鹿は自分たちも許されたと勘違いでもしたのか、昨日は牛と一緒に放牧地にいた。普段なら、車の音を聞き付けてすぐに姿を消すのだが、そうしなかった。「アレッ」というような顔をして、しばらく動かなかった。
入牧から4日目、牛の様子を見にいったら、昨日と同じように松の木の下に2頭がいた。そして7頭、さらに林の中で4頭とそれほど時間をかけずに確認できた。しかし、もう1頭足りない。嫌な予感がした。新しい環境に置かれて、単独というのはおかしい。探すしかないが、どこにいるのか予想も付かない。湿地帯に足でも取られて倒れていないかと、そんな以前にあった事故を思い出した。不明の牛と蓄主が同じ牛がもう1頭いるが、それは7頭の群れの中にいた。なぜ1頭だけ離れてしまったのだろう。
幸い、牛は無事で、御所平の水源地の近くに何食わぬ顔をして寝そべっていた。最も近い群れのいる所まで誘導しようかと思ったが、どうやらその場所が気に入ってるようで、「どうぞお構いなく」という顔をしていた。
たった14頭ばかりの牛が今のように4群に分かれていると、牛の頭数確認には30頭、40頭の頭数と同じくらいの手間や時間がかかる。群れを主導する牛が早く出てこないと、調教にも影響する。そろそろ給塩してやりたいが、今の状態では鹿を誘引してしまうだけだろう。
そう言えば、今年は和牛が1頭も上がってこなかった。まとまりのないのは、そのせいもあるだろう。早く、途中入牧をしてもらわないと。
土曜日だというのにはっきりしない天気のせいでか、だれも来ない。本当は、雲っていたり、雨が降っていた時の方が、森の中の趣は味わい深いのだが。きょうあたり誰か、法華道でも登ってこないだろうか。あの古道は、赤坂口からでも諏訪神社口からでも、いい山歩きができる。
パンフレットに法華道は通行できないとあるのはあくまで富士見側のこと、伊那側は安心、安全。それにしても伊那市は、どこの誰が担当しているのか知らないが、地図や記述、内容が不完全かつ不正確で、その無責任さには腹が立つ。
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