安東伸昭ブログ

安東伸昭の行動日記

おかやま都市活性化フォーラム2017

2018年01月19日 | 観光
平成30年1月19日

JR西日本発足30周年を記念した「おかやま都市活性化フォーラム2017-観光新考―地方創生時代の観光戦略を探る」
(山陽新聞社主催、岡山市後援、JR西日本岡山支社協力)
が11月20日、同市北区柳町の山陽新聞社さん太ホールで開かれた。

そのパネルディスカッションの内容整理したものです。

PDFファイルにまとめています。(ここをクリックしてください。)

パネルディスカッションの内容
<パネリスト>
岡山市長               大森雅夫氏
  後楽園と岡山城の一体活用
JR西日本執行役員岡山支社長     森本卓壽氏
  鉄道で情報運び交流拡大
せとうち観光推進機構事業本部長    村橋克則氏
近隣の名所巡る“拠点”に
おかやまアナウンス・ラボ代表取締役  森田恵子氏
地元の良さ 住民が知って
<コーディネーター>
岡山大学大学院環境生命科学研究科教授 阿部宏史氏



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知恵と工夫で農業を成長産業にしよう。

2018年01月19日 | 農林業
平成30年1月19日 時事通信

知恵と工夫で農業を成長産業にしよう。
「農業における連携と地域づくり―地域活性化を目指して」をテーマにしたセミナー(時事通信主催、JAグループ協賛)が、11月17日、東京・銀座の時事通信ホールで開かれました。
これまで市場に出せなかった野菜を農家の収入に変えるなど弱みを強みに変えた成功例や、県を超えて互いの地域資源の特長を生かした広域連携の取り組みなどが紹介された。
今後の農業の方向性を探るうえで参考にするためにまとめてみました。

ここからPDFファイルが開きます。


「日本農業のこれから」農林水産大臣 齋藤 健 大臣

「出荷できぬ野菜活用」おうみ冨士農業協同組合 食育園芸部長 川端 均 氏 

「新たな連携をつくった伝統ある地域資源」赤穂市 建設経済部 地域活性化推進担当部長 永石 一彦 氏

「新たな連携をつくった伝統ある地域資源」田辺市 農林水産部 梅振興室長 廣畑 賢一 氏

「農業とともに栄える地域への挑戦」鳥取県知事 平井 伸治 知事

農泊で地域活性化 農林水産省 農村振興局 農村政策部長 太田 豊彦 氏

「農山漁村地域を活性化させるインバウンド都市農村交流について」株式会社百戦錬磨 代表取締役社長 上山 康博 氏

「連携・交流と地域づくり」
〔パネリスト〕
 全国農協青年組織協議会 副会長 水野 喜徳 氏
 おうみ冨士農業協同組合 食育園芸部長 川端 均 氏
 赤穂市 建設経済部 地域活性化推進担当部長 永石 一彦 氏
 田辺市 農林水産部 梅振興室長 廣畑 賢一 氏
〔コメンテーター〕
 一般社団法人ロハス・ビジネス・アライアンス 共同代表 大和田 順子 氏
〔コーディネーター〕
 時事通信社 デジタル農業誌Agrio編集長 増田 篤




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関係人口を活用した地域活性化モデル事業公募!

2018年01月19日 | 政治
平成30年1月19日 iJAMP
総務省 30自治体で「関係人口」事業=地域活性化でモデル公募

 総務省は2018年度、「関係人口」を活用した地域活性化を目指すモデル事業について、合計30ほどの自治体を選定する。
地域の出身者やふるさと納税の寄付者といった既に特定の地域と関わりがある人に加え、「どこかの地域で支援活動をしたい」という意欲を持つ都市部の人材も巻き込む。
4~5月ごろ公募で自治体を選定し、夏ごろから事業を展開。
同省は必要経費の補助などで支援する。

 関係人口は、長期的に住む「定住人口」と、旅行などで訪れた「交流人口」の中間にある概念。総務省は、人口が減少する地域で、外部から継続的に関わりを持ちながら、過疎や高齢化といった課題に取り組む人材を増やす必要があるとみている。

