網状星雲全体図
網状星雲(東側)
網状星雲(西側) Photo by かんと氏(3点とも)
一昨日呟いた「遥かなる地球の歌声(原題:THE SONGS OF DISTANT EARTH)」は、西暦2000年代のあるとき太陽の寿命が確定し、地球の滅亡が遠くない未来に確実に訪れることを知った人類が、他の星への移住を試みる物語である。
地球最後の宇宙船「マゼラン号」が200年の飛行後に立ち寄った星には、驚いたことに、それよりか何百年も先行して地球を出発した播種船によって、人類の子孫が安定した生活を送っていた。宇宙船がその星に立ち寄った目的もクラークらしいが、いくつもの物語がマゼラン号の乗組員と、先住者との間に生まれる。しかし、長居し過ぎた訪問者にならないうちに再び、300年先の本来の目的地へと飛び去っていく・・・。
クラークは、この宇宙のあまりの広大さを克服する一手段として、この本でも人工冬眠という手法を使う。そうすることで、500年という人の寿命を遥かに超えた未来へも、膨大な距離をも超えて行くことが可能となる。
この方法を使って将来、その時代では対応できない医療技術でも、50年後、100年後に期待して、難病の患者の中には人工冬眠という手法に賭ける人が出るかも知れない。あるいは肉体的には問題がなくても、現実の生活に絶望した人が窮余の策として、違う時代で生きてみようと思うかも分からない。いや、単に好奇心だけで、普通なら不可能な未来社会に、行ってみたいと思う人が現れるかも知れない。未来の社会では大迷惑だが、犯罪者が逃亡の手段として企む可能性も大いにあるだろう。ついでながらこの本の中では、未来の医療技術に期待することを、重篤な病に陥った息子の両親が拒否する場面もある。それも理解できないわけではない。
鉄砲撃ちが来た。罠の中では鹿が1頭の仔を産んだ。それが小鹿のために正しい判断かは分からないが、殺さずに放置しておくつもりだ。
きょうも、いい加減なところで呟きを終えることになるが、是非ここに来て星空を眺めながら、いろいろなことに思いを巡らせてみてはと、お誘いしたい。かんとさん、ありがとう。
この独り言を読んでここに来てくれたと知れば、やはり嬉しく思う。今夜はそういう人たちがいる。期待外れになどにはさせない。
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