この時季は風が強く、雨が降っても、傘は役に立たず、雨合羽は必需品。
通勤途中にある、山王日枝神社。地元では「おさんのはん」と呼んでいる。
ガキ同士の間でも縄張りがあり、この辺りでは、ボク等「駅前っ子」は、よそ者。
「おさんのはん」の境内は、荒町・高町のO君やJ君たちの勢力範囲だった。
社務所では、毎週日曜、書道塾があり、小学校卒業までの三年間、嫌々、通った。
縁日のお祭りも賑やかで、少ない小遣いを握り、露店を、うろうろ・きょろきょろ。
境内を抜け、小路に出ると「真島医院」。真島家は、広いお屋敷を持つ、旧家。
大人になったボクは、四週に一度、生活習慣病の治療で通う。
一日一日と冬色を増していく今日この頃、雪はまだなのに、寒さが身に沁みる。
チビが着ている威勢のいい「ちゃんちゃんこ」。ムスメが、浅草の仲見世で見つけてきた。
浅草の威勢のよさに、押し潰されたような、チビ。