■2015年5月17日(日)午前8時半から渋川市総合公園野球場で、渋川市主催、群馬県・伊勢崎市・群馬県台湾総会共催で、台湾の高雄市内にある普門高校と、地元の県立渋川工業高校及び県立伊勢崎興陽高校との間で野球の親善試合がありました。
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↑関係者による開会式の模様。↑
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↑試合の模様。↑
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↑応援スタンドの模様。↑
午前9時に開始された試合は3チーム総当たりで、第一試合が渋川工業高校vs高雄普門高校、正午からの第二試合が高雄普門高校vs伊勢崎興陽高校、午後2時半からの第三試合が伊勢崎興陽高校vs渋川商業高校でした。交流試合の模様は群馬県台湾総会と佛光山法水寺のFacebookをご覧ください。
○群馬県台湾総会↓
https://www.facebook.com/pages/%E7%BE%A4%E9%A6%AC%E7%9C%8C%E5%8F%B0%E6%B9%BE%E7%B7%8F%E4%BC%9A/409219445847118
○佛光山法水寺↓
https://m.facebook.com/profile.php?id=382579398474058
台湾から参加した普門高校は、正式名を佛光山普門高級中学といい、私立の学校です↓
http://www.pmsh.khc.edu.tw/
佛光山というのは台湾の著名な宗教団体で、台湾では4大仏教のひとつに挙げられています。総本山は台湾の高雄県大樹郷にあり、佛光山の創始者の星雲大師の指導で、1967年に荒れ山を開墾し、その後、信徒らの増加に伴い施設を拡充しました。筆者も1978年ごろ訪れたことがありますが、既に台湾南部最大の仏教寺院として知られていました。
■ちなみに、台湾の4大仏教というのは、南投県埔里鎮中台路の中台禅寺、新北市新北市金山区三界里の法鼓山、花蓮県の慈済基金会、そして高雄県の佛光山と言われています。それぞれが各自の布教以外に慈善活動や教育など、各方面で強みを持っていますが、教育面はどの団体も熱心で、小学校から寄宿舎設備を備えていることから、親が熱心な仏教徒であると、子どもを幼少の頃から預ける家庭もあります。
3.11東日本大震災に際しても、どの団体ともネットワークを駆使して被災者の支援に当たりました。とくに「ツーチー」と呼ばれる慈済基金会(正式名称:財団法人 中華民国 仏教慈済慈善事業基金会)は、総額80億円を集め、しかも被災地に直接赴き、現地の役所(石巻市など)と協力して名簿管理を行い、本当に被災した人に義援金が行き渡るようにしました。4人家族以上には7万円、2~3人家族5万円、1人当たり2万円を配布し、渡し漏れがないようにお年寄りなどには直接訪問により現金手渡しを行いました。
我が国の赤い羽根募金や、緑の羽根募金、赤十字募金、歳末助け合い募金のように、果たして有効に使われたのかどうか、さっぱり分からない募金と異なり、この様な直接配布方式をとっていることから、この団体は、事業の透明性に定評があり、信用のある団体として信頼され、呼びかけにより非常に多額の寄付金を募る力があります。3.11被災地では、印象に残る海外からの支援のうち、台湾が圧倒的に評価が高いのも、単に義援金の金額だけでなく、台湾の支援のやり方も、好印象の要因でした。
■今回、台湾からやってきた佛光山普門高校の野球部員らは、佛光山の信徒の師弟が圧倒的に多く、はるばる群馬県に来県し滞在中は、佛光山が現在、渋川市伊香保町で建立中の法水寺で宿泊しました。野球部員に話を聞くと、「日本に来てから精進料理ばかりで、体重が4キロも減りました」と語っていました。
野球部員の親は信徒のためベジタリアンで、法水寺の宿泊での食事も当然精進料理となりますが、子ども達は育ち盛りで、しかも異国でダブルヘッダーをこなせば、エネルギーも消費します。それでも試合の方は、2試合とも勝利し、実力は十分発揮できたようです。
野球部員らが宿泊していた佛光山法水寺は、渋川市総合公園のすぐ北側にあります。既に事務管理棟は完成しており、現在は東武建設による「大雄寶殿」と呼ばれる本殿の基礎工事中です。
