旭川郊外で雪の撮影

2017-02-06 07:06:06 | 雪の結晶撮影
 北海道に来れば「形が大きくて美しい雪の結晶に出会える」 それは幻想になってしまいそうです。 そんな言葉で昨日のブログでは締めくくりの文章を加えて、 宿をチェックアウトする前にUpした。

 宿をチェックアウトしたのは9時を回った時間、 立体駐車場の係員のオジサンとの立ち話で 「東京から雪の結晶の撮影に来たのだけれど、 大きくて綺麗な形の雪に未だ出会えない」 そんなボヤキ言葉を口にしたら、 「昨日の朝には結構大きて綺麗な雪が降って居ましたよ」 と意外な答えと共に、 「良い写真が撮れると良いですね」 と送り出してもらったのだった。 

 そして旭山動物園に向かった訳だが、 冬期の開園時間は10:30からで、 到着が早すぎて30分以上も待たないとなりませんでした。 その暇つぶしに、 動物園に到着する前に見えた 「旭山山麓の霧にもやった風景でも撮影してみるか」 そんな想いで動物園の駐車場を離れ、 山麓を車で走ってみたのです。

 そして、 たまたま何の施設か判らないままに車を乗り入れた場所が旭川の斎場の一つ「旭川聖苑」でした。


  その施設の駐車場で車を降り、 周囲の雪面を観察すると、 なんと、 雪の結晶だらけでした。


 「これは凄いぞ!!」 そう思ったものの、 日陰の気温はマイナス3℃程度でしたが、 既に駐車していた車の陽の当たる部分のドア等は暖かみを感じるほどでした。 手早くやらないと、 今見えている雪の結晶だって形が崩れるのは時間の問題でしょう。  急いで冷却を必要とする「試料ステージベース」と「試料ステージ」を車の蔭になっている雪面に置いて冷やし始めました。 

  しかし、 今までは地面に降り積もった雪の中から雪の一片を筆先に掬い取る作業はやった事がありません。 上手く掬えるかどうか判りません。 他の雪がくっついて来て塊状態でしか掬い取れないかもしれません。 とりあえず試しにやって見たところ、 完全に一片だけと言う訳には行きませんでしたが、 なんとかなりそうでした。 そんな状況の中で、 ステージが冷えるのを待ちながら、 とにかく雪を掬い取る努力を続けました。 そしてなんとか掬い取り、 余分な雪を取り除き、 一片の雪として撮影出来た一枚がTop写真な訳です。 時刻は11時半になっていました。 

 この写真の雪ですが、 僕が初めて出会った大きなサイズの結晶でした。 試料ステージにしている銅製のワッシャ内径は16mmΦですから、 そのサイズとの比較で言うと7mmほどの大きさです。 

 そんな大きな結晶の雪が降った理由はなんなんでしょう?
夕刻に名寄のYHで出会った方の話ですが、 羽田を離陸する条件として旭川空港周辺は濃霧のため着陸出来ない可能性もある。 千歳への着陸、 羽田への戻り、 それを了承した上での出発であったとの事でした。 

 僕が午前10時近くに見た旭山周辺に纏わり付いていた霧はその名残だった様です。 こんな事から想像するに、 飛行機の着陸を妨げるほどの霧が発生していたのですから、 空気中の相対湿度が高く、 その中を落ちて来る雪の結晶の成長を助けたのではないでしょうか?

 しかし、 せっかく夢に見た大きな結晶サイズの雪でしたが、 困った事も生じます。 持ってきたステージでは、 雪のサイズに対して「周辺の余白部分がせせこましすぎる」感じが強くします。 また「背景画像のサイズとも不釣合い」な感じがします。 こんな大きなサイズの雪を相手にするとなれば試料ステージの大きさも背景画像のサイズも変えたほうが良さそうです。

 心は直ぐにでも 「試料ステージを作り直したくなりました」、 どこかのホームセンターに立ち寄って工作材料や加工用の工具を仕入れるために、 旭山動物園の見物時間は大幅に端折りました。 更に下道を使わずに士別までは高速を利用、 名寄近郊のYHにも早めにチェックイン。 直ぐにステージ作りに取り掛かりました。  なんとか大きな画角のステージを暫定的にでっち上げる事が出来ました。


