人間、引き際が大事。
それを誤ったとしか言いようがないのが石原慎太郎だと思う。作家としての技量は高い、それを認めるのにはやぶさかではない。
だが、政治家としては限界を露呈していた。頭がイイだけに実務能力はある。それもかなり高いレベルであると思う。だから大臣をやらせても失言以外で大きな失策はない。都知事としても、タレント知事とは格段の違いをみせ、それなりの実績も残している。
地味すぎてあまり評価されないが、東京都の会計に複式簿記を導入し、従来の収支計算だけの予算会計から大きく進歩させた功績は、私も大きく評価している。また、失敗に終わったとはいえ、銀行に対する外形標準課税の導入だって、その意気は評価したい。(結果的には大きな損失を都民に押し付けたがね)
だが、この人、政治家としては二流だと思う。
その傾向は8期続けた衆議院の頃に、既に見て取れた。血気盛んな自民党の若手を集めての青嵐会などが典型だったが、とにかく人としての度量が浅い。喩えて云うなら、学級委員長に自ら立候補して抜群の得票でなったものの、クラスをまとめる力量に乏しく、気が付いたら孤立している勉強秀才といったところか。
もっといえば、遠くから見ると見栄えも良いし、頼れそうに見える。だから大衆人気はけっこうある。ところが、いざ身近で見てみると、親しめず、不信が募る。だから、国会議員時代も、また都知事時代も、優秀な人間を周囲に集めても、数年たつと皆離れてしまう。
どうもそれは息子にも引き継がれたようで、先の代表選でも当初、盛んに持て囃されながらも尻つぼみで終わった石原伸晃に同じ資質が見て取れる。仲間を作るだけなら出来るが、その仲間を惹きつけておくだけの度量に欠ける。これが慎太郎の最大の弱点だ。
80歳という高齢も不安要素だが、それ以上に心配なのは騒ぎを大きくするだけで終わり、日本の政治にとって必要な改革を中途半端で終わらせてしまうことだろう。言っていることは立派でも、それを実現するだけの人望がない。
独裁者でいられた都知事ならば、なんとかなった。しかし、国政での改革は複数の有力者の協力なくしてあり得ない。そして、もう分かっている。石原慎太郎には、その有力な協力者と話は出来ても、彼らとの協業は出来ないことが。
結局、最後は孤立して毒舌吐いて、混乱だけを残しての退場となると思う。気の毒だけど、自業自得だよ。
それを誤ったとしか言いようがないのが石原慎太郎だと思う。作家としての技量は高い、それを認めるのにはやぶさかではない。
だが、政治家としては限界を露呈していた。頭がイイだけに実務能力はある。それもかなり高いレベルであると思う。だから大臣をやらせても失言以外で大きな失策はない。都知事としても、タレント知事とは格段の違いをみせ、それなりの実績も残している。
地味すぎてあまり評価されないが、東京都の会計に複式簿記を導入し、従来の収支計算だけの予算会計から大きく進歩させた功績は、私も大きく評価している。また、失敗に終わったとはいえ、銀行に対する外形標準課税の導入だって、その意気は評価したい。(結果的には大きな損失を都民に押し付けたがね)
だが、この人、政治家としては二流だと思う。
その傾向は8期続けた衆議院の頃に、既に見て取れた。血気盛んな自民党の若手を集めての青嵐会などが典型だったが、とにかく人としての度量が浅い。喩えて云うなら、学級委員長に自ら立候補して抜群の得票でなったものの、クラスをまとめる力量に乏しく、気が付いたら孤立している勉強秀才といったところか。
もっといえば、遠くから見ると見栄えも良いし、頼れそうに見える。だから大衆人気はけっこうある。ところが、いざ身近で見てみると、親しめず、不信が募る。だから、国会議員時代も、また都知事時代も、優秀な人間を周囲に集めても、数年たつと皆離れてしまう。
どうもそれは息子にも引き継がれたようで、先の代表選でも当初、盛んに持て囃されながらも尻つぼみで終わった石原伸晃に同じ資質が見て取れる。仲間を作るだけなら出来るが、その仲間を惹きつけておくだけの度量に欠ける。これが慎太郎の最大の弱点だ。
80歳という高齢も不安要素だが、それ以上に心配なのは騒ぎを大きくするだけで終わり、日本の政治にとって必要な改革を中途半端で終わらせてしまうことだろう。言っていることは立派でも、それを実現するだけの人望がない。
独裁者でいられた都知事ならば、なんとかなった。しかし、国政での改革は複数の有力者の協力なくしてあり得ない。そして、もう分かっている。石原慎太郎には、その有力な協力者と話は出来ても、彼らとの協業は出来ないことが。
結局、最後は孤立して毒舌吐いて、混乱だけを残しての退場となると思う。気の毒だけど、自業自得だよ。