入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’20年「冬」(5)

2020年11月07日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

Photo by Ume氏

 2頭の牛が牧を去って「Autumn Leaves」を歌うこともなくなってしまった。そんなことを思いつつ昨日の夕暮れ時、いるはずもないあの牛たちのかつてのネグラへ行ってみた。あの辺りはクマの出没する区域でもあり、車から外へ出るつもりはなかった。それが、つい誘われでもするようにあのぬかる道を歩き、沢を渡り大岩のそばまで行けば、まだ生々しい牛たちの足跡があり、それらをしばらく眺めた。もう来春まであの場所へ行くことはないだろう。

 昨日、草刈り機の新しい歯を入手し早速試したら、その切れ味の良さにたまげた。まるで空を切るように、ススキの刈り残した切り株が切れる。きょう、追い上げ坂のススキをもう少しだけ始末し、片付けたら、それで今年の草刈りは終わりにするつもりだ。それにしても、牛を放牧しなくなった草地にススキや落葉松のはびこる勢いには全く驚く。
 山奥のオヤジは里に必要な部品を買いにいくと言っていたから、多分きょうは来ないだろう。露天風呂の基礎工事も残り1日もあれば終わる段階まで来た。こんな山の中の牧で、中年をとっくに過ぎた男二人が右だ左だ、いや上だ下だと言い争いながら続けた工事、実は邪魔ばかりして何の手助けもできないまま終わりそうだ。あの人もそう思っているに違いない。慙愧。

 きょうのUme氏が撮った場所は、牧を閉じる前に是非歩いておきたい古い山道で、一応歩けるようにはしてあるが、今では知る人は殆どいない。こういう懐かしさの湧いてくる沢や林や森がまだ幾箇所もあり、本当は山を下りる前に一日、枯葉を踏みしめながらそういった所を訪れてみたい。できるだろうか。何の目的もなく歩く、ということがそういう時には一番いい。ただ、それだけの余裕ができないまま、足音の大きくなった冬に追い立てられて今年も終わるような気がする。

 赤羽さん、どちらを支持するにしても、あの国の民度の劣化を感じます。O沢さん、日帰りは飲めないから駄目です。明日は沈黙します。

 

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