こんなイヤーパッチも。
形は普通です。頭が首にめり込んで、大きくシワになっているのです。
番号がよく見えないのですが、ゼロで始まる第一世代であることは間違いなし。
チャウチャウ犬みたいなこのお顔。お肌のゆとりがありすぎ。
若いキングでは、なかなかこうはなりません。
中高年キングならではの、味わい深い姿と申せましょう。
長年首を伸ばしたり縮めたりしてきたことが原因かと思います。
後ろ姿。
左は黄色君、右は白ちゃん。
イヤーパッチを後ろから見てみましょう。
黄色部分の大きさそのものも違いますが、黄色い部分にはさまれた黒い部分の割合が、かなり違います。
これで、イヤーパッチが特に大きい、または小さい個体は、後ろからでも見分けがつきます。
あと、グレーの背中と黒い頭の境目が、これまたいろいろでして。
グレー側が上に尖っている形から、ほぼ平坦に近いラインになっているのまで、個性があります。
ただし、首の伸び具合によってかなり見え方が違います。
ところで、仲良く並んだ2羽ですが、彼らは特に仲良しというワケではないと思います。黄色君は青白君と仲良しですから。
私が見たところでは、白ちゃんが近くに来たり、近くで何かアクションをすると、黄色君はたいてい邪険にしていました。
このときは、いかなる心境の変化か、平和に並んで日向ぼっこしていたのです。
おかげで、わかりやすい資料写真が撮れました。
この冬の海遊館ペンパレのキング5羽。
彼らのトレードマーク、オレンジイエローのイヤーパッチをご覧ください。
みんな緊張気味に首を伸ばして同じ向きなので、ほぼ同じ条件で観察できます。
大きさが、随分違いますね。そして、色も。
手前左(一番後ろ)の若様のパッチがひときわ大きいのが、一目瞭然。
そして、真ん中の真ん中にいるのは同じくオスですが、こちらのパッチは大きくないけど色が濃い。
手前右(先頭)の300ちゃんと、一番奥にいるコミミ姫、どちらもパッチは小さめ。
でも、形が違います。300ちゃんは円いし、コミミ姫の方は細長い。色も、実際に見ると、コミミ姫の方が少し濃いです。
手前真ん中の303ちゃんが、平均くらいになるでしょうか。
私がこれまで見た限りでは、平均より大きなパッチはオスに多く、小さなパッチはメスに多い、感じです。
皆さんも観察してみてくださいね。
これは現在のペンギン館。
ご老体の両親ペアのために、マットが敷いてあります。
手前にいるのは、換羽中の白ちゃん。
少し向こうにいるのは、ムラサキ君。こんなふうにガラス扉の前でじっとしていることがよくあります。
扉の向こうは、玄関ホールみたいなところ。お散歩キングが集合して出番を待つ場所です。
じつは、母親イワトビは再婚しています。相方は目が見えなくなってしまい、プールで過ごすのは危険なのでバックヤード生活中だそうです。
その代わり、三角関係だったもう1羽のオスがバックヤードから戻り、ペアになりました。
高齢のペンギンが白内障になる例は、あちこちで聞きます。
他の鳥類では、白内障は起こるのでしょうか。もっと長寿の鳥、たとえばツルなどは、どうなのでしょう。
ペンギンの白内障予防法も見つかるといいですね。
ミナミイワトビのタマゴ。
もう何年も前の写真ですが、イワトビのタマゴがガラス際で見られるのは、珍しいのでは?
越前松島のミナミイワトビ、旧オウサマペンギン館ではここがお気に入り場所だったのです。
キングにフリッパーでアタマをはたかれても、のしのしとお気に入りマットの上を通られても、反撃しつつひたすら陣地を守っていました。
そして、巣台もここに作ってもらいました。
片方はガラス、両側は板で囲ってあるので、さすがにキングも入ってはこられませんでした。
イワトビは神経質だと聞きますが、こちら側から見ると無頓着という感じ。
無防備にタマゴなんか人目にさらして~。とられたらどないするねん。
とか、イワトビに言葉が通じたら、「あんた知らんのかいな、ガラスの向こうから手え出すヤツないで」と言われるでしょう。
きっと、「警戒すべきは背後のキング」で、「ガラス際は安全」なことを知っていたのです。
何しろキングは、タマゴがお好き。油断すると、子育て欲過剰な個体が別種のタマゴでも強奪しようとするそうですから。