一袋100円のミカンが美味しい。
たまに行く静岡県にあるスパの近くに路地販売しているミカンがある。ビニール袋に無造作に詰められたミカンなのだが、これが実に美味しい上に安い。ただし、見かけはよくない。
おそらく農協に出荷するには、いささか基準を満たさないのであろう。少し小さかったり、表皮に虫が這ったような跡があったりする。今どきの消費者は見た目を重視するから、市場には出せないのだと思う。
一応、無農薬と表記されているが、おそらく低農薬なのではないか。でも、間違いなく農薬はあまり使っていない。だからこそ、表皮があまり綺麗ではないのだろう。でも、中身は関係なく美味しい。
こんな美味しいミカンが、一袋100円なのだから嬉しいが、同時に困ってしまう。東京のスーパーで買えば、一袋400円前後になるだろう。無農薬だと表示すれば、多少見た目がよくなくても売れると思う。
それなのに一袋100円。想像だけど、農協などへ出荷するときの値段に近いのだろう。私らはどうしても、スーパーなどでの店頭価格が頭に入っているが、ミカンの生産地では、ミカンを買うことはあまりないのだろう。だから、店頭価格ではなく、出荷価格で値付けしてしまうのだと思う。
仮にだが、農家の出荷価格が100円で、消費者が購入する店頭価格400円とすると、その差額300円が中間マージンである。農協、市場、販売店などがそれを収受しているのだから、農家の経営が如何に大変か、よく分かろうというものだ。
ちなみに上記の路地販売は、国道から一つ奥まった路地の入口にある。よく注意していないと分からない場所にある。今回は、残り5袋あったので、全部買い占めた!
きっと、知る人ぞ知る、隠れた路地販売なのだろう。覗いても空っぽのこともあるから、今年は運が良かったのだろう。シメシメ!である。