 そんな俄作りのステージ持参で、 今日は朝食を済ませたら、 いよいよ今回の旅の主要な撮影目的地である朱鞠内湖に向かいます。



追記 : 朱鞠内・湖畔の宿にて


 天気予報は曇りだけど、 朱鞠内湖でも北海道の常識なのか、 上空に月が見える中で小雪が舞って来た。 サイズは関東地方の物と同じくらいで、 用意して行った試料ステージで充分だった。 とにかく降り止まない内に写真を撮ろうと夕食前に一頑張りした。

その撮影した写真を追加Upです。






この雪の背景はTop写真と同じ背景画像の中に置いての撮影です。
如何に雪のサイズが異なるか判ろうと言うものです。
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旭川中央図書館で

2017-02-05 07:27:54 | 雪の結晶撮影
 旭川の二日目は「雪の美術館」、 「旭川科学館・サイパル」、 雪まつり会場に近い「中央図書館」、 雪まつりの雪像作りの追い込み作業をしている会場など、 あちこちをレンタカーで巡り、 見物した。

 立ち寄った中央図書館では「雪の結晶の写真集」、 「雪の結晶の撮影方法」 そんな内容の蔵書の検索をお願いしたところ、 たちどころに4冊の本を選び出して書架から持って来て下さった。 さすが寒さ厳しく、 雪の結晶研究者が写真撮影の場とした、 大雪山の在る旭川市の図書館です。

 その中の一冊

タイトル : 「雪の結晶」
著  者 :  ケン・リブレクト
出版社  :  河出書房新社

ISBNコード :  978-4-309-22526-1




 この本では結晶写真の他に撮影のテクニックも書かれ、 同一の被写体に対してカラーフィルタを用いる事で、結晶画像の表情が変化する様子が紹介されていたり、 とても参考になる本でした。


 旭川の図書館では東京在住の旅人の僕が借り出す訳にも行かず、 後で本を探すときの手がかりにする目的で、 タイトルやISBNコードが判る様に表紙と裏表紙を許可を貰って撮影し、 一部の興味を持ったページのカラーコピーを取り、 本は返却して来ました。


 一方の 「雪の美術館」 ですが、 観光客が立ち寄る場所としては面白く、 雪の結晶に関する一般的知識を知るには適当かも知れませんが、 スタッフさんに雪の結晶撮影に興味を持つ方も居ないらしく、 撮影ノウハウを仕入れるのに適した施設ではありませんでした。 後日写真なども含めてアップする予定。



 さて、 北海道に来て3日目となる本日は旭川を離れて北上し、 名寄市近郊のYHに向かいます。 天気予報では一日中曇りです。 雪の結晶撮影は望めない模様です。 まずは旭山動物園に寄り。 次いで、 途中の士別市では自動車のテストコースに立ち寄る予定にしています。

 なにせ士別市内の宿泊施設は市内のビジネスホテルは言うに及ばず、 郊外の「サイクリングターミナル」なんて施設まで宿泊客で埋まり、 士別周辺では宿泊予約が取れない有様でした。 その理由はなんと 「タイヤメーカーを始めとする車関係者が入り込んで宿が満杯」 なのだとホテルの人から聞きました。

 士別から朱鞠内湖(幌加内町)に至るルートの沿道に自動車サーキット場みたいなのが在るのは地図を眺めた時に気付いて居たのですが、 雪道走行テストが真っ盛りで行われているとなれば、 立ち寄って眺めるのも悪く無いでしょう。 それほど間近で見物出来るか? 行って見なくちゃ判りませんがね。


 それにしても主目的の雪の結晶撮影ですが、 幌加内町のピンポイント天気予報からは、 当日が近づくに連れて 「降雪予想が逃げ水の様に消えて行き、 曇りの予報に変わってしまう」 のです。

 北海道に来れば「形が大きくて美しい雪の結晶に出会える」 それは幻想になってしまいそうです。
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雪の赤ちゃん

2017-02-04 10:31:01 | 雪の結晶撮影
 昨日(2017/02/03)に旭岳ロープウェイの駐車場で撮影におよんだ雪、 肉眼的には六角形に結晶成長していない粉雪と見ていたのだが、 一夜明けての今朝、 ホテルでパソコンの画面に拡大して編集して見ると・・・ 画面下中央付近では、 粉雪に覆われた下では小さいけれど樹枝の発達した雪が見えていますし、 右上隅近くでは単独で六角形の角板が見えていました。 これは車の上に試料ステージを乗せて、 1分ほどの時間に雪が落ちて来るのを待った結果の雪たちなのです。

