6号機と次号機用の試料ステージ
紙を細かく切って、雪片に見立てている。
紙を細かく切って、雪片に見立てている。
僕の今迄の雪の結晶撮影だが、 まずは一片の雪の結晶を選別採取して撮影カメラの下に置くことから始まる。 しかし、「降雪の中から六華の形の美しい結晶を探して、 細筆の先で掬い取り、 撮影ステージの上に載せる」 その事に大半の時間とエネルギーが必要となるのでした。
僕が憧れる雪の結晶写真を発表しているロシアの Alexey Kljatov 氏。 彼の撮影環境(モスクワ郊外・自宅の裏庭)では天板がガラスのテーブルを屋外に出して置き、 適当な数の雪片が落ちた頃にテーブルを庇の下に引っ込めて、 その中から撮影対象の結晶を選んで撮影すると言う。 内陸部のモスクワでは雪片の一つひとつが独立した状態で、ハラリ・ハラリ と舞い落ちてくれる都合の良い気象条件が有るるみたい。
それに引き換え我が日本、 雪の結晶撮影にトライする様になってから三シーズン以上経つが、 その間に美しい雪の結晶の一枚が、 すくい取りやすい状態で舞い降りて来てくれる条件に巡り合ったのはたったの一度だけ。 長野県の白馬周辺や群馬県の草津温泉では撮影に出かけても複数の雪片が絡みあった牡丹雪であったり、 美しい六角形の雪が見つからなかったり、 風が強くって一片の雪を細筆で掬い取ろうとしても吹き飛ばされて、 拾い取る事が出来なかったり。 とにかく撮影したい一片の雪の結晶を掬い取る事がとても難しいのです。
昨シーズンまではTop写真で左側に置いた6号機と呼ぶタイプの小さな顕微鏡用プレパラート・カバーガラス(18x18mm)上に細筆で掬い取った雪片を載せて撮影していた。
これからのシーズン、 これまでの6号機も使用を続けるが、 新たな撮影ステージ(Top写真:次期ステージ)を使用する事を計画中だ。 この次期ステージはこれは Alexey さんの方法を真似するものです。
20cm角より大きなサイズのガラス板を撮影ステージにするのだが、 その使用方法は以下を想定している。
1. ステージを降雪の中に適当に露出。
2. 頃合いを見計らい、新たな雪が降りかからない庇の下に引き込む。
3. 撮影対象となる雪の結晶が存在した場合
不要な雪片を掃き出し、
必要な雪片の周辺にスペースを作る。
多分欲しい雪片を得るまでに
1.~3. を何度も繰り返す覚悟が必要かも。
4. 残した雪の雪片の位置を背景画像の位置にセットする。
ガラス片のステージその物を動かす。
5. カメラを撮影位置にセット。
6. シャッターを切る。