続きます。
それでは今回のお題、「熊野の本地、五衰殿。」の総括をしましょうね。
先ず第一にこの物語はフィクションだと思います。神仏習合の考えからこんな物語を創ったと思います。仏教関係者の人が。
何とか日本を仏教で鎮圧・・・・・っと言ったら言い過ぎですが、大和朝廷は仏教で日本を統治したい考えがありましたからね。
因みにアテルイの時代の蝦夷は仏教の教えが浸透していました。蝦夷は平等主義でしたから、同じ平等主義を説く仏教を早い時代に受け入れていたのです。特に毘沙門天への信仰は熱心でした。
そこで苦戦していた大和朝廷軍の坂上田村麻呂は、毘沙門天を軍旗に掲げて蝦夷軍に挑んだことで蝦夷軍は戦意喪失。田村麻呂はそれで勝利を獲たとの話も伝わっています。やはり仏教は日本の本来の民である蝦夷や、日本の地主神を調伏する宗教と言えますね。
因みに仏教を浸透させる方法としては、「日本の地主神は仏教の仏と同神だ」とするのが一番です。「天照大神は大日如来だ」とか言うのです。日本人は古来から信じ易くて新しいもの好きですからね。
更に因みにイエズス会のフランシスコ・ザビエルなんかは自分達は僧侶だと言い、「大日如来はゼウス様だ」としてキリスト教を広めていました。真実の信仰よりも先ず最初に信仰を広める事が第一と言う事です。
広めてどうするか。そりゃ侵略ですよ。コロンブスなんかはマルコポーロの東方見聞録を読んで金を奪いに日本を目指してましたからね。当時のスペインの女王から出資して貰って。
その時に自分が日本の総督になる確約をスペイン女王に取り付けています。つまり日本から金を奪うだけでなく、征服するつもりだったのです。
当時のキリスト教は白人であってこそのキリスト教です。黒人が入信しても白人以外は虫けらと考えていました。キリスト教徒であっても黒人は人間ではない。殺しても問題無いと思っていたのです。
コロンブスは間違って日本ではなくアメリカに行っちゃいましたが(インドに着いたと思っていた様ですか)、アメリカでも先住民であるアメリカインディアンを虐殺して金を奪いました。
そして結果的に先住民であるアメリカインディアンから国を奪っています。日本に来ていたらどうなっていたか。その当時なら奪われていたかも分からないです。
当時のキリスト教は、キリスト教徒でも黒人は虫けらな訳です。異教徒であるなら虫けら以下です。宗教は人を殺す理由付けになります。金の略奪だけでなく日本人の殺戮に走っていた可能性は十分あると思います。蝦夷を襲った大和朝廷の様にね。
今のキリスト教はそうではないと信じていますが、クリスマスにケーキを食べる前に、チョットでも良いのでキリスト教で命を落とした人の事を考えるべきだと思います。そしてキリスト教の罪も・・・・・・。
続く。