■高崎市や榛東村の道路や駐車場、公園などから環境基準を大幅に超えた鉛やヒ素が含まれている建設資材が発見されています。2018年9月18日みさと芝桜公園の駐車場▽公園付近の路上▽善地梅林広場の駐車場▽みさと梅公園蟹沢駐車場が鉛やヒ素だらけだと報道されました。
鉛・ヒ素の汚染の被害は止まるところを知りません。この非鉄スラグは赤茶色の溶岩のような色・形態をしていますが、更に“粉々に細かく”なるという性質も、調査によりしだいに判明してまいりました。この非鉄スラグは直下の土壌にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
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↑今回も箕輪城がレポートの舞台です。武田信玄の猛攻に何度も持ちこたえた長野業政公も、遂には耐え切れず非業の死を遂げられました。そんな攻防が繰り返された箕輪城の場外はどうなっているのでしょうか?歴代城主はスラグの不法投棄に怒りじゃ!“え~~い! 我の旗印に続け~、者ども出あえ出あえ~~い!”↑
前回までのレポートはこちらです。↓↓
○2018年12月8日:鉛・ヒ素入りスラグ問題!…戦国武将も怒っているぞ!(松風騒ぐ風雲箕輪城その2)↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2836.html#readmore
○2018年12月2日:鉛・ヒ素入りスラグ問題!…戦国武将も怒っているぞ!(松風騒ぐ風雲箕輪城その1)↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2834.html
*****リットン調査団・非鉄スラグレポート*****
スラグ不法投棄特別調査チーム「リットン調査団」集合(^^)/。
団長A:前回までの調査で、箕輪場入り口の大きな駐車場脇や、箕輪本城から、溶岩状の鉛・ヒ素入り非鉄スラグが見つかりました。この広い箕輪城はまだまだ怪しいが、今回は調査し切れなかったね。
団員B:そういえば、大同有害スラグを投棄しまくった、悪質建設資材販売業者の(株)佐藤建設工業は、ソーラー施設などに情け容赦なく大量の有害スラグを投棄してましたね。
団員C::(株)佐藤建設工業のような悪質な建設業者の場合、法律を守ろうとする気概が薄い?というより無い? だから被害が拡大しちゃうよね。
団員D:鉛・ヒ素入り非鉄スラグも(株)佐藤建設工業の場合と同様、情け容赦なく箕輪城周辺に投棄されていたら、由々しき事態じゃ!
団長A:ようし、者ども!備えは良いか?城の守りを固めるだけでなく、箕輪城の外にも“スラグ調査”攻撃に打って出る。皆の者覚悟いたせぃ。非鉄スラグを発見するまで、駐車場に生きて帰れると思うな~!それっ、押し出せ~~~!えい!えい!おぅ~~っ!
団員B~D:私たち徘徊老人は、常に生きて帰れると思っていませんけど・・・(泣)。
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↑皆の者、疲れていると思うが、敵も疲れているハズじゃ。箕輪城の外も“スラグ徘徊調査”して行こう!せめて駐車場の反対側くらいまで行ってみよう。ここにも箕輪城の登旗がひるがえっているぞ。「史跡箕輪城 歩行者 身体者用車両」の道案内板があるぞ。↑
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↑木が植えてあるが、全然育っていないように見受けられる。枯れかかっているぞぃ。よく見ると全体に土が赤褐色に見えるぞ。↑
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↑デジタルカメラ、ズームアップ!近代の武器はなかなか使えるぞい。溶岩状の赤褐色色に見えないか?“者どもスラグらしき曲者じゃ。出あえ~出あえ~~い”↑
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↑みさと芝桜公園で見た、鉛ヒ素入り非鉄スラグに間違いなし、じゃ!ここはコンクリートなどを砕いたものと非鉄スラグが混合されているね。(株)佐藤建設工業もそうだったが、再生リサイクル砕石に偽装して投棄しているのだね。↑
*****リットン調査団・箕輪城レポート終わり*****
■さすが戦国武将が攻防を繰り返した名城箕輪城です。現代に至ってもなお、危険な罠が仕掛けられています。
歴史ロマンに誘われてやってきた地元内外の観光客の皆さんに、「史跡箕輪城 歩行者 身体者用車両」の道案内板が親切に掲示されていると思いきや、その掲示板にうっかり近づくと、鉛やヒ素の砂ぼこりが舞い上がり、容赦なく降り注ぐ巧妙な罠が仕掛けられている格好です。
