入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

   ’18年「春」 (5)

2018年03月07日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 山を下りてくると、下界の便利な生活に、しばらくは混乱する。とにかく上では何をするのも面倒だ。中でも炊事など、水に関することが最も大変だと感ずる。取水はできるようになったが雪の中、サンダルをつっかけてというわけにはいかない。それに取り置きしておけば、今まではすぐに凍ってしまった。なにしろ夜間は零下も零下、17,8度まで下がることがある。栓をひねれば、いつでもふんだんに水、どころか湯まで出てくる下の生活とは比べるべくもない。
 それに、一昨日のように、雪ではなくてドシャ降りの雨に見舞われることもある。最新の雨具でも容赦してくれないほどだ。それでもし気温が一気に下がれば、あの低体温症が待っている。近年、遭難についてはやたら低体温症が言われるが、安易に化学繊維を信じ、頼るということも一因しているのではないかと疑っている。一昔前は、衣類、特に肌着などはもっと慎重で、それぞれが工夫もしていたように思うがどうだろう。
 
 独り言が脱線した。ただその分この時季の晴れた日は、悪天を挽回して余りある。明るい春の光が、真っ青な空から降り注ぐようになる。晴朗な大気の中に身を置き、雪の上で茶を沸かして憩っていても寒くない。このころの春の山ほど、新しい季節が連れてきてくれた解放感を、存分に味わえる時はないといつも思う。
 そう言えば、夜空についても一言。これがまたすごかった。先日上で眺めた月だが、満月の光は周囲を洗い、照らし、不気味に沈黙していた遠くの暗い森さえ、もし訪ねていったら緊張を緩めて、気紛れな訪問者を受け入れてくれてそうだった。夜の森は、秋こそが一番だと思っていたが、見直した。

 上ではもちろん酒を飲む。しかし、入笠へ酒を飲みに行ってるなどと陰口を叩くなら、雪の山道を外反母趾の痛みに耐え、4時間ばかり歩いてみてからにしろ。紅灯の巷で、厚化粧相手にニヤけていては分からないゾ。「そうだね!」と、I氏。フフ。
 
 光の明度が上がる、3月の入笠牧場が待っています。"Rancher Bar"は、管理人の酒類の在庫、いよいよ僅小につき、当面は各自持ち込みにてお楽しみください。
 営業については以下をクリックしてください。「冬季営業の案内(’17年度」は、前年のものを流用している部分もあって、段落や改行がおかしく、見苦しいかも知れませんが何卒ご容赦を









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