本屋で見つけてネットで購入。
また蔵書が増えてしまった。なぜなら,本屋で立ち読みできて,「これは読まないと」となったからである。
驚いたのが,この作品の連載期間。小学館・少年サンデーに昭和53年頃から連載されていたようなのだ。
その当時は,いうまでもなく講談社で『釣りキチ三平』大絶賛中だったわけである。
矢口先生は銀行員の経験が生きていて「原稿締切をしっかり守る」ことも有名だったが,40歳当時のパワーをまさに見せつけられた。
ネコだけでなくこの草木の生き生きとしたところ。匹敵する漫画家はいない。
まだ最初の数話を読んだだけだが,まさに「生きた経験」がなせる技のオンパレード。
巷間,『釣りマンガ』はあれど乏しい自然描写。ルアマガに連載されている作品など足元にも及ばない。バス釣りしか経験がないような著者ではやはり「自然」は描けないのだ。
雪に苦しみ,呪いさえもした矢口先生。ど田舎で辺鄙で,生活格差が歴然とあったからこそ,その闘志が作品に生きているのだろう。
秋田のマンガ美術館,それにしても楽しいところだったので,2日間ぐらい朝から晩まで読み漁ってみたいものだ。もう,釣りは1日だけでもいいかも。どうせ金網水路しかやらんし(笑)。