市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

今年も群馬銀行とタゴ事件関係者にサンタがもたらしたメリー・クリスマスの贈り物

2010-12-28 01:35:00 | 土地開発公社51億円横領事件

■先週の土曜日、12月25日のクリスマスに、今年も群馬銀行に、サンタクロースにより現金2000万円が届けられました。サンタは岡田義弘・安中市長でした。また、サンタである岡田市長自身をはじめとするタゴ事件の関係者にとっては、今年も無事に年末まで過ごせたという意味で、クリスマスを感慨深く過ごしたことでしょう。


 平成7年(1995年)5月17日の夕方から同18日にかけて、安中市市役所にある安中市土地開発公社で密かに発覚し、同年6月3日に新聞報道されるまでの間に、安中市が必死で証拠隠滅を図ったタゴ51億円事件は、その後の捜査で、安中市元職員の多胡邦夫の単独犯行とされ、平成8年(1996年)4月8日に刑事裁判の判決により、元職員が詐欺、横領、公文書偽造等の複合罪により懲役14年(未決勾留200日を含む)が下され、昨年9月に元職員は刑期を満了しました。(実際には半分程度で仮出所されたという情報もあります)

 一方、民事裁判では、群馬銀行が安中市・公社を相手取り、平成7年10月に貸金請求訴訟が提起され、平成10年(1998年)12月8日に裁判所による和解案を両者が受け入れて、初回いわゆる100年ローンとして、毎年12月25日に安中市・公社が群馬銀行に2000万円を支払うことで合意がされました。

■この合意は、民事法により、有効期限が10年ごとに切れるため、かつて市議会議員当時。公社の理事監事として元職員と長年にわたり非常に親しかった岡田市長は、たまたま10年目の和解案見直し時に安中市長に就任したことから、いち早く群馬銀行に対して、引き続き和解金の支払い継続を申し入れた結果、平成20年12月25日に、当初10年間の最後の和解金支払いを済ませた翌日の同12月26日に、次の誓約書を「証」として群馬銀行に差し入れたのでした。

**********
【岡田公社理事長+岡田市長→群馬銀行あてのタゴ尻拭いのための証】
     証
                            平成20年12月26日
株式会社群馬銀行 御中
    住 所 安中市安中一丁目23番13号 安中市役所内
    債務者 安中市土地開発公社 理事長 岡田 義弘
    住 所 安中市安中一丁目23番13号
    連帯保証人 安中市長 岡田 義弘
第1条 債務者は、前橋地方裁判所平成7年(ワ)第599号貸金・保証債務履行請求事件について平成10年12月9日成立の和解調書(以下、原調書という)にもとづき貴行に対して現在金18億5千万円也の債務を負担しているが、
 今般上記債務の支払方法を次のとおりとすることに合意する。

支払方法
 平成21年から10年間、毎年12月25日限り金2千万円宛支払う。その余については原調書第4項第3号のとおり。
第2条 保証人は、この変更を承認のうえ引き続き保証人となり、債務者と連帯して債務履行の責に任ずる。
第3条 この証に別段の定めあるもののほかは、すべて原調書の各条項を適用する。
以 上
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 こうして、先週の土曜日に、群銀に対して初回を含めると13回目、また、毎年恒例となってしまった12月25日のクリスマスに行われる2000万円の和解金支払いとしては、12回目となる群馬銀行へのクリスマスプレゼントとして現金が振り込まれたのでした。

 岡田市長は、このカネはあくまで安中市土地開発公社が群馬銀行に支払っているものであり、安中市には被害がなく、したがって安中市民にも被害がないという裁判所の主張をそのまま引用しています。当会は、公社時代に理事や監事をしていた岡田市長を含む歴代の公社理事監事らを相手取り損害賠償請求訴訟をしてきましたが、「安中市と公社は別法人であり、公社の損害は安中市の損害ではないため、市民には損害がない」として、前橋地裁で敗訴し、東京高裁も最高裁もそれを支持したため、この件では損害賠償請求ができませんでした。

■しかし、安中市が連帯責任を負っているからこそ、この和解案は成立しているのであり、そもそも群馬銀行への和解金そのものは、本来市民のために使われる公金であることから、それをタゴ事件でも元職員にきわめて協力的だった(一説によれば、共犯者がいたとする情報もある)群馬銀行に対して、今後あと91年間も支払いを継続しなればならないことを思うと、市民として納税者としてこれ以上の侮辱はありません。

 しかも、元職員は昨年9月21日(当会試算)に正式出所しており、ことしの4月には、当会が共犯とみなしてきた富岡在住の、元職員とは竹馬の友だった者と思しき人物から、一説には数億円の価値があるとみなされる絵画等6点が元職員の妻を介して、公社に寄贈されるという、とんでもない事実が発覚しました。

 タゴ事件では警察の捜査にもかかわらず公には14億4千万円余りが使途不明金となっています。また、元職員が購入していた巨額の骨董品や絵画等は、全て、古物商の資格を持つ人物が、栃木県や群馬県内の骨董商から購入しており、警察は元職員が出頭した平成7年6月3日から同年11月の出直し市長選の結果が出るまでは、これらの過程を全て捜査しており、それでもなお、巨額の使途不明金が残っていたのです。

■岡田義弘市長は、平成18年4月の合併市長選に当選後、同年6月に、さっそく安中市土地開発公社理事長に就任して、タゴ事件の民事にかかわる痕跡の最終仕上げにかかっており、今回の絵画等6点についても、あらかじめ定めたシナリオに従って、タゴ事件関係者に支持をだしているものと見られます。

 そのため、当会が、元職員から絵画等6点を預かっていた人物や、当該の絵画等6点についての情報開示を請求しても、黒塗りで開示してきたり、情報が不存在だとして、当会への開示を拒み続けてたりしています。

 当会は、引き続き、この件については、事件の全容解明に不可欠なものと捉えており、新年も徹底的に追及してゆく方針です。

【ひらく会情報部】

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