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きょうも夕暮れが迫る中、次第に空の青さが薄らいでいく。無音。
年末のこのころ、この地域の天気は比較的安定して、西の空に浮かんでいるたったひとつの雲に、夕日が射して赤く染まっている。同じ空に、秋に伐ってもらった古い柿の木が、また伐り跡から無数の細い枝を寒空に伸ばしたようだ。椋鳥たちは失望するだろうが来年、春になったら、いまよりさらに半分くらい短く伐ることにする。
どこにネグラがあるのか、1羽のカラスらしきが深い空を北の方へと飛んでいった。(12月26日記)
伊那谷を挟んで、西の山と東の山とでは積雪量がかなり違う。特に目の前に見えてる西の経ヶ岳(2296)の山頂付近は、厳冬期並みの積雪量になっている。もっと標高の高い西駒や空木岳は、さらにその量を増やしているだろう。
対して東は、3000㍍を超す仙丈岳やそれよりやや低い東駒が岳(甲斐駒)は別格として、2000㍍級の山々はそれほどの雪にはならなかったようだ。先日上に行って以来、あの辺りの山も少しは降っただろうが案じていたほどではなく、このまま年末年始が好天であってくれたら有難い。
車を持てば任意保険の対人については、保険会社の巧妙な料金の仕組みで補償無制限に入る人が多いらしい。以前にも呟いた通り長野県の昨年の交通事故が4722件、負傷者は5696人、死亡事故は45人である。この数字を知ってか知らでか、保険料はかなりの額でも安心を買うためにと言い聞かせて多くの人が加入する。
ところが、これが国の防衛費になると、次世代に送ろうとしたり、復興特別税から引き出そうとする。たったの、と敢えて言うが、1兆円、政治家はそれを国民に負担させれば選挙で反撥を喰らうのを怖れ、国民は防衛費の増額には賛成しても税金が上がるのは反対する。そういう情けない衆愚政治の一面を言ったまでで、自分の考えを主張するのは控えた。
また、一発殴ったら、ボカスカに反撃されると分かれば、相手は攻撃してこないだろうという敵基地攻撃能力保持についての理屈も、与太者同士の喧嘩の話ではあるまいに、それほど当てになるのだろうか。
それに何より、先制攻撃となれば、国際法にも、憲法にも違反することは明白だが、そこは防衛機密として曖昧なままにし、われわれに得意の「丁寧な説明」がなされることは殆ど期待できない。
ロシアは存亡の危機に瀕している。こういう事態に陥ると分かっていたら、当然あんなことはしなかっただろうが、それを言ってももう遅い。強大国であったがゆえに、西側はこの機会に徹底的に叩き潰してやろうと結束し、課した制裁は酷しく、ロシアの国民は今それを身に沁みて感じ、今後も長く感ずるだろう。
せめてこの「戦争」が、大国間の核戦争のさらなる抑止になるといいのだが。
頂いた通信にはこんなところです。本日はこの辺で。