昨晩も夕飯時には夏時間への切り替えを祝して九時間前から一時間時間を遅らせて早めに晩酌を始めた、今日は今日で昼から一杯飲む所存である。今頃デュッセルドルフではプロヴァインと呼ばれる新春のワイン博覧会が開かれると思うと落ち着かない。
今までに試した数少ない2008年産リースリングを一望しておいて、上の博覧会で出るような講評の先を越して起きたいと思う。先言ったものが勝ちである。
今週飲んだのはフォン・ブール醸造所の現行のラーゲンヴァイン所謂キャビネットクラスから、ヘアゴットザッカー、ムーゼンハング、キーセルベルク、モイスヘーレに半辛口のラインヘーレである。
既に試していたリッターヴァイン二種とグーツヴァインと呼ばれるものと同じ傾向とは言いながら、更に細かな印象が得られた。
ヘアゴットザッカーは昨年のものと比べると既に出来上がっていて、その色の濃さと芯のある飲み心地は昨年のものよりも優れているが、酸の量感は決して万人向きとは言えない。数値的には8.7グラムほどのようだが、食道に沁みる人もいるだろう。くれぐれも平素の食生活に心がけて潰瘍気味の生活はしたくないものである。こうした美味いリースリングが愉しめなくなるだけでも悲劇であろう。総合的には、昨年の繊細さに対して今年のものは風味の良さといえようか。
ムーゼンハングは更に酸が良く効いて柑橘類を食するほどの豪快な味を愉しめる。全くの健康飲料に違いない。それでも決してこの斜面上部にある地所にありがちな薄っぺらさは皆無で、昨年は隣り合う地所であるウンゲホイヤーのミネラルが感じられたのが、今年は同じように隣り合うペッヒシュタインのミネラルが感じられるからこれまた不思議な自然現象なのである。
キーセルベルクは昨年に比べて出来上がるのが遅いようでまだ飲み頃になっていな独特のミネラルの旨味が酸とバランスを強く取ってくる可能性への予感があって、2007年産よりも期待出来る。もしかすると今年はバッサーマンヨルダンのそれといい勝負をしてくるかもしれない。
モイスヘーレは、先週バッサーマンヨルダンにてこの地所のワインのファンを見つけたが、これまたじっくりと砥石のようなザラットしたミネラル質が美味く出ていて昨年より美味い。
ラインヘーレは、酸の量感とバランスを取るかのような糖が丁度飲み易い感じに仕上げてあって、リッターヴァインのそれで感じたような均衡が取れた半辛口で申し分はない。
総じて論ずると、2008年産のリースリングは、酸の量感が多い分、バランスの秀逸差が要求されるのではないかと思われる。つまり、嘗てのドイツワイン法で言う遅摘みの糖比重が高く且つ葡萄が健康であれば2007年産以上の偉大なグランクリュも出来上がるかも知れないと言う予測である。実際には決して容易ではない収穫の秋であったので、地所や手間のかけ方によって差が途轍もなく出てくる年度である。
2007年は経年変化さえ見込むことが出来れば容易に選択購入出来たが、2008年は可也の見識がそこで活かされるだろう。2007年産の酸ほど鋭くはないが量感がある分新鮮さは保たれるだろうが、分離したような谷を迎える可能性もあるだろうか。
極辛口の糖を落とした作り手であるレーブホルツ氏が「心配」しているほどに酸が強いので、バランスと熟成を美味く進められるワインを作る醸造所には期待出来る。その反面、とても素晴らしい軽めながら芯のあるリースリングを余所より早めに出したフォン・ブール醸造所は、今年本格的に評価批評されるかも知れない。少なくとも、評価本などがあれやこれやと試飲する秋においては大変高品質のリースリングを提供しているに違いない。
このヘアゴットザッカー(AP.Nr.6095)は殆ど漬物臭い味とパイナップル系の味まで出して、昨年の桃系とは異なる濃くとその発展が期待出来る。価格9ユーロはこれまた2007年産のクリストマンのオルツヴァイン・ギメルディンゲンより安く同じように美味い。
先週、フォンバッサーマン醸造所で行なっていたシャンパーナー方式の瓶の回転を録画したものを貼っておこう。今や高級ゼクトはこれぐらいしないと金を取れない。それが伝統と名前で量販されている本場ものとの相違である。
参照:
定まった天の配剤の絶妙 2009-03-24 | 試飲百景
ライム香の清涼感と黒胡椒 2009-03-02 | 試飲百景