■ところで、水沢街道沿いには、市民オンブズマン群馬が誇るプロジェクトチームのリットン調査団の報告で、あちこちに鉄鋼スラグが不法投棄されていることが確認されています。それらの場所としては、株式会社エコ計画の軽石採取場、渋川市総合公園の隣にある渋川市複合福祉施設“まつぼっくり”の駐車場、そして佛光山法水寺です↓
○2014年9月8日:大同有毒スラグ不法投棄調査レポート・・・民間施設(その3)伊香保(水沢)街道沿い↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1387.html#readmore
そのため、当会では、先月4月3日(金)午後2時に佛光山法水寺の事務管理棟を訪れて、鉄鋼スラグが敷地内に不法投棄されていることを知っているかどうか、聞いてみました。
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↑事務管理棟の玄関。↑
はじめに、当会から、鉄鋼スラグについて、その由来と有毒性や、砕石と混合して群馬県内各地の工事現場で使われており、ここの現場にもスラグが見つかっていることを寺側に説明しました。
これに対して、面談に応じてくれた佛光山法水寺の責任者は、「先日も資料と電話で概要を連絡してもらっており、この問題について関心がある」としながらも、「専門技術的なところはよくわからないのと、自分は判断できないので、今日説明してもらったことをあとで上層部に伝えたい」と述べました。
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↑事務管理棟内部。↑
当会は、「この後、東武建設の現場責任者と面談予定です」というと、寺側は「そちらにも詳しく技術的な説明をしておいてほしい」と言いました。
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↑東武建設現場事務所。↑
続いて午後3時から、事務管理棟の下にある東武建設のプレハブ事務所に移動しました。ここで、本殿の建築を請け負っている東武建設株式会社の現場責任者(建築本部建築工事部副部長)や、同じくコンサルタント業務を寺側から請け負っている株式会社楠山設計の現場責任者(設計部次長)らと面談しました。また、昨年4月から、台湾から工事監督のために派遣され、現在「りんご団地」に住んでいるという佛光浄土工程の顧問である技術者も同席しました。
協議の冒頭、当会から、「東武建設は上物の建屋建築を請け負っているだけであり、大同有害スラグが持ち込まれて使用された造成工事を担当した熊谷組とは区別して認識している」ことを東武建設とコンサルタントの楠山設計に伝えるとともに、「この現場造成工事の過程でスラグが相当量持ち込まれている」と説明しました。
すでに、東武建設や楠山設計の現場監督らは、当会が群馬県台湾総会の新年会で佛光山日本支部の幹部に手渡した法水寺敷地内の鉄鋼スラグに関する資料のコピーを、法水寺からもらって持っていました。
■協議の中で、東武建設の現場監督いわく「念のため、(造成工事を請け負った)熊谷組にこの(鉄鋼スラグの不法投棄の)件について聞いてみたら、熊谷組いわく『そういうものは使っていない』と明言していた」とのことです。
また、東武建設によれば、「現在、基礎工事中の本殿の建設工事では、土掘工として瑞穂建設を下請業者として起用しているが、鉄鋼スラグの使用は確認されていない」とのことです。
一方、寺側から設計監理のコンサルタントとして起用されている楠山設計の現場監督は「本殿の建設工事に先立ち、数カ所で不可さ20m程度のボーリング作業を実施した」として、コアサンプルを見せてくれました。そして、「スラグというものがどういうものか分からないが、軽石であれば、ここはかつて軽石の砕石場だったところでもあり、あちこちに厚い軽石層が残っており、たくさん見かける」と解説をしてくれました。
楠山設計曰く「自分たちはコンサルタントだから、熊谷組が有害スラグを持ち込んだことについて、彼らと話ができるが、東武建設さんは建築関係だけなので、造成工事について熊谷組にとやかくいう立場ではない。我々なら、施主の寺側として、熊谷組に説明を求めることは可能な立場かもしれない」とのことでした。
