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MRI可否の検索システム 熊本大などが開発、公開 「医療新世紀」

2017年05月02日 20時02分14秒 | 医療情報
MRI可否の検索システム 熊本大などが開発、公開 「医療新世紀」
2017年5月2日 (火)配信共同通信社

 心臓ペースメーカーなど体内植え込み型の医療機器3600種余りについて、磁気共鳴画像装置(MRI)の検査が可能かどうかをインターネットで検索できるシステムが完成し、医療関係者に無償で公開されている。
 開発したのは熊本大の藤原康博(ふじわら・やすひろ)講師(医用画像学)と、医療材料データベース提供会社メディエ(東京)の共同チーム。
 MRIは強力な磁場を利用して患者の体内の様子を画像化する装置。がんや脳梗塞などの診断に有用だが、金属を含んだり電気信号を発したりする医療機器は、磁場の影響で誤作動や発熱の恐れがあるため、かつてはこうした機器を植え込んでいる患者は「MRI禁止」とされていた。
 近年技術が進歩し、一定の条件下でMRI検査が可能な医療機器が登場し利用者も増加。だが藤原講師によると「さまざまな製品が混在する中、個々の患者の体内にある製品を特定しMRI検査適合性を調べるのは医療現場には相当の負担。正確な情報が見つけられない心配もある」という。
 そこでチームは、ペースメーカーのほか血管を広げるステント、人工関節など植え込み型の医療機器3620種(型番の違いも含めると約50万製品)の取り扱い方法などを記載した添付文書の内容をデータベース化。米国の規格に基づいて記載されたMRI検査適合性の情報をインターネット経由で簡便に検索できるようにした。
 もっとも、添付文書にMRIについて何の記載もない機器が全体の8割を占めていたという。
 藤原講師は「MRI検査の安全性向上に貢献できるシステムができた。関連学会や医療機器メーカーの協力を得て改善していきたい」と話す。

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