2008年産二度目の試飲である。今年はペースが二月ほど遅い。それだけに楽しみでもある。ソーヴィニオン・ブランが出来上がったと知らせを受けて、ついでのリースリングのリッター瓶も試したのである。
その前に、ヴァイスブルグンダーを試す。酸味もシャープでありながらまだまだ酵母水を飲んでいるような感じである。勿論現時点では買えないが、素地としても今一つな感がある。
そして、リースリングを試すが、これがなかなか酸が硬い。2008年産は2007年産と異なり量は少ないが、最初から味が良く出ている。香味が強いという印象はこれも同じで、厳選してあるものは大変楽しみである。
ゲオルク・モスバッハーでは、昨年と違いこれをもっとも低価格なリースリングとしてブレンドしているという事で、自己栽培の葡萄が大分入っているようで、栽培地域もフォルストからヴァッヘンハイムへのシュネッペンフルークに含まれる所であるようだ。
価格は、5.4ユーロとなかなか微妙な価格設定である。アルコールは11,5%であるから結構嬉しい。流石に後味に苦味のような香味の糟と残糖感とまでは行かないヌレっとしたのどごしがあるが、これは人によれば全く気がつかないものであろう。正直、この程度のワインをレストランで出されれば感動して瓶で立て続けに飲み干してしまうに違いない。因みに当局の検査番号が001なのでこの醸造所の今年最初の瓶詰め商品という事になる。
そこで2007年ものはリースリングの話となるが、「キャビネットクラスで飲み頃のがないからね」とふると、「そんなことはない、例えばムーゼンハングなどは素晴らしい」と反論される。
なるほど、昨年のクリスマス前には「2007年は長持ちして何時までも上手い」と彼女に強調していたのは何を隠そう私なのである。それは今、どこぞの政治家のようにその前言を覆して、「谷だ」との給うから反感はきつい。
「そりゃ、殆ど晩摘みクラスの9ユーロの価格帯ならあるわな」と責めると、いよいよ剥きになって、「ヘアゴットザッカーも私はまだまだ新鮮でぴちぴちしていると思うわ」と少々過大に仰る。
「それなら飲ましてよ、残り少ないといっても」と試飲するがやはり今一つだ。2007年産は量があることで珍しく今でも多くのものが手に入る。それだけに2006年の過熟成と早い熟れとは状況は著しく異なるが、比較的早めに収穫されたキャビネット以下の売れ筋には皆関心があるのだろう。恐らく海外市場ではこうしたものがかなり出て来るに違いない。
という事で、あまりにワインの熟成や寿命を見つめるお客さんはありがた迷惑に違いないだろう。つまり次の山では、幾らかの熟成感が漂うに違いなく、しかしキャビネット以下の商品は益々二年以内の消費を考えるようになってきており、高級ワイン醸造所はさらに上位の商品へと比重を移して行く必要がある事は公然なのである。だから、こうした指摘は、「個人の好みでしょ」と言われても「それは違う」と釘を指すことが大切なのである。要は高級商品を買えという事になる。批評などは、批評されるものにとっても真っ当な批判でなければいけない。さもなくば効果をもたない。決して弾劾して喝采を浴びて自己正当化したり、迎合して飲まれてしまうことではないのである。それをジャーナリズムと呼ぶ。
さて、お目当てのソーヴィニオン・ブランが、「どう思うか凄く興味があるわ」とグラスに注がれる。先ず香りが2006年のそれを髣髴するセイヨウスグリの香りの強さにもまして更なるトロピカルなフルーツやマルメロなどの黄色系の香りに満たされる。
そして、2006年とは比較にならない透明な酸で、2007年の糖が強い重さも皆無なのである。生き生きした酸から夏前の清涼にも楽しめ、恐らく2007年産を今年の正月に飲んだように熟成も楽しめるに違いない。
