日々

穏やかな日々を

心のなかに理想の医者 どろろ 「手塚塾」金原瑞人さん編

2019年07月30日 13時34分35秒 | 日野原重明
心のなかに理想の医者 どろろ 「手塚塾」金原瑞人さん編
2019年7月26日 (金)配信共同通信社

 ぼくの訳(やく)した本に、ノーベル平和賞(へいわしょう)を受賞したマララ・ユスフザイさんの自伝があります。マララさんはパキスタンで、「女の子にも教育を」と訴(うった)えて、15歳(さい)のとき、テロリストに銃(じゅう)でうたれました。
 銃弾(じゅうだん)は左目の横から首を通って左肩(ひだりかた)のあたりで止まりました。マララさんはイギリスの病院に運ばれ、奇跡的(きせきてき)に命を取りとめました。多くの人々が、現代(げんだい)医学の発達と優秀(ゆうしゅう)な医師(いし)に感謝(かんしゃ)したはずです。
 マンガ「どろろ」では、魔物(まもの)たちに体のいろんな部分を奪(うば)われ、あわれな姿(すがた)で生まれた赤ん坊(ぼう)が川に流されます。この赤ん坊を拾ったのが寿海(じゅかい)という医者。寿海は、世の中でこんなみじめな赤ん坊がいるだろうかと思い、大切に育ててやります。そして義眼(ぎがん)、義手(ぎしゅ)、義足(ぎそく)などをつけてやって、ひとりで生きていけるようにしてやるのです。
 手塚治虫(てづかおさむ)さんのマンガにはときどき、とても人間的な医師が登場します。ブラック・ジャックはその代表でしょう。医師免許(めんきょ)を持っていた手塚さんの心のなかには、理想の医者がいたのかもしれません。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 母子手帳アプリ運用開始へ ... | トップ | 医療費5137円増18万7... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日野原重明」カテゴリの最新記事