三重大男性医師を労災認定 審査会が労基署覆す裁決
2023年1月4日 (水)配信共同通信社
三重大大学院で研究者として勤務していた産婦人科の男性医師=当時(44)=が2018年に心臓疾患で死亡したのは長時間労働と心理的負荷を伴う宿直などが原因だとして国の労働保険審査会が津労働基準監督署の判断を覆し、労災と認める裁決をしたことが28日、分かった。遺族の代理人弁護士が明らかにした。
審査会は死亡前5カ月間の時間外労働時間が月平均77時間半を上回っていたと推認。研究業務に加え、大学病院の産婦人科で日直や宿直勤務に従事しており「拘束時間が長く、十分な休憩、睡眠が確保されていたとは言い難い」と認定した。
勤務が命に関わるような難しいお産を扱い、心理的負荷も大きかったという遺族側の主張も認めた。
男性は18年2月、研究室で心肺停止状態で倒れているのが見つかり、翌日に亡くなった。遺族は18年7月に津労基署に労災請求したが、労基署は本人が申告した勤務実態調査票を基に死亡前5カ月間の時間外労働時間を月平均64時間と認定。厚生労働省の「過労死ライン」に該当しないため、労災と認めなかった。
遺族が審査会に再審査を求めていた。
三重大は遺族に対し、兼業も含めた労働時間を適正に把握する体制を構築すると説明。遺族は「今も胸が張り裂ける思いだ。職員や家族の人生や幸せを軽んじない職場に生まれ変わることを願う」とコメントした。
三重大は「労働時間の適正な管理に努め、職員の健康と安全の管理に取り組む」とした。
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