木彫@井波・南砺市2019

2019-09-05 11:02:40 | 国内旅行と山歩き
 井波市瑞泉寺の門前町には木彫の工房が多数あり、道の駅「いなみ木彫りの里創遊館」に隣接した展示施設も興味があれば面白い所でした。 写真の猫がどこに居たか? そんな事も書いてみましょう。

1. 木彫り・ 欄間の透かし彫り


道の駅に隣接した工房にて


 瑞泉寺の本堂を飾る数々の彫刻、 漆を塗り金箔で装った飛天が舞う堂内はある意味 ”極楽浄土” それを生み出した職人の技が今に引き継がれ、息づいている街が井波なのでした。


1. 欄間制作の鑿をふるう職人さん @ 八日町




 道路に面したガラス戸に手を掛けたが施錠されていた。 ガタガタさせる音に気づいた職人さんは手を休め、 中に招じ入れて呉れました。 この制作間もない作品の完成まで「三ヶ月ほどかなあ」と答えてくれました。 素材の価格は大きい物ほど高価になるのは当然としてサイズに対して2乗あるいは3乗にもなるらしい(重さに値段は比例するみたいな表現をされていた)。

 今回の旅で巡ったどの工房でも見学者に対して、極めてオープンな態度で迎え入れて呉れました。 そんな態度は好もしく感じました。


2. 天神さまを彫る職人さん。


 定番の彫像・天神さま


 万力に天神さまの頭部を咥えさせて固定し、 背中側の衣装部分を彫っていた。 どこでも職人さんの周辺には大小様々な沢山のノミ(鑿)が置かれていた。 八日町(門前町)の刃物屋さんの店内をぶらついた時に刃物の値段を目にしたが、 職人さんが持っている数のノミを購入するには軽自動車を買う金額と較べて「どうかな?」と感じたものでした。

 そこで弟子入りした時の工具の入手について聞いてみた。 「私が親方に弟子入りした時には、親方が一式購入して呉れて、 その後に月々・分割払いの形で返済しました」 との話でした。

 弟子としての修行年限は5年、 そして独り立ちする前に一年のお礼奉公があったとか。 話に聞いていた、古い時代の職人さんが育つ環境があったのですね。

3. 木彫りの素材 @ 刃物屋さん

 本格的な欄間の様な物を彫る時の素材は別途の入手ルートが存在するだろうが・・・ 八日町の刃物屋さんの店内には小物の彫刻素材が並べられていました。 旅の記念のお土産に僕は彫刻刀セットを購入した。



 素材も購入しようとしたけれど、 欲しいな! と想ったブロック物は数千円。 ちょっと手を出しかねていたら、 端材の入った箱から数cmサイズの訳あり品のブロックをオマケで手渡してくれた。


4. 現代彫刻 姿見の鏡と猫




5. 店の看板の木彫



蕎麦屋の暖簾脇 「何故に牛か?」 僕には不明


「忌中」 札の貼られた入り口



お待たせしました。 軒先の猫!


 木彫りの街井波への旅は僕にとって楽しいものでした。 この後は背後の乙女山中腹の散居村展望台へと車を走らせ。 帰途についたのです。


おまけ:

 新湊から南砺市に向かう道筋は荘川の堤防天端道路を走ったが、 荘川河川敷では生い茂った樹木を伐採して流路の抵抗を少なくする工事が行われていました。






 南砺市域に入ってからだと思うが、 赤信号停車の際に左側の窓から見えた丸い自然石を加工した石積みに、これまた職人さんの技を見る想いがしました。 上に積む石には女性の水着の下端をイメージする形状に加工が施され、しっかりと崩れない様な石積みとなっています、 素晴らしい!!。
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