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心筋梗塞の「芽」探知 福島医大が世界初、早期治療に期待

2016年02月03日 21時36分30秒 | 医療情報
心筋梗塞の「芽」探知 福島医大が世界初、早期治療に期待

臨床 2016年2月3日 (水)配信福島民友新聞

 福島医大医学部循環器・血液内科学講座の益田淳朗助手(31)らの研究チームが心筋梗塞などを引き起こす血管内の変化を、陽電子放射断層撮影(PET)と磁気共鳴画像(MRI)を世界で初めて組み合わせ、従来より精密に画像化することに成功した。2日までに、欧州の核医学分野雑誌の電子版に発表した。

 福島医大は、本県の死亡率が全国都道府県でワーストクラスとなっている心筋梗塞や脳梗塞について「早い段階での発見、治療につながる」としている。

 研究では血管内にできる「プラーク」に注目。プラークは脂肪などでつくられ、動脈硬化が進むと生じる。安定しているものと不安定なものがあり、「不安定プラーク」は破裂するなどして、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす。

 益田氏らは、PETとMRIを一体化した装置「PET―MRI」を使い、患者の胴体と足をつなぐ「腸骨(ちょうこつ)動脈」内のプラークを撮影。不安定プラークのみに印を付ける放射性薬剤を用いて撮影したPET画像と、MRI画像を組み合わせた画像を撮影することに成功した。それぞれ一方のみを使って撮影した画像よりも、精密に不安定プラークの状況を確認できた。

 今後、心臓の血管や頸(けい)動脈で同様に不安定プラークを画像化できれば、心筋梗塞や脳梗塞の早期診断、早期治療につながる。益田氏は「プラークが不安定なものなのかどうか、より高い精度で確認できる。次は心臓の血管での研究に取り組みたい」と話している。

 研究チームには、益田氏のほか、同講座の八巻尚洋助教と竹石恭知教授、ふくしま国際医療科学センター先端臨床研究センターの竹之下誠一センター長、伊藤浩教授が参加した。

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