当会では「有害スラグは軽石にも似ているが、重さといい、中身といい、全く異なる代物なので、実際に、スラグを熟知している専門家に現場を見てもらうのが一番だが、現場作業中だと迷惑がかかるため、工事休止時に現場検証をしたい」と提案したところ、「日曜日は作業休止日である」ことが分かりました。
その後、当会では実際に、作業休止日に現場検証を行いましたが、既に何者かが別の土砂でカバーしたのか、或いは重機で埋め込んだためか、地表面に鉄鋼スラグを確認できませんでした。
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↑法水寺本殿建設サイト。↑
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↑完成予想図。↑
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↑建築確認票。↑
■では、当会のリットン調査団の報告は誤りだったのでしょうか。そのことを確かめるために、佐藤建設工業の工事経歴書をチェックしてみました。すると興味深い事実が判明しました。
大同特殊鋼渋川工場から排出された鉄鋼スラグは、佐藤建設工業が一手に引き受けて、天然砕石をケースバイケースでさまざまな割合で混ぜたり混ぜなかったりして、あちこちに出荷していました。
佐藤建設工業の工事経歴書を調べた結果、平成19年3月から平成20年11月にかけて、佐藤建設工業が共栄機械工事(本社:神奈川県鎌倉市岩瀬1-21-7、URL: http://www.kyoei-kikai.com/ )の下請けとして、佛光山法水寺の造成工事を請け負っているということがわかりました。次の佐藤建設工業の工事経歴書(下請・元請)に、当該現場工事の記載があったからです。↓
http://satokensetsukougyou.co.jp/cms/wp-content/uploads/2013/09/koji201309.pdf
この中の「下請」の230番、275番、279番に佐藤建設工業が共栄機械工事の下請で佛光山法水寺の工事を施工したとあります。
また、この共栄機械工事は熊谷組とも付き合いがあるのも事実のようです。
○ 2011年2月25日:普賢岳無人化工法で一緒にインチキ↓
http://n-seikei.jp/2011/02/2-5.html
○1999値10月6日:ネッコチップ工法研究会で一緒↓
http://www.fa-tec.co.jp/nekkochip/nyukai/index.html
こうしたことから、もしかしたら、台湾のお寺さんである佛光寺が群馬県渋川市に佛光山法水寺の建立に伴う造成工事の主契約者が熊谷組で、その下請に共栄機械工事、その孫請に佐藤建設工業が関与していた、という構図が想定されてきます。
その後、協議に同席していた、台湾の総本山から伊香保の法水寺工事に派遣されている技術顧問が、佛光山本部にどのように連絡・報告したのかどうかは未確認です。なぜなら、当会は、いちおう確認した事実だけを寺側に伝え、あとは寺側が、どのように判断し、対応するかどうか、だからです。
■業界筋の情報によれば、熊谷組は一生懸命に佛光山に対して、鉄鋼スラグの不使用を説明して、造成工事に瑕疵がなかったことを強調しているということですが、当会では事実関係をまだ確認できていません。
伊香保のこの佛光山法水寺の建立プロジェクトは当初、大林組が受注を目指して熱心に取り組んでいました。しかし、入札の結果、より安値で入札した熊谷組が落札しました。ところが、業界筋の情報によると、造成工事契約が決まってから、造成工事が始まると、熊谷組は擁壁などに入れる鉄筋の数量を増やす必要がある、などとして設計変更を行い、契約金額の追加を佛光山に要求したらしいのです。そのため、佛光山側には熊谷組に対する不信感が残っている可能性もあります。
いずれにしても、もし鉄鋼スラグが神聖であるべき寺社の構内に不法投棄されているとなると、事は重大です。施主の佛光山としては、造成契約の相手先である熊谷組に対して、きちんと事実関係を確認し、信徒らが安心して参拝できる環境を担保しておくことが必要だと思われます。