デニ ポミエ シャブリ クロワ オー モワンヌ 2005 (ワイン大好き~ラブワインな日々~)
今までに試した数少ない2008年産リースリングを一望しておいて、上の博覧会で出るような講評の先を越して起きたいと思う。先言ったものが勝ちである。
今週飲んだのはフォン・ブール醸造所の現行のラーゲンヴァイン所謂キャビネットクラスから、ヘアゴットザッカー、ムーゼンハング、キーセルベルク、モイスヘーレに半辛口のラインヘーレである。
既に試していたリッターヴァイン二種とグーツヴァインと呼ばれるものと同じ傾向とは言いながら、更に細かな印象が得られた。
ヘアゴットザッカーは昨年のものと比べると既に出来上がっていて、その色の濃さと芯のある飲み心地は昨年のものよりも優れているが、酸の量感は決して万人向きとは言えない。数値的には8.7グラムほどのようだが、食道に沁みる人もいるだろう。くれぐれも平素の食生活に心がけて潰瘍気味の生活はしたくないものである。こうした美味いリースリングが愉しめなくなるだけでも悲劇であろう。総合的には、昨年の繊細さに対して今年のものは風味の良さといえようか。
ムーゼンハングは更に酸が良く効いて柑橘類を食するほどの豪快な味を愉しめる。全くの健康飲料に違いない。それでも決してこの斜面上部にある地所にありがちな薄っぺらさは皆無で、昨年は隣り合う地所であるウンゲホイヤーのミネラルが感じられたのが、今年は同じように隣り合うペッヒシュタインのミネラルが感じられるからこれまた不思議な自然現象なのである。
キーセルベルクは昨年に比べて出来上がるのが遅いようでまだ飲み頃になっていな独特のミネラルの旨味が酸とバランスを強く取ってくる可能性への予感があって、2007年産よりも期待出来る。もしかすると今年はバッサーマンヨルダンのそれといい勝負をしてくるかもしれない。
モイスヘーレは、先週バッサーマンヨルダンにてこの地所のワインのファンを見つけたが、これまたじっくりと砥石のようなザラットしたミネラル質が美味く出ていて昨年より美味い。
ラインヘーレは、酸の量感とバランスを取るかのような糖が丁度飲み易い感じに仕上げてあって、リッターヴァインのそれで感じたような均衡が取れた半辛口で申し分はない。
総じて論ずると、2008年産のリースリングは、酸の量感が多い分、バランスの秀逸差が要求されるのではないかと思われる。つまり、嘗てのドイツワイン法で言う遅摘みの糖比重が高く且つ葡萄が健康であれば2007年産以上の偉大なグランクリュも出来上がるかも知れないと言う予測である。実際には決して容易ではない収穫の秋であったので、地所や手間のかけ方によって差が途轍もなく出てくる年度である。
2007年は経年変化さえ見込むことが出来れば容易に選択購入出来たが、2008年は可也の見識がそこで活かされるだろう。2007年産の酸ほど鋭くはないが量感がある分新鮮さは保たれるだろうが、分離したような谷を迎える可能性もあるだろうか。
極辛口の糖を落とした作り手であるレーブホルツ氏が「心配」しているほどに酸が強いので、バランスと熟成を美味く進められるワインを作る醸造所には期待出来る。その反面、とても素晴らしい軽めながら芯のあるリースリングを余所より早めに出したフォン・ブール醸造所は、今年本格的に評価批評されるかも知れない。少なくとも、評価本などがあれやこれやと試飲する秋においては大変高品質のリースリングを提供しているに違いない。
このヘアゴットザッカー(AP.Nr.6095)は殆ど漬物臭い味とパイナップル系の味まで出して、昨年の桃系とは異なる濃くとその発展が期待出来る。価格9ユーロはこれまた2007年産のクリストマンのオルツヴァイン・ギメルディンゲンより安く同じように美味い。
先週、フォンバッサーマン醸造所で行なっていたシャンパーナー方式の瓶の回転を録画したものを貼っておこう。今や高級ゼクトはこれぐらいしないと金を取れない。それが伝統と名前で量販されている本場ものとの相違である。
参照:
定まった天の配剤の絶妙 2009-03-24 | 試飲百景
ライム香の清涼感と黒胡椒 2009-03-02 | 試飲百景
デニ ポミエ シャブリ クロワ オー モワンヌ 2005 (ワイン大好き~ラブワインな日々~)