市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

約2000人が集まって東京パレスホテルで開かれた10月6日台湾国慶節(双十節)イベント

2016-10-10 23:40:00 | 国内外からのトピックス
■台湾では1911年10月10日中国で起こった辛亥革命で清王朝を倒し、アジアで初めての立憲民主主義国家 中華民國が成立した日を記念するイベント(建国記念日・國慶節)が毎年行われます。10月10日ということで、10が二つ重なるので双十節とも呼ばれています。これに合わせて、毎年東京で、台北駐日経済文化代表処主催の祝賀会が盛大に開催されています。今回、筆者も群馬県台湾総会の理事の立場で、初めて参加しましたので、そのイベントの様子を報告します。




 昨年は帝国ホテルで開催されたイベントは、今年は東京パレスホテルの2階の宴会場をすべて借り切って10月6日(木)午後6時から開催されました。2階の受付に15分前に到着しましたが、大勢の招待客でごった返していました。



 あらかじめ参加登録をしておいた「僑界」関係者として胸にバラのバッジを受け取り、会場内に入りました。中央には高雄市の左営蓮池潭(リエンチータン)にある龍虎塔を模した氷柱の彫刻が置かれており、天井のシャンデリアの明かりを受けてキラキラ輝いでいました。



 まもなく定刻となり、6月9日に新しく代表処代表(=大使)として赴任した民進党の元行政院長の謝長廷氏の日本語による挨拶が行われました。その後、来賓3名の挨拶が終わり、在日華僑経済界の重鎮による乾杯の発声で参加者一同がにぎやかに歓談しました。

 この様子は翌日のネット記事で報じられました。そのうち台湾新聞のブログ記事を見てみましょう。

**********台湾新聞BLOG 2016年10月7日
謝長廷代表、就任後初の湖蛍雪イベントに約2000人が参加
 台北駐日経済文化代表処主催の「中華民国105年双十国慶祝賀レセプション」が10月6日、東京パレスホテルで開催された。毎年10月10日の国慶節を祈念して行っている同会には、政界から日本交流協会の大橋光夫会長、日華議員懇談会(以下:日華懇)幹事長の古屋圭司氏、日華懇副会長の山東昭子。福田康夫元首相、外務副大臣の岸信夫氏、財務副大臣の木原稔氏、法務副大臣兼内閣副大臣の盛山正仁氏のほか、計115人の衆参両院の国会議員が出席。
 また、バチカン、パナマ、ドミニカ共和国、エルサルバドルなど諸外国の駐日大使らや、華僑の重鎮ら、さらに芸能界からは女優の余貴美子さん、AKB48に所属する唯一の台湾人アイドル馬嘉伶(マ・チャリン)など、日本各界から約2000人の出席者が集まった。
 これは同処の謝長廷代表の代表就任後初めての国慶節イベントだった事も起因していると見られる。
 また、今年の9月四日に和歌山県で開催された「日台交流サミット」で台湾の「国際民間航空期間(ICAO)の活動への参加を指示する「和歌山宣言」が発表された事を述べた上で、「台湾は、9月27日にカナダで開催されたICAO総会に台湾が参加できなかった。中国が『台湾は中国の一部であり参加する権利がない』と主張している事は、台湾の人々を傷づけるもので、非常に遺憾だ」としたほか、「台湾の空域は台湾が実際に航空管制を行っており、年間5,800万人の旅行客が通過し、台湾と日本との間には週700便以上、台湾の中国との直行便も週約700便がそれぞれ往来している。この空域は台湾人のほか、日本人を含む外国人、中国の人々も利用している。国際航空安全を話し合う場で、政治的な理由により台湾を排除することは、この空域の旅客の安全を無視することに他ならない」と指摘。会場からは大きな拍手が巻き起こった。
 さらに、謝代表は日本の菅義偉・内閣官房長官から「台湾が何らかの形でICAO総会に参加することが現実問題として望ましい」との談話発表した事に対し、「日本は台湾にとり信頼できるパートナーであると確信した」と述べ、日台の確固たる友好関係を強調した。
 一方、謝代表と共に登壇した大橋会長は、卓球選手の福原愛選手と台湾人卓球選手の江宏傑選手の結婚を例にとり、「(2人の結婚は)日台関係に極めて明るい話題を提供してくれた。このような喜ばしいニュースは、現在の日台間の心と心の繋がりの深さを象徴していると言っても過言ではない」とした。また、「日本を深く理解され、これまでに政界、財界と多くの日本人との友情を育んでいらっしゃいました謝代表が代表に着任された事は、台湾が日本との関係をいかに重視しているかをはっきりと物語るもので、大変心強く感じている。日台は、困ったときはお互いに助け合い、意見の対象の不一致があっても必ず話し合って平和に解決する成熟した友好関係を有している。これは世界に例を見ない友好関係だ」と述べ、変わらぬ日台友好関係を確認した。
**********


