放射能と鬼渡神。 その6

さて、「速秋津姫」ですが、ここからは「速開津姫」と書いた方が分かり易いので、こう書きます。

 

大祓詞に「速川の瀬に座す瀬織都姫と言う神・・・・・」に続いて、「八塩道の潮の八百会に座す速開都姫と言う神・・・・・」と言うフレーズが出てきます。

 

瀬織津姫の座す「速川の瀬」ですが、「九州に速川があり、瀬織津姫を祀る速川神社があるからその速川だ」と言えばそうなのですが、瀬織津姫は十王信仰に出てくる三途の川の脱衣婆とされていますので、「速川＝三途の川」だと言えます。。

十王信仰の場合、脱衣婆が死人（罪人）の衣服を剥ぎ取り、その衣服を懸衣爺が受け取って木の枝に掛け。その木の枝のしなり具合で罪の重さを調べるそうですが、そうなると速開津姫は懸衣爺となるかも知れません。

因みに「それは濡れ衣だ」なんて言ったりしますが、ここでの衣類は罪の意味ですね。

 

でも、速開津姫が懸衣爺だと、ちょっとイメージ湧きませんわね。

まあ、私は、瀬織都姫がマガツヒ神であるのであれば、速開津姫はナオヒ神のように思えます。これも何れ、相撲を例にとって書きたいと思います。

 

さて、話は「速川＝三途の川」からでしたね。

瀬織津姫が速川、つまり三途の川の瀬（上流）に座すならば、速開津姫は河口に座すと言う事になります。

速開都姫は「水戸神」と言われていますが、「水戸＝湊」です。海と河の間ですから、河口に座すと言う事です。それ故、分かり易くする為に「速秋津姫」を「速開津姫」と書き直したんです。

速開都姫の「開」の字は、入口を表していますからね。

そして速開都姫は川の入口、河口に座す神様だけではなく、火口、つまり噴火口にも鎮座する神様なんです。

 

例えば、富山県の立山・地獄谷にも速開津姫が祀られています。つまり噴火口は地獄の入口と言う事ですね。

蔵王も休火山で噴火口に水を湛えていますが、蔵王の御釜と言われている位ですから、「噴火口＝御釜」です。多分、地獄の御釜も噴火口をイメージしたものだと思います。

 

そして蔵王山頂上の刈田嶺神社に、何故、水分神を祀っているのか。

富士山の浅間神社の様に、火山が噴火しない様に水神でもあるコノハナサクヤ姫を祀る意味合いも無きにしも非ずですが、地獄の入口と考えたのだと思います。それ故、「水分神＝速開津姫」だと思えるのです。

 阿武隈川の河口に速秋津姫を祀る湊神社があったのもその意味ですし、蔵王山8合目から阿武隈川の支流である三途川が流れているのであれば、その上流にある蔵王の噴火口に、水分神が祀られているのもその為だと思います。

前回、日本は別名・秋津島であると書きましたが、この「秋津」が「開津」で地獄の入口、つまり冥界の入口であれば、日本は地獄にも天国にも一番近い国と言えるかも知れません。

まあ、捉えどころのない文章を長々と書いて来ました。

「放射能と鬼渡神」と言うタイトル、失敗でしたね。自分で訳が分からず、シドロモドロになっちゃいました。スミマセンでした。

 

まあ、私、最後に何が言いたいのかと言うと、鬼渡神は「速秋津姫（また戻しました）」、強いては、神も尊も付けられず表記されている「伊豆能女」が一番その姿に近い様に思えます。

それは何故か。これもまたの機会に、小刻みに切ってお話したいと思います（またまた、スミマセンね）。

 

ではでは。

 

 

 

 

 

放射能と鬼渡神。 その5

そんでは、またまた阿武隈川に戻します。

 

えー、前回、阿武隈川の支流に「三途川」があると書きました。その場所ですが、宮城県刈田郡蔵王町、蔵王山の8合目です。8合目と言ったら、川というより沢ですね。

 

刈田郡とありますが、これは坂上田村麻呂の父ちゃん・苅田麻呂から取っています。因みに福島県には坂上田村麻呂から取った田村郡もあります。

まあ、苅田麻呂も田村麻呂も東北出身者であると言う説もあり、田村麻呂なんかは宮城県の利府町に産まれた場所（子安観音）や田村麻呂の母親が住み込みで働いていた屋敷（九門長者屋敷・現在は伊豆佐比売神社）、勉学のために通っていた寺子屋（洞雲寺）なんかもありますが、まあ、これは伝説でしょうね。

 

、東北では源義経と並んで坂上田村麻呂の人気が高いですが、これは、どうも、奥州藤原氏を滅ぼした源氏が、奥州を統治しやすくするため画策したように思えます。

投降したアテルイ達の助命を桓武天皇に嘆願したなんてされていますけど、青森県のネブタ・ネプタ祭りを見ると、とてもそうとは思えませんわ。

この件はまたまた長くなりそうなので、またの機会に書きたいと思います。

 

さて、三途川が蔵王山の8合目にあると言ったら、やっぱり蔵王についても説明せねばなりませんが、これもエラく長くなっちゃいますんで、またの機会に書きます。毎度毎度、すみません。

 

蔵王の頂上と山麓には刈田嶺神社があります。祭神は白鳥伝説の地でもありますので、日本武尊も祀られていますが、主祭神は「天之水分神」と「国之水分神」です。

鬼渡系の神社の代表的な神様です。「速秋津彦」、「速秋津姫」両神の子とされています。

勿論、刈田嶺神社は神仏分離前、蔵王権現でした。つまり、「水分神＝蔵王権現」と考えられますが、私、神道の聖婚のしきたりを考えると「水分神＝速秋津姫神＝蔵王権現」と思い込んでいます。

「速秋津彦神」はとこに行ったのかと思うでしょうが、「蔵王」って、女性が座って分娩するスタイル??を意味していますので、男神の「速秋津彦神」は入れませんでした。「速秋津姫」と同神と言えなくもないですけどね。

 

あっ、それと「聖婚（ヒロエスガモス）」も分からない人が多いと思います。説明すると長くなりますし、スピリチュアルな方はドン引きしちゃいそうなので、今回は省略します。

 

何か、省略続きですが、チョット、このタイトルで書くのまだ早すぎたと。今、書きながら思っています。今回は私の疑問のみを書くつもりでしたし、困ったもんです。

 

つづく。