
赤羽選手の戦略は凄かった

写真は,右上が20年前のオールスター開催時,すなわち1989年の優勝者・佐々木保信=琵琶湖仙人が表紙になっているものである。歴史である。
かつて,「JBTAクラシック・JBTAバスオブザイヤー・Basserオールスタークラシック」,この3大タイトルを獲得した人を「グランドスラマー」とよんだ。
左上の若き今江プロと仙人が表紙になった1991年JBTAトーナメントブックでは,まだそのグランドスラマーが居なかった。
そして1991年。仙人がJBTAバスオブザイヤーを獲得し,1994年には沢村プロがJBクラシックを獲得,1996年には今江プロが遂にJBクラシックを獲得し,それぞれが「グランドスラマー」になった。
だが,JBクラシックはついにその歴史を2009年で終えることになった。
1987年,秋元幸雄プロのヘビキャロでの優勝がいまだ記憶に残っているオズマにとって,JBクラシックの転換点は,「ショー」化された1995年大会,すなわち「バス・バブル」の年だろう。
UHFだがTVで放送された。観客があった。バス業界が潤った。さまざまなメディアが出た。
だが,「ショー」では「オールスター」に適わなかった

JB(TA)クラシックの人気凋落は,ひとえに「その価値」ではないだろうか

若手が優勝し,トーナメント全体を盛り上げる(ゴルフの最近の人気と同じである)。しかし,相次ぐプロの不正問題,ワーム禁止の河口湖での開催など,一般のアングラーにとって,もはや「わざわざ出かけて」見るものではなくなったのだろう

「オールスター」はその逆で,観客が楽しめる部分がちゃんとある。しかも,霞周辺で釣りもできる。オズマがその昔「的当て」をしたように,小さなフィッシングショーという感じだ。しかも,選手と地元と観客が一体となっている。なにしろ,土浦駅に
「オースルターへようこそ

という垂れ幕があったのだ(いまでもあるのだろうけれども)。
「オールスター」自体は,『Basser』が続く限り続くだろう。しかし,書店で普通に『Basser』を購入することが困難になってきた


JBは,トーナメントが細分化されすぎているのではないだろうか

「エコタックル」はいいと思う。
しかし,エリート5・バスオブザイヤー・TOP50.......などなど,そのタイトル名だけで,「いったい誰が本当に強いのか

なにより,琵琶湖戦がなくなり,“ダイナミック”な釣りがあまり公開されなくなった。それもまた,トーナメントの盛り上がりを欠けさせるには十分すぎてしまう

オズマがダイナミックな釣り,いや,昔からある「クランク・スピナベ」が好きなのは,それが釣れるせいもあるし,やはりライトリグにない魅力があるからだ

ライトリグも行うが,オズマとしてはよほどの覚悟がないと臨めない

とにかく,これでバストーナメントの時代が一つ終わった。新しい形が生まれるのかどうか,それは環境省指定の特定外来生物法も深く関わる問題だ。
国内GDPを考えたら,バス釣りの経済効果,小さいが無視はできないものだと思う。民主党にはバス釣りをする議員は居るのだろうか.....。