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陛下「東北は私が行きます」 震災直後、石原知事は絶句

2017年05月22日 22時22分44秒 | 行政
陛下「東北は私が行きます」 震災直後、石原知事は絶句
編集委員・北野隆一
2017年5月22日04時59分
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東日本大震災で被災した大津漁港を視察する天皇、皇后両陛下=2011年4月22日、茨城県北茨城市
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雲仙普賢岳噴火の被災地を訪問し、避難所でひざをついて被災者に声をかける天皇、皇后両陛下=1991年7月10日、長崎県島原市の島原第一小学校

 2011年の東日本大震災発生19日後。天皇、皇后両陛下の被災者見舞いは3月30日、福島県から東京に避難した人々が身を寄せていた東京武道館(東京都足立区)から始まった。
 天皇陛下より1歳年長の石原慎太郎氏(84)が都知事として迎えた。翌12年に心臓手術をする陛下の健康状態を知り「陛下もお疲れでしょう。被災地は若い男宮の皇太子、秋篠宮両殿下を名代に差し向けてはいかがでしょう」と進言した。
 陛下は黙って聞いていたが、被災者見舞いを終えて武道館を出るとき、石原氏に歩み寄り、こう告げた。
 「石原さん。東北は、私が自分で行きます」
 それまで石原氏は、首都の知事でありながら、園遊会や宮中晩餐(ばんさん)会にあまり顔を出さなかった。両陛下が都の施設を訪れるときも、副知事が代わりに迎えることが少なくなかった。
 珍しく両陛下を迎えた石原氏は陛下の言葉にあぜんとし、絶句した。その後、考えを変えた。「あれから東北3県に行かれて、みな感動した。行っていただいてよかった」と。

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