goo blog サービス終了のお知らせ 

入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

’16年「初秋」 (6)

2016年08月21日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


  いい秋が来た。夕暮れ、富士見の戸野が来て、いつものようによろずの話題に花が咲いた。就中、戸野は最近とみに話題に上る漂白の俳人・井上井月に関心が深く、そこらあたりから博覧強記、歌人、俳人、文芸、歴史どこまでも尽きない。しまいには、酒談義にまで発展。酒を飲みながら話そうというが、氏は石部金吉の人、自らを律することの厳しさは呆れるほどで、軽々に予定を変えることはしない。付き合いは何年にもなるが、残念ながらまだ飲み交わしたことはない。
 そして最後はまたしても山の話。尽きない。それにしても今日の夕暮れ、懐かしい美しい秋の空。
 
 SUさん、コメント拝読。生憎の天気でしたが露天風呂、星空、楽しい夏休みになって良かったですね。皆さんによろしく。
 
 山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業に関しましてはカテゴリー別の「H28年度の営業案内」及び「続・H28年度の営業案内」をご覧ください       
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

    ’16年「初秋」 (5)

2016年08月20日 | 法華道と北原師

本日も露天風呂は大好評

 やはり法華道の草刈のことが気になっていたのだろう、昼過ぎ人の声がして出て行ってみると、北原のお師匠だった。小黒川林道から本家・御所平峠までの草刈をしてきたという。約1年前に体調を崩してから、法華道の草刈をするのは初めてのことだ。家を出たのが朝7時ごろで、一人で運転してきて、ここには立ち寄らずそのまま草刈に行ったらしい。御年87歳、まだ草を刈り続けようとする師の胸中を思うと哭ける。
 本家・御所平には師が背負い上げた地蔵と、石板に御所平峠と彫らせた標識が立っている。誰も手入れをしなければ、早晩古道は元の草原の中に消えてしまう。しかし、この地蔵と標示板だけは残る。いつまでも、忘れられた歴史を、北原のお師匠になり代わり、伝えていくはずだ。師はそう願って、あれらを残したのだ。
 何度でも書く。入笠山への表登山口にある「御所平駐車場」という表示は、正しくない。

 午後からまた雨。さっきから女性の笑い声がする。霧に守られて、どうやら露天風呂入浴を敢行したらしい。最初は躊躇するが、湯にはまるのは決まって女性軍。
 かんとさん、昨夜は月の出る前に、子供たちに土星を見せてあげることができました。T永氏もそのころ来るとのことです。恐縮ですが、雨はそちらに置いてから出掛けくださるよう切に願います。
 
 山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業に関しましてはカテゴリー別の「H28年度の営業案内」及び「続・H28年度の営業案内」をご覧ください                  

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

    ’16年「初秋」 (4)

2016年08月19日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 秋風が吹いている。今到着したキャンパーによれば、下はかなり強い雨が降っていたらしい。昨日から2泊の予定で来ている5人組のうち、2名の子供たちは天体観測を楽しみにしているようだが、さててどうだろう。月齢からすれば、天体観測には向いていない。
 今年は8月の上旬に団体が重なった以外、盆も含めてそれほど忙しくはなかった。かなり込んでいると思って、敬遠したお馴染みさんもいたようだったが、キャンパーは余裕を持って設営地を使用できて、好評だった。露天風呂や天体望遠鏡も活躍した。
 露天風呂は、あまり入浴希望者が多くても対応が難しく、5,6名の同一グループで利用するのが一番良いように思う。来週末の毎年来てくれる団体は今年も、あの自前の風呂を持ってくるつもりなのだろうか。クク。
 また、8月はかなり長い期間大型の囲い罠内に牛を放牧できたので、よく聞く「牛はどこにいるの」という不満も聞かずに済んだ。



 昼頃、また牛が5頭上がってきた。まき牛牧区へ3頭、一般牧区へ2頭。一般牛とは、ここで交配する必要のない牛のことで、主に出産を控えた牛が足腰を鍛えるために来る。

 いつの間にか、風に飛ばされたのだろう、雲が消えてしまった。それにしても今日の風は異様だ。

 O沢さん、コメント拝読。多謝。もっとよく見るべきでした。まさか、大山祇命と摩利支天の石塔の横のグラグラと動く石柱が、三角点を表す石票とは思いませんでした。それにしてもあれは、しっかりと埋設すべきではないですか。ついでに一言、「御所平」を「五所平」としたのは、あれこれいろいろと気を遣ってあえてしたのだと思いますが、どうですか。

