とくかく間伏集落がある場所は、 「 これでもか! 」 って言うくらい僻地である。
それまで半泊が 「 こんな場所に 」 と思っていたが、
その半泊からさらに山道を20分くらい走らねばならない。
それだけに魅力のある場所だった。
下五島におけるキリスト教や
潜伏キリシタンの歴史を知るうえで重要なこの集落も、
今は西さん以外に住む人の居ないたった一人の集落となってしまった。
間伏の集落でまず目に付くのは、石積みの暴風壁です。
まるで万里の長城のように山の上まで伸びています。
潜伏キリシタンとして生きていくためには、
厳しい自然を相手に知恵を出し合い、ここにある物をいかに利用するか。
そして何よりも僅か数戸の住人で集落の自治を管理し、
お互いを扶助し合いながら共同体を維持できるかが大きな鍵になると考えます。
厳しい自然の中で生きていくことが、
いかに辛く永い闘いであったかをこの石積みが物語っています。
自然の営みの厳しさが
美しくさえも感じてしまう
山の上まで続く
万里の長城のような
風除けの石垣