Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

こんな物は要らない

2005-10-26 | 生活
アレクサンダー広場周辺の風景は印象深い。フリードリッヒシュトラーセ駅を御茶ノ水や水道橋とすると、定めし池袋という感じだろうか。東ドイツにおいて最も典型的な広場であり、今でも特別な雰囲気を残している。

地方からの入植や共産主義による中央集権都市の象徴である中層アパート街も、外から覘く限り西側風に直されている。駅前ビルの感覚で地上階にはテナントが入り、日常の消費活動が行われている。その多くには、ハンバーガーやチキンの店などのアメリカナイズした店が並び、通常の欧州の土地にはありえない風景である。これは、社会のダイナミズムとして言い換える事の出来るものであるが、ベルリンに代表されるような都市化は、今や色褪せた現代と言われるものである。

こんな物は要らないとライプチッヒのご夫人が言っていた生活様式が、今やベルリンの失業者や労働者にこそ似合ったものになっている。ここでは、南ドイツの都市や旧東ドイツでは見られない物乞いが道に座り込む。これは、西ベルリン時代からの伝統的風景である。貧しく、自然の厳しい土地から人々が集まって大都市が形成された。

約束の夕飯には早いので、TV塔の足元に近くにあるカフェバーで、一杯引っかける。広いスペースにゆったりと止まり木などが並べてあって、労働者や若者が気楽に飲み食いする。アメリカ的な光景である。ベルリナーピルツナーやメックレン・シュヴァルツが美味い。軽く摘む心算の芋が皿一杯に溢れている。ベルリンでは、芋はふんだんに供される。

写真:ホロコースト記念碑から遠くアレクサンダー広場のTV塔を望む。



参照:駒落としから3D映像へ [ 雑感 ] / 2005-10-19
コメント (2)
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