■罠と言えば、高崎市や榛東村に大量に投棄された鉛ヒ素入り非鉄スラグは、土壌汚染環境調査をすると、含有量基準は爆発的に超過してしまうが、溶出量調査では、所見が表れにくいという傾向=罠が仕掛けられています。
高崎市においては、この罠にまんまと引っ掛かり、非鉄スラグから鉛やヒ素は溶出しないから、「土壌や水質に影響はなし」などと考え、非鉄スラグは撤去するが、直下の土壌は調査しないという大きな間違いを犯しているかもしれません。
敵が仕掛けた罠にまんまと引っ掛かり、被害を受けるのは地域住民となっているのです。平成のお奉行様が“バカ殿”では地域住民はたまったものではありません。
ここで溶出量と含有量のからくりについて、見てみましょう。
■「溶出量」は、土壌が水(ほぼ中性)と混合した際に水に溶出してくる重金属量を測定します。
※スラグ類の化学物質試験方法―第1部:溶出量試験方法(JIS K 0058-1:2005)
http://kikakurui.com/k0/K0058-1-2005-01.html
上記のJISの規定によれば、「溶出量試験方法には,利用有姿で行う試験,及び粗砕した試料で行う試験の2種類がある。利用有姿による試験は,利用有姿の状態の試料を一定量採取し,その 10 倍量の溶媒(水)を加えて毎分約 200 回転で 6 時間かくはんして化学物質を溶出させて検液を得る方法である。粗砕試料による試験は,粗砕分級して得られた 2mm 以下の試料を一定量採取し,その 10 倍量の溶媒(水)を加えて毎分約200回で 6 時間振とうして化学物質を溶出させて検液を得る方法である。通常,利用有姿による試験を用いる。ただし,利用の状況などを踏まえて場合によっては粗砕試料による試験を用いることがある。」とあります。
そして、「利用有姿による試験」では、「利用有姿のままの試料にその10倍量の溶媒(pH5.8〜6.3の水)を加え,6時間かくはんして試料から化学物質を溶出させて検液を調製する。この検液中の化学物質の濃度を測定し,試料からの化学物質の溶出量を求める。」と定めています。
つまり、土壌が雨水や地下水と接触した際にどの程度溶出するかを基準としたもので、人体には間接的に摂取される(地下水を通じて)リスクについて基準を定めたものです。
■これに対して、「含有量」は、土壌を直接摂取、土を食べる人はいないと思いますが、風などで土が舞ったときに呼気等と一緒に人体に摂取される場合のリスク、いわゆる直接的なリスクについて基準を定めたものです。この測定方法は、土を酸溶液の中で溶出させるもので、含有とは実は名ばかりのものですが、一般には含有量調査と呼ばれています。
※スラグ類の化学物質試験方法―第2部:含有量試験方法(JIS K 0058-2:2005)
http://kikakurui.com/k0/K0058-2-2005-01.html
上記のJISの規定によれば、「溶媒に対する試料の質量体積比が 3%となるように 1mol/L 塩酸などの溶媒を加えて,毎分約 200 回で 2 時間振とうして検液を調製する。この検液中の化学物質の濃度を測定し,試料中の含有量を求める。」とあります。
土壌の含有量は、基準の制定が先行し、分析方法が後からできました。その際に完全な含有量では、守れないものも出てくる可能性が強かったために、産業界が強く反発し、酸溶出、いわゆる人が摂取した際に胃酸のpHに近いもので溶出したものを含有量調査と呼ぶことになりました。
このことから、含有量自体、どうも怪しげな測定方法という感が払拭できません。
■さて、もう一度「溶出量」試験について、検討してみましょう。
土壌環境調査を行う場合の溶出試験は、一定の酸性度で行われます。JISの規定では、pH5.8~6.3の、きわめて弱酸性の、ほぼ中性と言える水を使って、浸透テストが行われています。
ところが実際のところ、現在は、大気汚染が進み、酸性雨が降ることが良く知られています。酸性雨とは,pH5.6以下の雨のことをいいます。
水溶液のpHは,pH=7で中性、7未満が酸性です。しかし,大気中にはもともと二酸化炭素が約0.35%含まれています。この二酸化炭素が雨に溶けると酸性を示し,pHは約5.6になります。
ということは、自然の雨は最初から弱い酸性を示しており、人間の活動による大気汚染がない場合でも、pHは5.6になるわけです。
■さらに、現在では、自動車や工場から排出される硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)などが大気中で、硫酸(H2SO4)や硝酸(HNO3)といった強い酸に変化し、これが雨・霧・雪などに溶け込むことによってさらに酸性雨の生成要因となっています。この酸性雨は、硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)を多く排出している地域だけに降るとは限りません。実際に、我が国のはるか西側に位置する中国の大気汚染により1千キロ、2千キロ離れていても影響を受けています。関東地方でも、pH4.0以下の強酸性雨は決して非日常的な現象ではありません。