【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
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↑関係者による開会式の模様。↑
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↑試合の模様。↑
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↑応援スタンドの模様。↑
午前9時に開始された試合は3チーム総当たりで、第一試合が渋川工業高校vs高雄普門高校、正午からの第二試合が高雄普門高校vs伊勢崎興陽高校、午後2時半からの第三試合が伊勢崎興陽高校vs渋川商業高校でした。交流試合の模様は群馬県台湾総会と佛光山法水寺のFacebookをご覧ください。
○群馬県台湾総会↓
https://www.facebook.com/pages/%E7%BE%A4%E9%A6%AC%E7%9C%8C%E5%8F%B0%E6%B9%BE%E7%B7%8F%E4%BC%9A/409219445847118
○佛光山法水寺↓
https://m.facebook.com/profile.php?id=382579398474058
台湾から参加した普門高校は、正式名を佛光山普門高級中学といい、私立の学校です↓
http://www.pmsh.khc.edu.tw/
佛光山というのは台湾の著名な宗教団体で、台湾では4大仏教のひとつに挙げられています。総本山は台湾の高雄県大樹郷にあり、佛光山の創始者の星雲大師の指導で、1967年に荒れ山を開墾し、その後、信徒らの増加に伴い施設を拡充しました。筆者も1978年ごろ訪れたことがありますが、既に台湾南部最大の仏教寺院として知られていました。
■ちなみに、台湾の4大仏教というのは、南投県埔里鎮中台路の中台禅寺、新北市新北市金山区三界里の法鼓山、花蓮県の慈済基金会、そして高雄県の佛光山と言われています。それぞれが各自の布教以外に慈善活動や教育など、各方面で強みを持っていますが、教育面はどの団体も熱心で、小学校から寄宿舎設備を備えていることから、親が熱心な仏教徒であると、子どもを幼少の頃から預ける家庭もあります。
3.11東日本大震災に際しても、どの団体ともネットワークを駆使して被災者の支援に当たりました。とくに「ツーチー」と呼ばれる慈済基金会(正式名称:財団法人 中華民国 仏教慈済慈善事業基金会)は、総額80億円を集め、しかも被災地に直接赴き、現地の役所(石巻市など)と協力して名簿管理を行い、本当に被災した人に義援金が行き渡るようにしました。4人家族以上には7万円、2~3人家族5万円、1人当たり2万円を配布し、渡し漏れがないようにお年寄りなどには直接訪問により現金手渡しを行いました。
我が国の赤い羽根募金や、緑の羽根募金、赤十字募金、歳末助け合い募金のように、果たして有効に使われたのかどうか、さっぱり分からない募金と異なり、この様な直接配布方式をとっていることから、この団体は、事業の透明性に定評があり、信用のある団体として信頼され、呼びかけにより非常に多額の寄付金を募る力があります。3.11被災地では、印象に残る海外からの支援のうち、台湾が圧倒的に評価が高いのも、単に義援金の金額だけでなく、台湾の支援のやり方も、好印象の要因でした。
■今回、台湾からやってきた佛光山普門高校の野球部員らは、佛光山の信徒の師弟が圧倒的に多く、はるばる群馬県に来県し滞在中は、佛光山が現在、渋川市伊香保町で建立中の法水寺で宿泊しました。野球部員に話を聞くと、「日本に来てから精進料理ばかりで、体重が4キロも減りました」と語っていました。
野球部員の親は信徒のためベジタリアンで、法水寺の宿泊での食事も当然精進料理となりますが、子ども達は育ち盛りで、しかも異国でダブルヘッダーをこなせば、エネルギーも消費します。それでも試合の方は、2試合とも勝利し、実力は十分発揮できたようです。
野球部員らが宿泊していた佛光山法水寺は、渋川市総合公園のすぐ北側にあります。既に事務管理棟は完成しており、現在は東武建設による「大雄寶殿」と呼ばれる本殿の基礎工事中です。