 18年度は、既に関係人口となっている人として、
 ①地域出身者や勤務経験者
 ②ふるさと納税の寄付者―に対象を絞り、それぞれ10ほどの自治体でモデル事業を行う。

 ①については、対象者のリストを作った上で、まちづくりに関する意見を募ったり、景観維持活動や伝統行事への参加を呼び掛けたりすることを想定している。
 ②についても、寄付者の登録名簿を作った上で、寄付金を活用した事業の実施状況を伝えるほか、現地見学会を開くなどの取り組みを求める。
先行事例としては、鳥取県日野町や香川県三木町が展開している「ふるさと住民票制度」があるという。

 一方、モデル事業では、特定地域との関わりはないものの、今後どこかの地域で活動したいと考えている都市部人材も活用する。
こうした人材の受け入れを希望する約10自治体を選定。
各自治体で4、5人程度を引き受ける。
モデル地域から比較的近い大都市で、地域が抱える課題などに関する講座を複数回開くほか、現地滞在しながら課題解決に向けた活動を行う。
先行事例では、島根県が展開している「しまコトアカデミー」がある。




総務省 関係人口」活動基盤整備へ=モデル事業で自治体公募
2017/9/21
 総務省は、出身者や勤務経験者といった現在居住はしていないものの、地域と継続的な関わりがある「関係人口」を地域活性化に生かすため、受け入れ体制づくりを後押しする。
「地域との関わり創出事業」として、複数自治体をモデル指定して取り組む方針だ。
2018年度予算概算要求に必要経費2億4000万円を盛り込んだ。

 関係人口は、長期的に住む「定住人口」と、旅行などで訪れた「交流人口」の中間に位置付けられる概念。
地域出身者のほか、仕事や勉強のため一定期間住んだことのある人らが該当する。
総務省は、こうした人が週末にもっと「里帰り」して、地域のイベントやボランティア活動に参加するよう促す考えだ。
 関係人口による地域活動を推進するには、例えば該当者の登録名簿を作って、イベントやボランティア活動などに関する情報を随時周知するといった取り組みが考えられ、これを行う組織や人材が必要になる。
モデル事業を希望する自治体には、組織の整備や人材育成の計画に加え、関係人口と協力して取り組む地域の課題も併せて提案書としてまとめ、応募してもらう方針だ。

 組織の整備については、新たに立ち上げたり、既存のNPOなどを活用したりすることが想定される。
モデル事業の実施団体数など詳細はこれから詰めるが、最終的には、事業を通じて得られたノウハウを取りまとめ、他の自治体に同様の取り組みを広げることを目指す。



地域の「関係人口」に注目を
地方創生、ボトムアップで―小田切明治大教授インタビュー
2017/10/3

 
 地方創生をめぐり、各自治体が定めた5年間の総合戦略の折り返し地点を迎えた。
移住施策や過疎問題に詳しい明治大学の小田切徳美教授はインタビューに応じ、今後の地方創生の取り組みに関し、市町村より小さな小学校区単位で住民が参加するボトムアップ型で戦略構築を進める重要性を強調。
その上で、移住に至っていないが地域と多様な形で関わる人を指す「関係人口」に注目し、移住・定住施策などを進めていくことが必要だと指摘した。
主なやりとりは以下の通り。

▼2017年度は総合戦略の中間年に当たり、折り返し地点を迎えた。
これまでの取り組みの評価は。

 これまで国レベル、自治体レベルでそれぞれ総合戦略が作られたが、ある意味、地方創生は急ぎ過ぎた面がある。地方の動向に光を当て、短い期間で政策を組み立てることができたのは、(「消滅可能性都市」を明示し)非常にインパクトが強かった「増田リポート」の「功」の部分だ。

 ただ、「罪」の部分として、当初の段階の地方創生は「とにかく急ぐんだ」という空気がまん延し、コミュニティーレベルでボトムアップする地道な動きにつながらなかった。
中間年ではあるが、今はコミュニティーレベルの地方創生がいよいよ本格化した段階だ。