このような酸性雨や強酸性雨のもとでは、非鉄スラグに含まれている鉛やヒ素が溶け出す可能性が十分あります。実際に、高前バイパスでも、スラグの下層土壌の鉛やヒ素の濃度がかなりの数値を示していることが県の測定データからも明らかです。
そこのところを現代の“バカ殿”=お奉行様やお代官様は、理解できないのかもしれません。
まんまと罠に引っかかる群馬県や高崎市において、当会では非鉄スラグを撤去した後、直下の土壌の汚染調査の必要性を微力ながら説き続けたいと思っています。
【市民オンブズマン群馬・有害スラグ不法投棄特別調査チーム・この項続く】
※参考資料1「県による佐藤建設工業への行政処分」
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(株)佐藤建設工業は、大同有害スラグを天然石と混合したことで群馬県より廃棄物の許可を取り消される行政処分を受けた悪質建設資材販売業者です。
また(株)佐藤建設工業は豊富なスラグマネーを背景に建設業にも手を広げ、ソフトバンクソーラー造成工事(榛東村)、ビックカメラソーラー造成工事(安中市)、八ッ場ダム関連建設工事などを請け負い、その工事でスラグと知りながら積極的に有害物を使用しました。
(株)佐藤建設工業は産業廃棄物の処理や運搬する許可を群馬県から受けていたので、廃棄物について熟知しており、スラグを取り扱うことが違法であることを知りながら、悪意で建設工事に有害スラグを使い続けていたのです。せめて自ら請け負った工事に使用したスラグは(株)佐藤建設工業に撤去片づけさせなければなりません。
行政処分の内容はこちらです。↓↓
○2016年08月05日:【速報】佐藤建設工業に行政処分↓
http://blog.livedoor.jp/lytton_cyousadan/archives/5289331.html
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※参考資料2「群馬県による非鉄スラグ調査結果」
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群馬県の調査により非鉄スラグから環境基準を超える鉛やヒ素が検出され大変危険な状況です。
〇2018年7月29日:【速報】高崎渋川線バイパスにスラグ汚染報道・・鉄鋼スラグに続いて非鉄スラグの不法投棄か↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2710.html
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※参考資料3「高崎渋川線バイパスの中央分離帯やみさと芝桜公園の駐車場などが鉛・ヒ素だらけだと報道されました。」
〇2018年9月18日:【速報】公園にも鉛スラグ報道…やはり高崎渋川線バイパスだけでなかった非鉄スラグ投棄問題!↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2757.html
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※参考資料4「スラグ直下の土壌汚染にも注目すべし!」
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新聞記事によると、高崎市や群馬県は鉛やヒ素が溶出しないから土壌や地下水に影響しないと考えている」恐れがあります。しかし高崎渋川線バイパスでは溶出検査で反応しています。酸性雨の元では、溶出するおそれがあるのです。スラグ不法投棄の直下の土壌の環境分析調査は必要不可欠です。
〇2018年11月20日:鉛・ヒ素入りスラグ問題!…大同スラグに蓋をする県・渋川市等と異なり撤去前提の対策を打ち出した高崎市↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2820.html#readmore
※参考資料4(株)佐藤建設工業を一躍有名にしたソフトバンクソーラー発電施設
〇2016年9月17日:【速報】大同有毒スラグを斬る!・・・群馬県内・榛東村5ヶ所でスラグ使用(最大7倍フッ素)!①↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2121.html
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