冒頭に挨拶をする和以北駐日経済文化代表処の謝長廷代表。京都大学大学院の留学経験がある為、流ちょうな日本語で「日台の関係を運命共同体に近づけたい」と挨拶。


日本交流協会の大橋光夫会長(元昭和電工代表取締役会長)による挨拶。


挨拶の最中、会場内から姿を現した福田康夫元首相。来賓らと握手をすると会場内の人ごみに戻っていった。


衆議院議員の古屋圭司代議士による挨拶。


東亜経済人会議の槍田松瑩・日本委員会会長(前三井物産㈱取締役会長)の挨拶。


乾杯の挨拶のはずが熱のこもったスピーチとなった日本中華聯合総会の毛利友次会長。


謝長廷代表の夫人(左)。



謝代表には絶え間なく出席者から祝辞が述べられた。


↑弘前市長自らリンゴのPR。↑


↑歓談する参加者ら。↑


夜景が壁一面のガラスを通して映える。


料理も多彩。


↑台南タンツー麺と茶卵。↑


ルーロー飯。


会場内の熱気で水を滴らせる氷柱の彫刻。

■また、フォーカス台湾も次のネット記事を翌日掲載しました。

**********フォーカス台湾2016年10月7日 12:25
駐日代表、日本の台湾支持に感謝 AKB馬嘉伶さんも出席=国慶節祝賀会

右からマ・チャリンさん、謝長廷代表夫妻。
 10月10日の国慶節(中華民国の建国記念日)を祝うパーティーが6日夜、東京都内で開催された。台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表は、台湾と日本を「運命共同体」的関係にすべく全力を注ぐと意欲を新たにし、台湾の国際民間航空機関(ICAO)総会出席を後押ししようと、日本が支持を表明したことについて感謝した。
 この日は、日台の関係者約2000人が出席。日本側からは、対台湾窓口機関、交流協会の大橋光夫会長や福田康夫元首相、日華議員懇談会副会長を務める衛藤征士郎衆議院議員、岸信夫外務副大臣などが駆け付けた。また、中華民国(台湾)と国交を結ぶパナマやローマ法王庁(バチカン)の駐日大使や、女性アイドルグループ「AKB48」の台湾人メンバー、マチャリン(馬嘉伶)さんの姿もあった。
 謝代表はあいさつの中で、先月27日にカナダで開かれたICAO総会に台湾が出席できなかったことに遺憾を示し、台湾を「中国」の一部だと主張し、出席を妨げた中国大陸の対応を批判した。一方で、菅義偉官房長官が「台湾が何らかの形で総会に参加することが現実問題として望ましい」と発言したことに感謝し、「日本は台湾にとって信頼できるパートナー」だと述べた。
 大橋会長は、日本にとって台湾は極めて重要なパートナーで友人でもあるとし、日台の関係は今後、これまで築かれてきた友好と信頼の基礎の上で、より密接になるだろうと述べた。また、卓球選手の福原愛さんと江宏傑さんの結婚にも触れ、日台友好の象徴だと語った。
(楊明珠/編集:名切千絵)
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 会場には、群馬県関係者として福田康夫元首相や、群馬県企画部長、国際戦略課長などの姿がありました。群馬県は、全国の都道府県の中でも台湾との間で活発な交流を行っているほうですが、さらなる活性化を期待したいものです。

■ところで、一部には、「双十節は第2次大戦後、台湾人を虐殺した中華民国をたたえるイベントだから、こうしたレセプション行事への参加は、本当の新台湾派であれば、ボイコットすべきだ」とする論調があります。

 確かに中共の傀儡だった馬英久政権主催によるイベントであれば、そうした論調も頷けます。今年1月16日投開票された総統選挙で民進党の党首蔡英文が当選し、5月20日から中華民国総統として就任しており、今年のレセプション行事はこれまでにない重要な意味を持っているのです。