  そしてまばらに試料ステージに落ちてきた雪粒を見て 「なんだよ、 粉雪ばかりじゃ無いか?」、 「でもシャッターを切って置くか・・・」 そんな気分で撮影した写真なのです。 ちなみに右上隅の六角板の差し渡しの大きさは 0.5mm に満たないサイズのはずです。



これは、 屋根に時間を掛けて積もった雪の様子です。

 いつもの如く、 車の屋根に降りかかる雪の中から雪の結晶の一片を掬い取る作業はやる気が起こらないほど、 小さなサイズの粉雪に見えていたのです。

 ところで今日の天気予報は9時付近に雪マーク、 他の時間帯は全て曇りですが、 朝食を摂りにロビーに出がてら、 外の様子を窺うと、薄日の差す中の降雪が見られています。 当然、 外に出て服の上に落ちた雪の状態を観察しましたが、 形が小さくて肉眼では六角形の雪に見えず 「直ぐに撮影準備」 の気分にはなれません。

 ブログをUpしたら、今日は「雪の美術館」 見物に出かけます。
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旭川市 ・ 初日

2017-02-03 21:39:54 | 国内旅行と山歩き
 自分では旅慣れたつもりでいたのに、 旭川市への初日では2つもヘマをしてしまった。 まあどちらも大した事は無く納まりがついて、 旅は二日目の明日も続く事になる。

 そんな訳で、 初日のヘマを書いて見ましょうか・・・

1. 背負う荷物を減らしたは良いが、 汗がびっしょり。

 登山用のザックには卓上コンロや1.2㍑のテルモス、車の運転中の足元の寒さ除けに赤ちゃん用の毛布、 そんな物で、 ほとんど一杯になって、 毛の腹巻きやら、股引、 羽毛服等を入れるスペースが足りなくなった。 そこで「着用してしまえばザックのスペース不足も解消するぜ!」 とばかりに着膨れて家を出た。 家からバス停までは距離も短くて平坦だから背中に大きめのザック、 左胸のあたりには撮影装置6号機一式を収納したカメラバッグを首から掛けて、 右手にはビニールシートで包んで紐を掛けた、三脚・フライシートを始めとする雪除けグッズ一式を包んだ荷物を持ち、 左手にはパソコンや各種充電器等を収納したデイパックをぶら下げて、 大荷物だったけれど、どうってこと無くバスに乗り込めた。

 ところが、 国立駅での電車への乗り込み、 東京駅と浜松町駅での電車の乗り換え、 羽田第2ターミナルでのモノレールホームから荷物預けカウンター迄の移動。 そんなルートの移動で、 とんでもない汗が吹き出してしまった。 顔面、首筋、 胸周り、 背中、 手首、 とにかく上半身全体が汗まみれ状態になってしまった。 そんな状態で「汗びっしょりのまま、 寒さ厳しい旭川飛行場に降りたらカゼを引いてしまうのじゃ無いか?」と心配になりました。 しかし汗を拭うためのタオルは預けた大きなザックの中にパッキング、 身の回りにある物はポケットティッシュだけでした。 とにかく沢山使って、 汗を吸収させました。

 とにかく、着込み過ぎて失敗でしたね。


2. 書類ホルダを降機時に機内に忘れた。

 帰りの便のeチケットや道路地図、ホテルの住所や電話番号、 そして宿泊予約等の書類を挟んだホルダーを旭川に到着して、 飛行機から降りる時に機内に残置してしまったのだ。 レンタカー事務所で予約書類のコピーを提出しようとした時にホルダーごと無くなっている事に気がついたのです。 レンタカー屋さんの車で空港まで戻ってもらい、 ANAのカウンターの人に、 「カクカクシカジカ」と状況を話したら、 「機内にそれらしき物が有ったと連絡が来ているので、 お待ち下さい」 てな事で暫くカウンターで待っていたら、 落とし物は手元に戻り、一件落着しちゃいましたがね。

 搭乗手続きに必要な eチケット 一枚だけホルダーから抜き出して使用して、

 残りの書類の入ったホルダーはしっかり荷物の中にしまって置くべきでした。



 さて、 曇りの予報となっていた旭川地方。 着陸前の機内アナウンスでは「小雪がチラついている」 そんな情報が有りました。 実際、 小雪の舞う中を着陸して、 レンタカー屋さんの迎えを待つ間も、 外では雪が舞っていたのです。 ところが書類ホルダー紛失騒ぎを演じている間に雲の切れ間が広がって飛行場の周辺では雪は止んでしまいました。