■ところで、水沢街道沿いには、市民オンブズマン群馬が誇るプロジェクトチームのリットン調査団の報告で、あちこちに鉄鋼スラグが不法投棄されていることが確認されています。それらの場所としては、株式会社エコ計画の軽石採取場、渋川市総合公園の隣にある渋川市複合福祉施設“まつぼっくり”の駐車場、そして佛光山法水寺です↓
○2014年9月8日:大同有毒スラグ不法投棄調査レポート・・・民間施設(その3)伊香保(水沢)街道沿い↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1387.html#readmore
そのため、当会では、先月4月3日(金)午後2時に佛光山法水寺の事務管理棟を訪れて、鉄鋼スラグが敷地内に不法投棄されていることを知っているかどうか、聞いてみました。
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↑事務管理棟の玄関。↑
はじめに、当会から、鉄鋼スラグについて、その由来と有毒性や、砕石と混合して群馬県内各地の工事現場で使われており、ここの現場にもスラグが見つかっていることを寺側に説明しました。
これに対して、面談に応じてくれた佛光山法水寺の責任者は、「先日も資料と電話で概要を連絡してもらっており、この問題について関心がある」としながらも、「専門技術的なところはよくわからないのと、自分は判断できないので、今日説明してもらったことをあとで上層部に伝えたい」と述べました。
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↑事務管理棟内部。↑
当会は、「この後、東武建設の現場責任者と面談予定です」というと、寺側は「そちらにも詳しく技術的な説明をしておいてほしい」と言いました。
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↑東武建設現場事務所。↑
続いて午後3時から、事務管理棟の下にある東武建設のプレハブ事務所に移動しました。ここで、本殿の建築を請け負っている東武建設株式会社の現場責任者(建築本部建築工事部副部長)や、同じくコンサルタント業務を寺側から請け負っている株式会社楠山設計の現場責任者(設計部次長)らと面談しました。また、昨年4月から、台湾から工事監督のために派遣され、現在「りんご団地」に住んでいるという佛光浄土工程の顧問である技術者も同席しました。
協議の冒頭、当会から、「東武建設は上物の建屋建築を請け負っているだけであり、大同有害スラグが持ち込まれて使用された造成工事を担当した熊谷組とは区別して認識している」ことを東武建設とコンサルタントの楠山設計に伝えるとともに、「この現場造成工事の過程でスラグが相当量持ち込まれている」と説明しました。
すでに、東武建設や楠山設計の現場監督らは、当会が群馬県台湾総会の新年会で佛光山日本支部の幹部に手渡した法水寺敷地内の鉄鋼スラグに関する資料のコピーを、法水寺からもらって持っていました。
■協議の中で、東武建設の現場監督いわく「念のため、(造成工事を請け負った)熊谷組にこの(鉄鋼スラグの不法投棄の)件について聞いてみたら、熊谷組いわく『そういうものは使っていない』と明言していた」とのことです。
また、東武建設によれば、「現在、基礎工事中の本殿の建設工事では、土掘工として瑞穂建設を下請業者として起用しているが、鉄鋼スラグの使用は確認されていない」とのことです。
一方、寺側から設計監理のコンサルタントとして起用されている楠山設計の現場監督は「本殿の建設工事に先立ち、数カ所で不可さ20m程度のボーリング作業を実施した」として、コアサンプルを見せてくれました。そして、「スラグというものがどういうものか分からないが、軽石であれば、ここはかつて軽石の砕石場だったところでもあり、あちこちに厚い軽石層が残っており、たくさん見かける」と解説をしてくれました。
楠山設計曰く「自分たちはコンサルタントだから、熊谷組が有害スラグを持ち込んだことについて、彼らと話ができるが、東武建設さんは建築関係だけなので、造成工事について熊谷組にとやかくいう立場ではない。我々なら、施主の寺側として、熊谷組に説明を求めることは可能な立場かもしれない」とのことでした。
