諸行無常なる日々。或いは鬼渡神と神々の源流。

呪われた家系を生きる私の人生観や日常。それに立ち向かう為の神道的な考え。そして因縁の鬼渡神、神々の源流について考えます。

「もらいゲロ」のトラウマ。その2

2020年10月07日 02時03分01秒 | 人生
戻って参りました。続きです。

子供の頃、盆と正月は旅行や里帰りをクルマでしていましたが、私にとっては地獄の日々です。車酔い地獄です。

どんなに寒くてもクルマの窓は開けます。風を浴びていれば多少酔いは妨げられる。

「寒いっ、窓締めろ」と言われても開け続けます。一番寒いのは私。でも、風を浴びていなければ車酔いとなる。

ってな事を言っても最後は酔います。そして吐きます。クルマを走らせながら窓からゲロを吐く。この絶望感。この哀れさ。クルマのドアはゲロだらけ。惨め過ぎます。辛過ぎます。

それ以上に辛かったのが小学校の頃のバスでの遠足。間違いなく車酔いとなりゲロを吐く。遠足なんかにゃ行きたく無い。

特にトラウマになった出来事があります。

確か小学4年生か、5年生だったと思います。私の車酔いは当然、クラスの誰もが知っていました。何時もゲロを吐く危険なヤツとして、一目置かれていました。

それ故、私の席は運転手の直ぐ後ろ。2つの席を私が1人で陣取る。ゲロを吐きたくなったらバスを止めて、素早く外に出れる席。それが運転手の後ろ。私の特等席です。

バスガイドは私がクルマ酔いをする事を知り、大変良い物ほ貸してくれました。青いポリバケツです。

他の生徒はシートに備えてあるエチケット袋ですが、私の場合は特別待遇でバケツを貸していただけたのです。

このポリバケツは素晴らしい。エチケット袋の場合、吐きそうになったら袋を出して広げて素早く吐く。

私の場合、そこまでの動作をしている猶予なんか無い。早撃ちガンマンの如く一瞬で吐きます。1ミリ秒で吐くのでエチケット袋を開く余裕は無い。袋では対応できないのであります。

しかし、ポリバケツなら大丈夫。膝の上に置いていれば、何時でも吐ける。こんな素晴らしいものは無い。勇気凛々。これで何時吐いても怖くは無い。

不思議なのもでポリバケツを持っていると車酔いはしない。ポリバケツが私に安心感を齎す。

そう、ポリバケツは私の守り神。ポリバケツさえあれば車酔いに勝てる。

私は車酔いに勝ち勝者となれる。もう車酔いなんか怖くない。勝ったも同然。それで車酔いに負けてゲロを吐き、蹲る惨めさともオサラバ。

やっと平和な時を迎えられる。遠足を心から楽しめる。そう確信したのであります。

ポリバケツの効果は絶大でした。凄い安心感。ポリバケツと言う神を手にした私は万能。何にでも勝てる。遠足も楽しいものとなりました。

そして楽しかった遠足も終わり学校までの帰路に着く。学校も真近。

吐かなかった。初めて遠足で吐かなかった。車酔いも最小限度で抑えた。

勝ったんだ、私は遠足での車酔いに初めて勝ったんだ。そう思って安心していた。

その時、あの男が、あの男が・・・・・・・。


続く。








コメント (4)
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