私、二ヶ月に一回血液検査を行っています。糖尿病で血糖値を測る為です。
以前通っていた病院では重度の糖尿病と診断されていました。血糖値は300を超える事もありましたので。だからインシュリン注射を医者に強く勧められていたのです。
私は注射恐怖症。注射器を見るのも嫌なのに自分で注射するなんて無理。無理無理無理です。私は医者に言いました。「インシュリン注射する位なら死にます」と。
その病院の2階のフロアは透析患者が透析をしています。40程ベッドがありますが、何時も全部のベッドが埋っています。その光景は異様です。ここまでしなければ生きて行けないなんて気の毒です。私には無理です。私がもし透析を受ける身になったら清く死にます。自分の体に針を刺すなんて絶対無理です。1分で確実に失神しますので。
透析患者のフロアの一角で毎月管理栄養士の栄養相談を30分から一時間位受けていました。当時、「このままの状態では合併症になる。透析もありえる」と言われてました。
透析になったら機械で血液を循環させ浄化する訳ですが、私にはそんなの無理。
その時の管理栄養士には「失神するなら都合がいいじゃない」なんて言われましたが、そんな問題ではないのです。私の弱い心では絶対に耐えられない。心が破裂し廃人になる。それなら清く死にたい。それが私の尊厳であります。
時は過ぎ、睡眠時無呼吸症候群と言う事でCPAPを付けたのですが、30秒と持たない。窒息して付けていられない。仕方が無いので鼻の気道を広げる薬を鼻に入れてCPAPを付けたのですが、それも長く続かない。それで耳鼻科を受診したら「鼻の軟骨で気道が殆ど塞がっている。これではCPAPを付けるのは無理と言われ手術をする事に。
私としては決死の覚悟で鼻の軟骨切除の手術を受けました。全身麻酔での手術ですから術中痛みはありませんでしたが術後は大変です。点滴が待っていましたから。
点滴は当然腕に針を刺して行う訳です。手術から目が覚めたら点滴されていました。恐怖でした。その前に麻酔を手の甲に打たれ恐怖で失神しそうだったのですが、麻酔って3秒程度で効きます。直ぐに眠りに落ち、目が覚めたら手術が終わり点滴されていた。この恐怖は尋常でありませんでしたよ。しかも麻酔が切れて来て手術した鼻の痛みも加わりましたので。
いやーいや、本当に苦難でしたわ。鼻の穴には紐状のガーゼが2本づつ入っていて、二週間近く鼻呼吸は出来ません。これもきつかった。さらにきついのはこの紐ガーゼを取る事です。血が乾燥して固まった状態の紐ガーゼを引っ張り抜く訳です。これ、リンチ以上の痛みですよ。私の場合、余りの痛みで2日間かけてゆっくりと抜いて貰いましたが、こんなのはもう体験したくわない。あーっホント私頑張りましたわ。
この手術は私に取って大いなる禊となりました。何たって右の鼻の穴は9割、左は7割が軟骨で塞がっていましたので。だから鼻呼吸が上手く出来ない。こんな苦しい人生を47年間続けていたのです。気が付かなかったのですが苦労していたのです。
最近、マスクをしてランニングをしている人がいます。心肺機能を高める為にです。
私、高校時代、肺活量が6600cc以上ありました。肺活量を調べる機械は6600ccまでが上限です。私の肺活量はそれを振り切っていたのです。高校全学年で一番の肺活量でした。
当時、ジャイアンツの王貞治選手の肺活量は3600cc、長嶋茂雄選手は5600ccです。私は高校時代で身長164センチ程度で6600cc以上。多分、7000ccは超えていた。何故、ここまでの肺活量があったのか。
私は子供の頃から新聞配達をしていたので、それで鍛えられてこの肺活量になったと思っていましたが、今考えると私の鼻呼吸を遮っていた鼻の軟骨のせいでした。鼻呼吸が満足に出来ないから肺が鍛えられた。肺活量がとんでもなく増えたと言う事なのでしょう。
高校時代、体重73キロありました。私の身長のマラソン選手よりも20キロ程度重かったと思います。それでも私、マラソンが得意だったのは肺活量の賜物だったと言う事です。ほんの小さな鼻の軟骨でこの効果。人間って何が何だか判らないものですね。
そして現在、多少鼻の中の肉で気道が塞がりつつあると言われてますが、大変爽快です。鼻で呼吸が出来る幸せがこれ程素晴らしいとは知りませんでした。世界が変わりました。
手術と糖尿病の食事治療で1ヶ月程入院していましたが、これは間違いなく私に取って禊でした。苦しい思いをしたから鼻で普通に呼吸が出来る。こんな幸せありませんよ。
でも太るとまた気道が狭まり鼻呼吸が妨げられます。睡眠時無呼吸症候群も太っていて気道が狭まっているから発症するのです。これ、下手したら死にます。
まだすべき禊はあったと言う事です。ダイエットという禊を。本来の自分を取り戻す為に私はダイエットをすべきです。
鼻の軟骨が無くなっただけでこの幸せです。体の脂肪が少なくなったら本当に幸せだと思います。
小学校低学年の時は痩せてましたが、あの時の感覚は覚えていません。昔を思い出す為にも生まれ変わる為にもダイエットをしなければならない。
人間、本来の自分に戻るべきです。本来の自分だから人生に向かって行ける。人生と言う波に乗れると思います。
人生の半分を過ぎてしまって今頃気が付きましたが、本来の自分を取り戻すもの人生の目標の一つだと思います。
もう、いい加減やらないと駄目です。
やりますよ、やりますよ。
ではでは。