今週の纏めのような感じで様々な事を挙げてみる。昨日は、日程を木曜日を金曜日と勘違いしていて、アルフレード・ブレンデルの演奏会をすっぽかしてしまった。クライスレリアーナとハイドンなどは、聴いて置くべきだった。今まで定期演奏会で、少なくとも彼のプログラムをニつほど聞き損なっている。
月曜日の統一の日のゴールデンタイムには、独第一放送で、ヒット映画「ピアニスト」が初TV放送された。この手の映画は、「シンドラースリスト」など非常に似通っているが、ここではポーランドの民兵や市民、レジスタンスなどが其れと無しに描かれていた所が面白い。それも、特に前者を責めるでもなくまた控えめに扱い、後者も共産主義者でも民族主義者でもなく描かれている。主人公のシュピールマンの原作自体がそうして故意に暈かしてあるのだろう。
ワルシャワピアノ五重奏団員として世界的成功を収めたピアニストは、アルテュール・シュナーベルにもフランツ・シュレッカーにも師事していて、後年はポーランドで娯楽音楽を多数ヒットさせている。こうして没後も、映画の成功のおかげで、その録音などが再発される。この作品のユダヤ人監督ポランスキーだけでなく、このようにポーランドを舞台に商業的に大成功している例が見られる。西側で成功するコネクションや秘訣があるようだ。
2006年バイロイト音楽祭のチケットの注文を毎年の如く郵送した。粗十年間は、毎年のように定員オーヴァーを理由に断られる為にである。毎年せっせと恋文を出さなければ、待ちリストの上位にはなれない。現監督で作曲家の孫であるヴォルフガング・ヴァーグナーの本を捲っていたら、左派党のユダヤ系ギジィー党首の父親で、当時東ドイツの文化大臣であったギジィーの名が出てきた。演出家ゲッツ・フリードリッヒを招聘するにあたり、師匠ヴァルター・フェルゼンシュタインの同意を得ながらも出国許可に制限をつけられたのである。
こうして1972年の「タンホイザー」新演出での政治的なスキャンダルへと発展するようだ。ナチスを想像させる服装や演出は、1960年代の「ミッション・イムポシブル」などのアメリカTV映画に多く見られるイメージでもある。それに重ねて合唱団の歌声に「団結しよう」と云うスローガンを読みとられる事となり、バイエルン州は助成金を打ち切ると殺気だった時代であった。
更に振り返って見ると [ 歴史・時事 ] / 2005-10-09 へと続く
参照:
ポストモダンの貸借対照表 [ 歴史・時事 ] / 2005-09-02
バイロイトの打ち水の涼しさ [生活・暦] / 2005-07-24
月曜日の統一の日のゴールデンタイムには、独第一放送で、ヒット映画「ピアニスト」が初TV放送された。この手の映画は、「シンドラースリスト」など非常に似通っているが、ここではポーランドの民兵や市民、レジスタンスなどが其れと無しに描かれていた所が面白い。それも、特に前者を責めるでもなくまた控えめに扱い、後者も共産主義者でも民族主義者でもなく描かれている。主人公のシュピールマンの原作自体がそうして故意に暈かしてあるのだろう。
ワルシャワピアノ五重奏団員として世界的成功を収めたピアニストは、アルテュール・シュナーベルにもフランツ・シュレッカーにも師事していて、後年はポーランドで娯楽音楽を多数ヒットさせている。こうして没後も、映画の成功のおかげで、その録音などが再発される。この作品のユダヤ人監督ポランスキーだけでなく、このようにポーランドを舞台に商業的に大成功している例が見られる。西側で成功するコネクションや秘訣があるようだ。
2006年バイロイト音楽祭のチケットの注文を毎年の如く郵送した。粗十年間は、毎年のように定員オーヴァーを理由に断られる為にである。毎年せっせと恋文を出さなければ、待ちリストの上位にはなれない。現監督で作曲家の孫であるヴォルフガング・ヴァーグナーの本を捲っていたら、左派党のユダヤ系ギジィー党首の父親で、当時東ドイツの文化大臣であったギジィーの名が出てきた。演出家ゲッツ・フリードリッヒを招聘するにあたり、師匠ヴァルター・フェルゼンシュタインの同意を得ながらも出国許可に制限をつけられたのである。
こうして1972年の「タンホイザー」新演出での政治的なスキャンダルへと発展するようだ。ナチスを想像させる服装や演出は、1960年代の「ミッション・イムポシブル」などのアメリカTV映画に多く見られるイメージでもある。それに重ねて合唱団の歌声に「団結しよう」と云うスローガンを読みとられる事となり、バイエルン州は助成金を打ち切ると殺気だった時代であった。
更に振り返って見ると [ 歴史・時事 ] / 2005-10-09 へと続く
参照:
ポストモダンの貸借対照表 [ 歴史・時事 ] / 2005-09-02
バイロイトの打ち水の涼しさ [生活・暦] / 2005-07-24