現在の樽番号は004なので、この第一の樽と第二の樽を狙っているが、この夏前にも楽しめ後にも楽しめる素晴らしいワインを上手く手に入れれるかどうか。
その前に、ヴァイスブルグンダーを試す。酸味もシャープでありながらまだまだ酵母水を飲んでいるような感じである。勿論現時点では買えないが、素地としても今一つな感がある。
そして、リースリングを試すが、これがなかなか酸が硬い。2008年産は2007年産と異なり量は少ないが、最初から味が良く出ている。香味が強いという印象はこれも同じで、厳選してあるものは大変楽しみである。
ゲオルク・モスバッハーでは、昨年と違いこれをもっとも低価格なリースリングとしてブレンドしているという事で、自己栽培の葡萄が大分入っているようで、栽培地域もフォルストからヴァッヘンハイムへのシュネッペンフルークに含まれる所であるようだ。
価格は、5.4ユーロとなかなか微妙な価格設定である。アルコールは11,5%であるから結構嬉しい。流石に後味に苦味のような香味の糟と残糖感とまでは行かないヌレっとしたのどごしがあるが、これは人によれば全く気がつかないものであろう。正直、この程度のワインをレストランで出されれば感動して瓶で立て続けに飲み干してしまうに違いない。因みに当局の検査番号が001なのでこの醸造所の今年最初の瓶詰め商品という事になる。
そこで2007年ものはリースリングの話となるが、「キャビネットクラスで飲み頃のがないからね」とふると、「そんなことはない、例えばムーゼンハングなどは素晴らしい」と反論される。
なるほど、昨年のクリスマス前には「2007年は長持ちして何時までも上手い」と彼女に強調していたのは何を隠そう私なのである。それは今、どこぞの政治家のようにその前言を覆して、「谷だ」との給うから反感はきつい。
「そりゃ、殆ど晩摘みクラスの9ユーロの価格帯ならあるわな」と責めると、いよいよ剥きになって、「ヘアゴットザッカーも私はまだまだ新鮮でぴちぴちしていると思うわ」と少々過大に仰る。
「それなら飲ましてよ、残り少ないといっても」と試飲するがやはり今一つだ。2007年産は量があることで珍しく今でも多くのものが手に入る。それだけに2006年の過熟成と早い熟れとは状況は著しく異なるが、比較的早めに収穫されたキャビネット以下の売れ筋には皆関心があるのだろう。恐らく海外市場ではこうしたものがかなり出て来るに違いない。
という事で、あまりにワインの熟成や寿命を見つめるお客さんはありがた迷惑に違いないだろう。つまり次の山では、幾らかの熟成感が漂うに違いなく、しかしキャビネット以下の商品は益々二年以内の消費を考えるようになってきており、高級ワイン醸造所はさらに上位の商品へと比重を移して行く必要がある事は公然なのである。だから、こうした指摘は、「個人の好みでしょ」と言われても「それは違う」と釘を指すことが大切なのである。要は高級商品を買えという事になる。批評などは、批評されるものにとっても真っ当な批判でなければいけない。さもなくば効果をもたない。決して弾劾して喝采を浴びて自己正当化したり、迎合して飲まれてしまうことではないのである。それをジャーナリズムと呼ぶ。
さて、お目当てのソーヴィニオン・ブランが、「どう思うか凄く興味があるわ」とグラスに注がれる。先ず香りが2006年のそれを髣髴するセイヨウスグリの香りの強さにもまして更なるトロピカルなフルーツやマルメロなどの黄色系の香りに満たされる。
そして、2006年とは比較にならない透明な酸で、2007年の糖が強い重さも皆無なのである。生き生きした酸から夏前の清涼にも楽しめ、恐らく2007年産を今年の正月に飲んだように熟成も楽しめるに違いない。
現在の樽番号は004なので、この第一の樽と第二の樽を狙っているが、この夏前にも楽しめ後にも楽しめる素晴らしいワインを上手く手に入れれるかどうか。