▼コミュニティーレベルの地方創生の在り方は。
 どのくらい人を呼び込めば高齢化率を抑えることができるかや、あの空き家はまだ使えるとか、あの家の息子が来年定年で帰ってくるらしいとか、具体的な可能性を、今まさに地域の中で議論してほしい。

 最大のポイントは時間をしっかり取ること。
時間を取って地域のワークショップを開き、(住民が)「自分たちの問題だ」という意識をつくらないといけない。
ワークショップで地域の資源や課題などを確認することで初めて、「何かしようじゃないか」と思うようになり、計画が出てくる。

 市町村は、交付金の獲得だけを意識して既存の総合計画を机上で再編し、KPI(重要業績評価指標)を付けただけの総合戦略ではなく、小学校区単位からボトムアップした上で共通項目などを独自に考えるのが本来の在り方だ。
総合戦略は制度的にはいつ改定してもよいので、(不十分な内容の場合は)極端に言えば、今すぐにでも改定のプロセスに入るべきだ。

▼人口減少対策の一つの柱である移住促進に関し、(小田切氏が座長を務める)総務省の「これからの移住・交流施策のあり方に関する検討会」の中間取りまとめでは、「関係人口」に着目した取り組みの重要性を指摘した。

 現在の移住・定住の議論では、移住前のプロセスを考えずに無関心の人をいきなり移住させようという発想があるのではないか。
銀座で不特定多数に移住フェアで呼び掛けたとしても、大きな効果は得られない。

 ふるさと納税で寄付をしたり、単なる観光客でなくボランティアをしたり、移住前に地域に何らかの形で関係を持つプロセスをきちんと評価すべきだ。
「関係人口」は、移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、中間の概念。(「関係人口」に位置付けられる人々には)最終的に移住する人も、東京から応援する人もいるだろう。
移住に至る次のプロセスに移りやすくすることが移住施策になるし、移住しなくても地域に関係を持つ人を尊重する考え方もある。

▼「関係人口」の考え方を今後どう発展させていくべきか。

 各自治体に関係人口がどのくらいいて、どのくらいのスピードで増えているのか、実態を把握することが重要だ。その上で、そうした人々との関係を維持、発展させることになってくる。
「構想日本」の提言と考え方が近いが、検討会では、「ふるさと住民票」という形で住民登録し、自治体は広報やSNS(インターネット交流サイト)での情報提供などを通じて関係を維持するアイデアが出ている。

 自治体が独自に取り組んでネットワーク化する形がよいのか、国として制度にするのかはまだまとまっていないが、(制度上位置付ける場合)例えば、「ふるさと住民票」の形で住民登録した自治体に、その人が住所地に納めている住民税が流れる仕組みをつくったり、ふるさと住民票の人口を地方交付税の算定に反映させたり、アイデアレベルだがいろいろ出てくると思う。

▼現行の過疎地域自立促進特別措置法(過疎法)は20年度末で期限切れになる。過疎地域の現状をどうみるか。
 過疎法で指定されている過疎地域の「二極化」が進んでいる。
一方で移住者を受け入れて社会増を実現している「にぎやかな過疎」が出始めているが、もう一方で地域住民の当事者意識が全く生まれず、少なくとも移住や地域づくりで成果が出ていないという両極分解がかつてなく激しい。
こうした状況が、今の過疎法をどうするのかという議論と当然結び付いてくる。

▼人口減少問題の一つの側面として、地方議員の成り手不足もクローズアップされている。総務省「町村議会のあり方に関する研究会」で座長を務める立場から、今後の議論の方向性は。
 私見だが、三つのレベルの議論があり得る。
長野県飯綱町議会の「政策サポーター制度」のように、現行制度の下でできる取り組みをどう横展開するかが一つ。

二つ目は、兼職禁止の緩和など地方制度調査会などで既に指摘されて、まだ制度的な対応ができていないものがある。
できるだけ速やかに対応すべきだという意見があるだろう。

三つ目として、制度の枠組みを大幅に変える議論もある。
現行制度で町村総会と議会は並置できないが、並置するような制度改正も考えられる。
議員の成り手がいないという脈絡から、すぐに町村総会ではなく、議会制度を充実させ、それにより成り手を増やすという考え方だ。

この三つのバランスが重要だが、どう最終的にまとめていくかは今後の課題だ。




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「関係人口」について

2018年01月19日 | まちづくり
平成30年1月19日
「関係人口」について

調べていくと不易流行につながる。

岡山県真庭市の取組(時事通信)
◎出生増・持続可能なまちへ施策強化=「関係人口」協力も想定
 真庭市が人口減少対策を強化している。出生数の増加、転出抑制・転入促進に向けて、市民や企業との連携、さらには市外に住みながら真庭に関心を持ち、貢献したいと考えている「関係人口」の協力、活躍も想定し、持続可能なまちづくりを進める。
施策展開の方向として、
▽地域集落を維持する事業
▽女性が住みやすい、住み続けたい女性目線による魅力あるまち
▽ふるさと教育などによる帰属意識の醸成と仕事の場づくり
▽人口減少に対応した都市づくり
などが挙がっている。

2005年に9町村合併で誕生した真庭市の人口は、合併当初の5万1800人から15年には4万6100人になり、同年以降も減っている。
国立社会保障・人口問題研究所の推計では40年には3万2000人程度への減少が見込まれる。
こうした状況に対し、「地域活性化に頑張ってきたが、もう一度、人口減少対策にすべての施策を関連させることで減少を抑制し、地域コミュニティーを強化したい」
(太田昇市長)とし、一丸となって取り組みを展開することを決めた。

市は「40年に3万4000人維持」を目標に掲げている。取り組みのキックオフとして11月下旬には、人口減少を抑制する一方、人口減社会への対応として、「暮らしやすいまちづくり、地域での支え合い」を進める内容の全体方針を決定。
この中で、「市民や産学官による連携」とともに、「関係人口の協力を頂くことが必要」と位置付けた。

 展開する施策のうち、女性目線による魅力あるまちづくりでは、
「3世代同居の方が子どもの数が多い」
「若年層、新規就職世代の流出、特に若年女性の流出が多い」
といったデータを踏まえ、3世代家族の応援などを通じた住みたくなるまちづくりや企業との協力による働きやすい職場づくりを進める。

「関係人口」については、総務省が地域活性化策として受け入れ体制づくりを後押しする構えで、18年度予算概算要求に関係経費を盛り込んでいる。
市は施策検討に当たり、地域集落の維持に、移住者や関係人口の参画を位置付ける。
インターネット交流サイト(SNS)を活用してシティープロモーションに努めながら、地域貢献を希望する人たちの情報を蓄え、地域活動について紹介する考え。
継続して地域に貢献してくれる人たちを発掘し、定期的な活動などを経て移住につながることにも期待を寄せる。
 市は18年度予算編成を通じて施策を具体化する一方、市民や企業と連携した取り組みを考えるために来年1月中旬以降、市民代表らによる審議会や旧町村ごとの地域づくり委員会を開く。

「持続可能未来」 つながる力 ムラから始まる世直し(平成成30年1月3日 日本農業新聞)

「新しい農村」づくりが始まっている。
グローバル経済と対極の小さなムラの経済が芽吹く。
近代化が「向都離村」の歴史なら、田園回帰のうねりは「向村離都」の幕開けを告げる。競争、浪費、分断、格差の負の連鎖を断ち切り、共生、循環、持続、自立の社会を目指す時だ。
求められるのは「包む力」「つながる力」「続く力」。
農村がその力を磨けば、この国の未来は変わる。
 まず刷り込まれた言説を疑ってみよう。

少子・高齢化で約半数の市町村が近い将来消滅すると言われた。本当か。
「限界集落」で挙家離村は進んだか。
 実は過疎自治体の4割、327市町村で30代の女性が、5年前に比べ増えている(2015年)。
しかも条件不利地の烙印を押された山間部や離島ほど健闘している。瀕死のはずの農村から再生の胎動が聞こえてくるのだ。
 データを公表した「持続可能な地域社会総合研究所」の藤山浩所長は、それを「縁辺革命」と呼ぶ。人口減に歯止めをかけ、定住化を促すため、1%の人口と所得を地域に取り戻す「1%戦略」を唱える藤山さんは「新たな潮流」に地域の未来を見る。
 内閣府の国民意識調査では、衰退する農村のために「積極的に協力したい」という回答が、20代の男性だけが突出して高かった。

