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私は知りませんでした・・・
本来、患者数の少ない腫瘍らしいのですが、徐々に増えてきているようですね。
まず発生部位は肺、胃、十二指腸、膵臓などで発生するらしいのですが、
100年前、発見された当時は、良性腫瘍との判断だったらしいのですが、
その後の研究で、リンパ節と肝臓に転移する悪性腫瘍だと分かったらしいのです。
先程の臓器でホルモンや神経伝達物質を分泌する細胞ががん化すると
ホルモンや神経伝達物質が過剰に産生され・・・体内で様々な異変が起きるというのです。
この病気は50代半ばから増える病気らしいので、
専門家は、年に1回は検査を受けることを推奨しているようです。
今朝は、この病気の詳細を転載してみようと思います。
~以下、10月18日読売新聞朝刊より抜粋~
膵臓や肺などでホルモンや神経伝達物質を分泌する細胞ががん化すると低血糖や下痢など様々な症状を引き起こす。この病気の早期発見と治療が、検査技術の向上で可能になってきた。今年4月には診療ガイドライン(指針>)も策定され、病気の認知の広がりと治療の質向上が期待されている。
(原隆也)
ホルモン過剰分泌で障害
この病気は「患者数の少ない腫瘍で、2005年の調査では年間の新規患者は10万人当たり3人だったが、5年後の調査では10万人当たり5人に増えている。
血糖値を下げるホルモン「インスリン」を分泌する膵島の細胞にNETが生じた場合、過剰にインスリンが分泌され、意識障害などの低血糖症状が表れる。胃酸の分泌を促進するホルモンを産生する細胞のNETでは、過剰に分泌された胃酸で十二指腸に潰瘍ができたり、逆流性食道炎が起きたりする。腸内に水分の分泌を促すホルモンが過剰に作られると、1日3㍑もの下痢を起こし死に至ることもある。一方、ほとんど症状の出ないタイプもあり、最近、患者数が増えつつある。このタイプでは、腫瘍を発見した時には5割近くが肝臓やリンパ節に転移している。
膵・消化管神経内分泌腫瘍 早期発見・治療可能に
診療指針の作成委員長を務めた京都大名誉教授の今村正之さんによると、NETは100年前にドイツの病理学者が発見し、臓器への浸潤が少なく転移しない良性の腫瘍と報告した。しかし、その後の研究で多くのNETはリンパ節と肝臓に転移する悪性腫瘍であることがわかった。CT(コンピューター断層撮影装置)やMRI(磁気共鳴画像装置)、内視鏡検査などの登場でNETは、小さなうちに見つかるようになり、早期の治療が可能になってきている。世界保健機構(WHO)は、NETの細胞の核を染色して増殖の早さを調べることで、悪性度を3段階に分ける病理分類を10年に導入。日本でも12年9月に「日本神経内分泌腫瘍研究会」が発足し、NETの研究が進む。
見つかるNETの大きさは、3㌢以下が多く、治療は切除が最優先される。ほかの臓器に転移して切除できない場合は、抗がん剤のほか、がん細胞の増殖を抑える分子標的薬が有効で、この3、4年で相次いで二つの薬剤が承認されている。アカン増に転移した腫瘍は、手術や抗がん剤の投与のほか、がん細胞に栄養を運ぶ肝動脈を塞ぐ治療や、腫瘍に針を刺して焼く「ラジオ波
また国内未承認だが、欧州ではがん細胞に取り込まれやすいホルモンと構造が似た物質に放射性物質を結合した薬剤を投与して、がん細胞を攻撃する治療も行われている。約3割で腫瘍が消えるか小さくなり、8割以上で増殖が抑えられたというデータがあるが、白血病などの重大な副作用も報告されている。
今村さんは「NETは50歳代半ばらか発症する人が増えるので、その年齢になった人には年に1回検査を受けることを勧めたい。手術で根治できることもある。肝臓に転移しても進行が遅いことも多いので希望を持って治療を受けてほしい」と話す。