーがベスト」と云った内容は理解できますが、それはあくまでも2インチドライバーを使いこなせなかったから出した結論で、うまく使ったシステムを聴けばその答えは変わっていたのかもしれません。
HF4000は私のお気に入りの一つですが、いろんな38センチウーファーで試しましたが1発ではバランスがどうしてもとれませんでした、46センチウーファーのバックロードの組み合わせでいったん落ち着きました。
しかし、46センチではスピード感がイマイチ合わず これはまもなくお払い箱となりました。
HF4000の造りは1970年代のあちらも景気の良い頃の製品なのでしっかりしています。
ダイヤフラムをフェノールタイプに交換するため裏ブタを明ける際は六角レンチを使用するネジでしたし、ビックリしたのは裏ブタの内側の形状が#375最初期型と同じバブルバックになってました。
吸音材も経年変化に耐えうるしっかりしたものです。ALTECのシンプルな造りとは対照的です。
#375との比較ですが、#375の方が音飛びが良いですね。
エネルギー感で#375 スケール感でHF4000というところでしょうか。
音質は好みになると思いますが、私はHF4000の瑞々しさがお気に入りです。
現在16オームタイプを使用しておりますが、8オームタイプは#376・ALTEC288-16と比較試聴した際にがっかりしました。
8オームタイプは霧がかかったような曇りのある薄っぺらな音です。(8・16オームの関係はドライバー全般に言えるのではないでしょうか)
おなじJBLでも#375と#376は別物と思うくらい#375が良いですね。
#375は最初期型のWESTREXのT530を手に入れ聴きましたが、わたしの好みの音ではありませんでした。
トレイルさんにこんな話をするのは釈迦に説法になるかと思いますが、私の貧しいオーディオ遍歴で記憶に残っていたものですからお話しした次第です。
何とぞお許しください。
私の#375は「SuperTrail仕様」と呼んでいるオンリーワンの音質対策をしています。音数が更に増えて、質感も更にきめが細かくなっています。
同じ対策をHF-4000にすれば、#375を上回る性能に出来るのではないか?と思っています。ですので余力が出来ればまたHF-4000を手に入れたいと考えています。
ダイアフラムの8Ωト16Ω品のサウンドの違いは歴然と有りますね。
また良い話を聴かせてください。