「女たちよ!」 伊丹十三著 文春文庫 1975
が出てきた。奥付を広げると1979年第10刷となっている。
買った覚えは全く残っていないが 年代を見れば その頃の自分が買っていそうな気も大いにする。
自分専用心理探偵みたいになっているが ページのだいぶ茶色くなった、小さな活字の並ぶその本をパラパラ見ていった。
献辞は次のようになっている。
別れた妻
そうして
まだ見ぬ妻たちへ
「たち」って書かれて戸惑いながら(献辞を受け取るのが私ではない、にしても)思い出したのは
フロオベルさんがラブレターの冒頭に
「貴方を愛している、しかし、又、他の人を同じように愛する時が来るだろう」
生真面目にもそう書いちゃった!という話。受け取った女性は、大いに不満。そりゃそうですわな。
さて。
「まだ見ぬ妻たち」は、「まだ見ぬ妻『たち』」と書かれて 果たして不満だったのかどうか。
そんなことを想像してみるのだった。