新しい共同の形
 農業、農村への関わり方は、移住、2地域居住、週末援農に就農研修とさまざま。
農泊や直売所巡り、ふるさと納税まで含め、関わること自体に価値を見い出す関係人口の広がりは、確実に農村の風景を変えつつある。
 移住にしろ応援団にしろ、彼ら彼女らは一様に「縁」「人との出会い」をきっかけに挙げる。
受け入れ態勢が万全な自治体より、一緒に課題を解決するプレーヤーとしての役割にやりがいと生きがいを感じる。「地域おこし協力隊」などがいい例だ。
 それは壊れかけた農村の共同体を共に作り直し、つなぎ直す作業でもある。外からの刺激が「気づき」となって、農村の内発力を引き出した時、地域は劇的に変わる。
 農山漁村の「人」と「資源」を生かし、付加価値型の産業に磨き上げる。中央の下請け経済構造から脱し、域内で資金が循環する仕組みを作ることが、持続可能な未来の鍵を握る。
おだやかな革命
 その好例が、農業用水の小水力発電で集落再生に取り組む岐阜県郡上市の石徹白(いとしろ)地区。
内と外の力がかみ合い、集落のほぼ全戸約100世帯が出資して専門農協を設立。
一昨年から営業運転を始め、約2200万円の売電収入を農業振興に生かす。
過疎の村が「エネルギーの地産地消」を起爆剤に変わった。子育て世代の移住も進み、10年で14世帯40人増えた。

「百年の森林(もり)構想」で木材ビジネスに成功したのは岡山県西粟倉村。
人口約1500人の過疎の山村は起業支援事業で、林業を核に約30社の多彩なローカルベンチャー企業が誕生。10年で約130人の雇用が生まれ、総売り上げは9億円に上る。移住者も100人を超え、村は一変した。手入れされた森からは床貼り材などのヒット商品が生まれ、間伐材は温泉の熱源になるなど、6次産業化の先進地となった。
 こうした地域再生の取り組みを記録映画「おだやかな革命」にまとめた渡辺智史監督は、食やエネルギーなど地域の課題を他人任せにする時代は終わったという。
「これからは、欲しい未来は自分たちの手で作っていく時代だ」とのメッセージは、全ての人々に向けられたものだろう。

幸せに下る道を
 あるべき未来を手に入れるために何をすべきか。保守派の論客で社会思想家の佐伯啓思氏は、「グローバル化」「競争力」「成長追求」を根底から見直す「価値転換」が必要だという(『さらば、資本主義』)。

 文化を通し地域づくりに関わる劇作家の平田オリザ氏ももはや日本は「工業立国」「成長社会」「アジア唯一の先進国」ではないという。
「競争と排除の論理から抜け出し、寛容と包摂の社会」を目指すべきだと説く(『下り坂をそろそろと下る』)
 持続可能な社会とは「つながる社会」。人も自然も生かし生かされながら未来へ「続く社会」。
身の丈に合った経済や社会の自立モデルを地域から作り直す時である。
それは縮小し閉じこもることではない。
開かれたローカル経済で世界とつながることだ。

 未来へと続く幸せな坂道の下り方を考えよう。
自立した産業、医療や学校など安心と安全の生活基盤、なるべく環境に負荷をかけない食やエネルギーの地産地消、そして誇れる文化の創造。それらを包む込むゆるやかな共同体こそが、「新しい農村」の姿だと確信する。それは、人間復興と文化再生、現代のルネサンス運動に匹敵するだろう。
 宮沢賢治の「農民芸術概論綱要」の一節を引く。
「おお朋(とも)だちよ いっしょに正しい力を併せ われらのすべての田園とわれらのすべての生活を一つの巨(おお)きな第四次元の芸術に創りあげようでないか」


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