それは仕事帰りの日であった。
たまたまお台場に仕事で行く用事があった。直帰であり,仕事が終わったのが17:30頃。久々に,トヨタの展示館でも観てくるかという気分になった。
3年ぶりぐらいに展示場とかに来た。時代に乗り遅れている,オレ。
自家用車を手放して3年近い。あれほど大好きだったMT車が新車で手頃な価格になっているのかどうか確かめたかった。
VitzGR-SPORTという。5MTで5人乗り。5ドアハッチで使えるクルマでもある。
会場内をウロウロしていると平日にも関わらず試乗をしている人が多い。
最初は「86」のMTを選択したが90分待ちは耐えられない。そもそも,86登場時に散々コケにした記憶もある。そこで,Vitzにしてみた。
こんなに楽しいクルマが200万円チョイか。ちょっと高いが希望は持てるね。
新車からMT車がどんどん消えて,トヨタも例外ではないと思っていたが,意外なのはVitzだったかもしれない。
わずか10分,時速40キロ制限ではあったが,MTの操作がこんなに楽しいとは...。同時に,3年近く離れていた「クルマへの情熱」が少し”だけ”蘇った。
なにしろ後部座席は,180cmの僕が座っても頭がつかえない。軽1BOXの方が広いのは事実だが,やっぱり軽にはない「楽しさ」がある。
そういえば,MT車お約束の「エンスト」は最初だけやってしまった。まあ,最初はクラッチミートの位置がわかりにくいってものだ。でも,まったく忘れていないシフトワークの楽しさは,まるでシマノのSVSを使いこなす楽しさに通じるものもあるだろう。
このクルマの長所は,楽しくて・安全・チープではない,だろう。
以前は,こういうクルマを「ボーイズレーサー」といった。僕はそんなクルマばかり乗ってきたので,いくらクラウンがスゴイとか言われても自分では運転したくない。親戚が乗っているレクサスなんて「これのどこが楽しいんだ」と,貧乏人ならではの屁理屈を,ぐっと飲み込んだ記憶さえある。
いずれにせよ,スイフトスポーツが3ナンバーになってしまった以上,Vitzは貴重な存在。
カローラスポーツはまったくほしいと思わないが,このVitzなら購入意欲は出てくるな。でも,アルトワークスは気になるよね(笑)。