まず最初に書いておくと、お年玉は非課税である。
ただしお年玉名目で配られるような賞与は課税対象となる。年末年始は暇つぶしにネット上をうろうろしていたなかで、気になる報道があった。それが著名な芸能プロダクションであるジャニーズ事務所が年初に配ったとされる「お年玉」への課税報道であった。
正直言って私はこの記事は不親切であり、不勉強であり、不愉快だと思っている。
別にジャニーズ事務所とは関係ないし、そこに所属しているタレントにも興味はない。私が不快に感じたのは、マスコミの報道に杜撰さである。税務当局に媚び売るような姿勢が気にくわない。
これはジャニーズ事務所だけでなく、芸能界など興行の世界では仕事始めの年初に所謂お年玉を配ることは慣習として良くある話である。歌舞伎から新劇、落語会などでも、興行主から一定金額が配られる。
その相手は劇場の切符売り、掃除人、売り子、経理や事務部門のスタッフの他、出入りの業者にもお年玉は配られる。一人数万円前後が多く、飲み代には少し足りないが、餅代には十分な金額だと聞かされたことがある。
私は二十年以上、この手のお年玉配りを見てきたが、税務当局に課税漏れだと指摘されたことはない。まァ興行の世界の実情を知らない人だと、賞与だとか、源泉所得税の徴収漏れを口にする調査官はいるにはいた。
しかし、業界の慣例として、その中身を丁寧に説明するとほとんどの国税調査官は納得してくれた。つまり課税されたことはない。今回のジャニーズ事務所のお年玉は、名称だけお年玉であり、実質は賞与であったらしい。だからこそ課税されたに過ぎない。
マスコミ関係者が忙しいことは知っているけれど、国税局などの記者クラブで配布された資料を丸投げして報道する安易さには、ほとほと腹が立つ。この記事を書くにあたり、芸能関係者に裏付け取材をするなどした記者はどれだけいたのだろうか。
役人の配布した資料を横流しするだけならば、そんな報道はしない方がましだと思いますね。
新聞テレビは役所(一番は財務省)のレクチャー資料をもらって記事を書くとのこと、SNSやラジオでも問題視する人がいっぱいいます。
しかもレクチャー資料を仲間内で独占したいしもらえなくなると困るから記者クラブは固定で役所を怒らせるようなことはしないとか。
世も末ですね。
最近、あの事務所は退所するアイドルが増えてますので、ジャニーズってだけで乗っかりたかったのかも。
視聴者の興味をそそれるけれど力を入れて取材するほどのネタでもないってことではないでしょうか?
税のことを真剣に考えるような視聴者は対象にしておらず、とりあえず「ジャニーズ」に食いついてくれりゃいいやって感じかなと思います。
業界人が大入り袋を知らないわきゃないですし。
いわゆる暇ネタの扱いかもしれないですね。
私は資料をもらいレクチャー受けるのは否定しません。でも、その裏ぐらい取れと思いますよ。