山遊すずらん会の11月例会で下呂市金山町の梁谷山に登りました。
梁谷山は金山町の奥地で岩屋ダムの上流に位置します。全山が照葉樹に覆われた山です。梁谷山は中央分水嶺に近く、日本海側に多いブナ(シロブナ)と太平洋側に多いイヌブナ(クロブナ)が見れます。日本のように狭い国に2種類のブナが有るのは珍しく、しかも1つの山で2種類のブナを見れる山は非常に珍しいのだそうです。
今回は廣江先生に参加して貰えました。廣江先生に参加して貰えると色々と自然観察の話が聞けます。今回の山は、紅葉した山でした。色々のカエデが紅葉していまして、教えて貰いました。葉の写真を撮りましたが、色々のカエデが有り、ゴチャゴチャになってしまって、正確に覚える事が出来ませんでした。メモを取り、画像と一致させて学ばなければと思います。
登山口辺りは紅葉していましたが、高度が増すに連れて落葉しており、山頂辺りは幹と枝だけになっていました。あと、1週間もすると、落葉して冬の姿となってしまうでしょう。
マイクロバスが梁谷山林道を進んで行きます。
林道の周りは紅葉しています、
梁谷山の登山口です。
これから登りますが、コースの説明を聞いています。
登山口に設けられた梁谷山登山道案内図です。
今回は南尾根ルートから登りブナの木ルートで下山する周回をしました。
登り始めました。
左は南尾根コースを登り始めたところです。
右は南尾根コースとブナの木コースの分岐。指示標識です。
梁谷山を形成する岩体は濃飛流紋岩だと説明を受けました。
流紋岩と聞いて龍紋岩と想像してしまいました。蛇紋岩と言うのを耳にした事が有ったからです。
紅葉した林の中を登ります。
誰かが見つけて「先生、これ何ですか~」と質問が出ました。
これはケンポナシと言うモノだと、説明でした。
枝の先に甘味があるのだそうです。
昔、甘味に飢えていた時期、口にしたのだそうです。
ピンボケでスミマセン。
これはシロモジです。
葉にU字型の切れ込みが入っています。
山頂方面です。
落葉して視界が広がっています。
小鹿の涙に向かっていますが上ったのが、一旦下がってしまいます。
小鹿の涙へ来ました。
滝の上部が紅葉しています。
滝の水量が少なくなっていて、滝には見えません。
クネクネした道を登って来ましたが、この先。南尾根に出ます。
南尾根に出て、大きな木があります。
この木は、確かシロヤシオだったのでは、と言うことでした。
尾根に出るヘアピンカーブの場所です。春、シロヤシオの時期に来ると確認できます。
眺望が広がる場所に出ました。
噴煙を上げる御嶽山が見えます。
写真に撮ると、ハッキリ見えませんが、肉眼では御嶽の左に乗鞍岳。そして穂高岳。槍ヶ岳。笠ヶ岳が確認できました。
それに、アレが野口五郎岳ではないかと言っていました。
南尾根の指示標識が有ります。
山頂が近い所まで、あがって来ました。
今日のKオジサンの後ろ姿。
シロモジの黄色い落ち葉。
天然のジュウタンです。
かがみこんで撮影する廣江先生。
何を撮っているのでしょう。
ブナの落ち葉に変りました。
ブナの木コースと南尾根の分岐点です。
ここを左に折れれば山頂です。
もう、山頂が見えています。
山頂に到達です。
先に来ている人が居ましたが、同じグループの人で岳見岩に向かわなかった人達でした。
山頂へ到達しました。
岳見岩に寄ってきた本隊の到着です。
本体が到着して、ランチタイムとなりました。
三角点。方位盤と双眼鏡が設置して有ります。
設置してから歳月が経ち、土が流れ出て基礎が露出しています。
以前に来た時、双眼鏡にカバーが被せて有りました。今では双眼鏡が故障しています。
山頂から東方の眺望です。
先ほど見えた御嶽山が山頂に着た時には、見えなくなっています。
下山を始めました。
帰路はブナの木コースで下山します。
前方にブナの大木が見えます。
良い雰囲気の所を下って行きます。
頭上のシロモジ。
何の木か、シッカリ見ずに「先生、これ何の木」と聞いてしまいました。
良く見れば、何の木か判るものでした。
廣江先生が説明しています。
イヌブナの葉をとり、説明してくれました。
ブナの葉の特徴は、側脈の端が鋸状の凹部に入ることです。ブナは側脈の数が9本か10本で、イヌブナは14本から15本で、イヌブナの方が多いです。
話しを聞いて、葉の表面の凹凸が樋のような役目となって雨水を流しやすくしているのではと思いました。
サワグルミの大きな木が有りました。
これが実だと言って、前から見本のように廻ってきました。
大きな岩の陰。
木の実のようなものの殻が転がっています。
リスの巣だったのではと想像しました。
黄葉したモミジ。
下から見上げたヤマモミジです。少しピンボケでした。
右はヤマモミジの木ですが、モミジの中では巨木です。
バスが見える所まで下山して来ました。
朝、何台か居た車が居なくなっていして、バスが残って居るだけでした。
トイレ
飛騨金山の森キャンプ場のトイレです。
梁谷山の登山口にトイレが有りますが、工事現場に有るようなトイレで、お世辞にも綺麗なトイレとは言えません。それに、県道から梁谷山林道に入ってから少し進んだ所に、新しくログハウスタイプのトイレが設けられました。それでも人数が多い時は困ります。
私たちは、このトイレを往路と復路で使用させてもらいました。
岩屋ダム
復路に岩屋ダムに寄りました。
岩屋ダムは発電や利水に利用されて居ます。
この場所までは、滅多に来る事が無いので、バスに停まってもらいました。
巨大なダム湖ですが、東仙峡金山湖と名付けられています。
ダムの説明板です。
ボタンを押すと、ダムの説明がスピーカーから流れて来ました。
ダムの堰堤です。
湖側ですが、ロックフィルダムで大きな岩が見えます。
こちらは放水口側です。
左のコンクリートのスロープが放水路です。
下には変電設備なのか、そのような施設が見え高圧線の鉄塔も見えます。
感想
梁谷山に春と秋。合わせて5~6回は来ています。山と向き合って、山はその都度、違った顔を見せてくれます。今回は廣江先生から生の話を聞く事が出来ました。
ウリハダカエデ、エンコウカエデ、コミネカエデとミネカエデ。ウリハダカエデはその名の通り、幹の肌がウリのようなカエデです。エンコウカエデは援交と覚えました。色々と教えてもらいましたが、カエデの名とどのような葉だったか一致しませんでした。
知らない事を色々と知る。そこに面白さが有ると思います。
それに、御嶽山の眺望。途中で姿を見る事が出来ましたが、山頂に着いた時は隠れていました。ものは考えようです。途中で見れて良かったです。