 山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業に関しましてはカテゴリー別の「H28年度の営業案内」及び「続・H28年度の営業案内」をご覧ください                  
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

    ’16年「初秋」 (3)

2016年08月18日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 「お前、昨日はエラク威勢のいいことを書いてたな」
 「気に障りましたでござるか」
 「そうでもないが、牛をほったらかして3泊も4泊も温泉三昧をするなんて、そもそもそんな金があるのか」
 「いや、確かに。いささか筆が滑ったでござる」
 「それに『遊子』を気取るのはいいが、今時地下足袋の旅人なんぞを相手にしてくれる宿などあるのか」
 「それであります、あるのでござる」
 「お前の頭の中にある山の中の静かな温泉とは一体どこだ」
 「先輩も行ってみたいでござるか」
 「むむー」
 「辺りは森閑とした山の中で、小鳥と、近くを流れる渓流の音がするだけ。湯はこれまた、とろりと肌に柔らかでござる」
 「秘湯か」
 「まさしく、で、ござる」
 「ちょっと待て、まさか・・・ここの露天風呂、というわけではあるまいな」
 「もちろん、ここの露天風呂も素晴らしく、皆さん泣いて喜んでござる。ただし先輩、愚生はこれでも『大日本湯渡り党』の総裁を僭称してい る 身 でござる。」
 「いや、分かっている、認めている」
 「秋になると、どうしてもまた行ってみたくなるのでござる、あの谷の奥の・・・」
 「あっ、ひょっとして・・・あそこか!あそこだろ」
 「フフ、お分かりいただけましたか、さすが先輩、まさしくあそこでござる」
 「お前の宿代を負担してでもいいから、オレも行ってみたい」
 「『松茸あります』の、あの幻の谷でござる」
 「かくして『遊子は帰還を忘れる』、だな」

  

O沢さん、新情報ありがとうございました。「千頭御料地測量簿」、モノモノしいものが出てきましたね。電話で北原のお師匠にも石票の話をすると、そういうことを弟子には教えてくれない師でありますが(クク)、それとなく誰かから聞いて知っているようでした。入笠の山頂にも早速行ってみましたが、残念ながら確認することはできませんでした。「本家・御所平峠」も調べてみるつもりです。
 
 山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業に関しましてはカテゴリー別の「H28年度の営業案内」及び「続・H28年度の営業案内」をご覧ください                  
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

    ’16年「初秋」 (2)

2016年08月17日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 いつもなら、山室川に沿って芝平の集落を通ってくる。ところが道路工事が始まり、3,4日は隣の谷の松倉の集落から、千代田湖経由で来なければならなくなった。山室の谷を通る山道は途中から舗装が終わり、オオダオ(芝平峠)までは今どき珍しい悪路である。それでもこのコースを選ぶのは、山室川や周辺の自然の眺めや、その変化が気に入ってるからだ。
 松倉から千代田湖を通ると、一応舗装路だけを走ることができるが、単調な登りと、味気のない風景のため滅多にしか通らない。ただし、5月の節句のころになると松倉の谷に見事な鯉幟が泳ぐ。それと、今日の写真のコスモスの花だ。このふたつは毎年、見逃さないようにしている。まだだと思っていたら、もう咲いていた。この花の寿命は長い。いまに杖突街道のそこかしこで、この花を眺めることができるようになる。
 来る途中の見慣れた田園風景にも、稲穂の色に少しづつだが淡い秋の気配のようなものを感じるようになってきた。このごろ毎日書くようになったが、待っていた季節が来たのだ。



 秋は、旅をするにふさわしい。3,4日温泉につかり、酒を飲むだけだから、静かな山の中という条件さえ合えばどこでも構わない。是非とも出掛けたい。一人でもいいし、相手があってもいい。たまの贅沢だから、旅館は少しは高くとも文句は言わない。こういう所で美味い物を食べようとも思わないから、そのことについても黙っているつもりだ。
 実は案もある。そこは、ススキの原の中に通じてる一本の埃っぽい山道を、白い日の光を背に浴びながら長いこととぼとぼと歩いていかなければならない所だ。古い街道だが、人家はない。遊子という気分で歩くには、あの人のように地下足袋が合うかも知れない。遠くに川の流れる音を聞きながら迷ったかな、と思ったあたりでようやく一軒の古びた宿に行き当たる・・・。

 分け入っても分け入っても青い山  -山頭火ー
 
 キノコの時期が来れば、今年もまた、誘いの声がかかるだろう。
 
 山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業に関しましてはカテゴリー別の「H28年度の営業案内」及び「続・H28年度の営業案内」をご覧ください。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする