てすさび日誌

哀しき宮仕えを早期リタイアし、“サンデー毎日”のomorinが生活の一コマや雑感を認めた日誌です(2005/4/20~)

西条柿

2006-10-23 22:23:03 | グルメと料理
 我が家の裏庭にある西条柿の老木は、成り年と不作が交互に巡ってくる。昨年は大豊作でショウヤクに持て余したほど。
 一転、今日の収穫は昨年の1/3以下、ポリバケツにやっと2杯。その分実はやや大ぶりだった。

 果物王国おかやまにあって、たわわに実る柿は秋の代表的な果実である。とりわけ西条柿は約 800年前から中国地方で栽培されている渋柿で、古くは戦国時代の兵糧として干し柿にされた柿である。
 西条柿の名のいわれは、その甘さや口当たりが最も良いという意味の「最上柿」からだとされている。

 母親の背中にも似た御天道様の温もり、星をも揺らす様な夜の冷たい風が、上品な甘み、独特の風味の“干し柿”を育む。“淡し柿”にしても西条柿でなければ味わえない。
 我が家では、干し柿と淡し柿を半々にショウヤクした。淡し柿は5日後には出来上がり、干し柿も初霜が降りるころには食べられそう。今からその日が待ち遠しい。

 柿くえば 鐘が鳴るなり 法隆寺 (正岡子規)
 日あたりや 熟柿の如き 心地あり(夏目漱石)
 里古りて 柿の木持たぬ 家もなし(松尾芭蕉)
コメント (2)
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