当会では「有害スラグは軽石にも似ているが、重さといい、中身といい、全く異なる代物なので、実際に、スラグを熟知している専門家に現場を見てもらうのが一番だが、現場作業中だと迷惑がかかるため、工事休止時に現場検証をしたい」と提案したところ、「日曜日は作業休止日である」ことが分かりました。
その後、当会では実際に、作業休止日に現場検証を行いましたが、既に何者かが別の土砂でカバーしたのか、或いは重機で埋め込んだためか、地表面に鉄鋼スラグを確認できませんでした。
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↑法水寺本殿建設サイト。↑
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↑完成予想図。↑
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↑建築確認票。↑
■では、当会のリットン調査団の報告は誤りだったのでしょうか。そのことを確かめるために、佐藤建設工業の工事経歴書をチェックしてみました。すると興味深い事実が判明しました。
大同特殊鋼渋川工場から排出された鉄鋼スラグは、佐藤建設工業が一手に引き受けて、天然砕石をケースバイケースでさまざまな割合で混ぜたり混ぜなかったりして、あちこちに出荷していました。
佐藤建設工業の工事経歴書を調べた結果、平成19年3月から平成20年11月にかけて、佐藤建設工業が共栄機械工事(本社:神奈川県鎌倉市岩瀬1-21-7、URL: http://www.kyoei-kikai.com/ )の下請けとして、佛光山法水寺の造成工事を請け負っているということがわかりました。次の佐藤建設工業の工事経歴書(下請・元請)に、当該現場工事の記載があったからです。↓
http://satokensetsukougyou.co.jp/cms/wp-content/uploads/2013/09/koji201309.pdf
この中の「下請」の230番、275番、279番に佐藤建設工業が共栄機械工事の下請で佛光山法水寺の工事を施工したとあります。
また、この共栄機械工事は熊谷組とも付き合いがあるのも事実のようです。
○ 2011年2月25日:普賢岳無人化工法で一緒にインチキ↓
http://n-seikei.jp/2011/02/2-5.html
○1999値10月6日:ネッコチップ工法研究会で一緒↓
http://www.fa-tec.co.jp/nekkochip/nyukai/index.html
こうしたことから、もしかしたら、台湾のお寺さんである佛光寺が群馬県渋川市に佛光山法水寺の建立に伴う造成工事の主契約者が熊谷組で、その下請に共栄機械工事、その孫請に佐藤建設工業が関与していた、という構図が想定されてきます。
その後、協議に同席していた、台湾の総本山から伊香保の法水寺工事に派遣されている技術顧問が、佛光山本部にどのように連絡・報告したのかどうかは未確認です。なぜなら、当会は、いちおう確認した事実だけを寺側に伝え、あとは寺側が、どのように判断し、対応するかどうか、だからです。
■業界筋の情報によれば、熊谷組は一生懸命に佛光山に対して、鉄鋼スラグの不使用を説明して、造成工事に瑕疵がなかったことを強調しているということですが、当会では事実関係をまだ確認できていません。
伊香保のこの佛光山法水寺の建立プロジェクトは当初、大林組が受注を目指して熱心に取り組んでいました。しかし、入札の結果、より安値で入札した熊谷組が落札しました。ところが、業界筋の情報によると、造成工事契約が決まってから、造成工事が始まると、熊谷組は擁壁などに入れる鉄筋の数量を増やす必要がある、などとして設計変更を行い、契約金額の追加を佛光山に要求したらしいのです。そのため、佛光山側には熊谷組に対する不信感が残っている可能性もあります。
いずれにしても、もし鉄鋼スラグが神聖であるべき寺社の構内に不法投棄されているとなると、事は重大です。施主の佛光山としては、造成契約の相手先である熊谷組に対して、きちんと事実関係を確認し、信徒らが安心して参拝できる環境を担保しておくことが必要だと思われます。
【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
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