 だから、参加者が約2000人となり、メイン会場の「葵」のほか、第2会場の「梅」、第3会場の「橘」、第4会場の「萩」まで、全て借り切って会場が設営されたのでした。

 台湾に対する日本人の意識は着実に進化していることを感じられたひとときでした。





台湾と関係のある数多くの組織・団体・法人からの生花の数々。


入口に配置してあった両国の国旗。

【ひらく会情報部】

※関連情報1「謝長廷駐日代表による双十節の祝辞」
**********発信日時:2016-10-10
謝長廷・駐日代表 2016年双十国慶節祝辞

PDF ⇒ caivj.pdf
 10月10日は中華民国建国を祝う「双十国慶節」でございます。
 今年、台湾では新しい変化がありました。1月16日の総統選挙で、民主進歩党推薦の蔡英文候補が総統に当選し、5月20日に就任しました。8年ぶり3度目の政権交代で、台湾に初の女性総統が誕生しました。
 蔡総統は日本との関係を極めて重視しており、台日関係を一層強化するよう私どもに指示がありました。私は台湾と日本の各分野の関係強化に全力で取り組み、「運命共同体」に近づけてまいる所存です。
 6月9日に着任した翌日、九州・熊本の地震被災地を訪問し、台南・高雄市長とともに台湾の人々からの義援金を熊本県知事に届けてまいりました。また、今年2月に台湾南部地震が発生した際にも日本の各界から多くの支援をいただきました。このように台日間には、互いに災害救援の手を差し伸べ合う「善意の循環」が形成されており、政治的打算を超越した人と人との友好の太い絆がある支え合いの「共生」関係こそが世界平和の模範となるものです。
 昨年の台日間の往来者数は台湾からが約380万人、日本からが約163万人、合わせて約543万人でした。今年は上半期の時点で310万人を超えており、昨年のペースを上回っています。また、近年は修学旅行や学校交流など台日間の学生交流も盛んになっています。若い人たちの交流は未来の台日友好関係の安定的な発展に極めて重要です。
 双方の往来が頻繁になるに伴い、地方自治体間の交流も活発になっています。着任以来、主に週末を利用して熊本の他にも香川、沖縄、大分、新潟などの各県を訪問し、各界の皆様が友好関係促進のために尽力されていることを改めて実感いたしました。
 また、台日の国会議員の間にも密接な繋がりがあり、双方の関係発展に大きな役割を果たしております。今年8月には蘇嘉全・立法院長(国会議長)を会長とする超党派の議員連盟「台日交流聯誼会」の訪日団が、日本の与野党国会議員と交流し、台日間のさまざまな課題について率直な意見交換をしました。
 先月は和歌山で全国日台友好議員協議会が主催する「日台交流サミット」が開催され、台日の地方議員同士の親睦も深めました。同サミットでは、台日間の自治体交流の強化とともに、台湾の国際民間航空機関(ICAO)等の国際機関への参加を支持する「和歌山宣言」が発表されました。
 台日間は今後、今年12月より国立故宮博物院南院で東京と九州国立博物館のコレクションの展覧会が開催されるなど引き続き文化交流を深めてまいるとともに、経済連携協定の締結や環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の参加、グリーンエネルギーやIoT分野の共同研究開発などの経済産業連携の強化や、少子高齢化、防災、防疫など共通テーマの協力促進など、各分野の関係発展に全力で取り組んでまいります。
 今後も皆様と共に力を合わせることにより、素晴らしい台日関係の新時代を切り開いていけることと信じております。
【台北駐日経済文化代表処 2016年10月10日】
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※関連情報2「在日台湾人諸団体のボイコット呼び掛け文」
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「双十節」は台湾人の歓喜の日に当たらず
————— 祝賀行事への不参加の呼びかけ

 間も無く日本においても、蔡英文政権が発足して最初の「中華民国」国慶節、いわゆる「双十節」の祝賀行事が行われる。多くの親台湾の日本の友人はこれに招かれ、お祝いのつもりで参加されると思われる。
 しかし、「双十節」は中華民国の辛亥革命の端緒となった1911年10月10日の武昌起義を記念したものであり、台湾人また将来あるべき台湾国とはなんら関係ない。さらに、「双十節」は台湾人を50年間恐怖のどん底に落とした「中華民国」の建国記念日である。自分の父祖を惨殺し、自分を圧迫した外来政権の建国記念日を祝うのは滑稽としか言えない。
 このように、いかなる観点からも「双十節」は台湾人の歓喜の日に当たらない。我々台湾人は、中国人または中華人ではないことを明示するためにも「双十節」を拒絶すべきである。
 そして、親台湾の日本の友人にも「双十節」は台湾人にとり屈辱の日であり、歓喜すべき日ではないことをご理解いただき、参加しないようお願いする次第である。
■呼びかけ団体
 日本台湾医師連合
 日本台医人協会
 在日台湾同郷会
 在日台湾婦女会
 台湾語言文化協会
 台湾の声
 台湾研究フォーラム
 台湾独立建国聯盟日本本部
 日本基督教東京台湾教会
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コメント
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