 空港にたむろしていたタクシーの運転手さんに 「旭岳ロープウェイの所まで行ったら、 雪 降ってますかね?」 そう聞いてみたら 「 なんとも言えないけれど、 山が見えてないから降ってるかもしれないよ」 そんな返事だったので、 レンタカーでロープウエイ目指して登って行きました。

 そしたら、 雪は降っていましたが、 全くの粉雪(気温マイナス、 10℃、 完璧なアスピリンスノーでした) 六角形の雪の結晶が一つも落ちて居ないのです。 3時頃から1時間近く粘っては見ましたが、 綺麗な結晶の写真は一枚も撮れませんでした。

 日が落ちて暗くなったら除雪で出来た道端の雪と道路の雪の境目が見分けづらくなって事故でも起こしたら困るから、 まだ明るさの有る4時には下山を開始しました。 まあ、その境界を示す下向き矢印の標識は道路脇に設置されていて、 その中の幾つかにはLEDランプも組み込まれた物もあって、 暗くなっても見える様に工夫されてましたが、 そんなの頼りじゃ、 すごく運転に神経使っちゃいますからね。  とにかく明るさが残る時間の内に曲がりくねった山道は降りる事が出来ました。


 そして旭川駅近くの今宵の宿に向かう途中、 「コメリ」の店があったので、 立ち寄って除雪用の長柄のスコップや卓上コンロ用のカセットボンベを購入しました。 ちなみにスコップの値札は600円弱でした。 これは現地調達にして置いて正解だったと思います。
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背景画像の製作

2017-02-02 12:25:59 | 雪の結晶撮影
 北海道まで出掛ける雪の結晶撮影行、 それがいよいよ明日に迫っった今日、 結晶の背後に置く「背景画像」の追加製作を行っている。

 基本は今まで背景として使用していたTop写真のデジカメ画像だが、

 ここに並べた、 各種カタログやNTTのテレホンカードや鉄道会社のカード画像からも切り出して背景画像として使って見たら面白いかも。


 話変わって、 旭川に到着してもすぐには雪が降りそうも無いので、 「市内見物に適当なところが無いか?」 そう考えてWEBで探していたら、 「雪の美術館」 なる施設があって、 そこでは雪の結晶の写真展示もされているとの事。 これは是非とも見物しようと思う。 出来たら、 職員の方と話をして、 撮影に適する場所や時期、 撮影のノウハウ等をお聞き出来たらと想っています。
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天気予報で右往左往

2017-02-01 09:48:00 | 国内旅行と山歩き
 北海道への撮影行の出発を明後日に控えた今、 旅行期間の天気予報が出揃い、 かつ状況の変化も生じている。 到着初日の3日は「晴れ一時雪」から「曇り」に変わり、 7日の「晴れ」は「曇り一時雪」になった。 そして未だ発表されていなかった8日の天気は「雪」と発表された。

 朱鞠内湖近くの宿には6日の降雪を期待して5日の晩の宿泊予約を入れて置いたけれど、 今朝は電話で6日に変更して貰った。

 初日の旭川空港到着後の行動予定は「一時雪」の予報では心もとないので、 旭岳ロープウエイまで登って、 降雪に出会うチャンスを高める計画を立てていたけれど、 そんな事しても無駄な様なら、 「旭川雪まつり」の雪像作りの作業風景見物に変更しちゃおうか? なんて考えたりもしています。

 何故って帰りの便の出発日、 8日の天気予報は「雪」。 となれば、 朝から雪の結晶の撮影の予定を組み込んで置きたい。 「旭川雪まつり」は札幌雪まつりと同じ時期に開催されるのだが、 それが始まる6日以降は朱鞠内方面に行っていて、 祭り期間に旭川市内で雪像の見物をする時間的な余裕は無いと考えなくちゃなりませんからね。


 さて、装備品の電池の充電も全て済ませました。 ちなみに僕の今回の旅の携行品で電池動作するものをリストアップすると

通常カメラ :  OM-D

撮影装置6号機 : デジカメ TG-3、 S95
          充電電池

PC関連 : iPad,  DELL PC、 WiFiルーター
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