Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

口煩く煎茶を吟味する

2009-03-27 | 雑感
緑家さんに進物として頂いたなかで、残っているのはお茶だけである。期限切れにそれを愉しんでいる。

京都寺町の一保堂の煎茶である。実は、この老舗のお茶は抹茶以外自分では買わない。理由はいとも簡単で、濃くがある反面味が直ぐに出て仕舞って、二杯目を愉しめないからである。だから、価格も高めで一杯目しか愉しめないとなると大変割高になり、尚且つ濃くがあり過ぎるのである。一袋目は既に一月には飲み干したがそうした傾向が強く、味が強く出る割にあまり愉しめないと言う傾向が再確認された。

更にそれが玉露となるとワインで言えば遅摘みで更に濃くなる。案の定最初の口当たりは甘く、抹茶風の味付けが苦になったが、その葉っぱに多く茎が混じっている「雁ヶ音」所謂かりがねと呼ばれるもので、それが玉露でありながら清涼感を与えているようで思いがけず良かった。

上のような特徴はある意味宇治茶の特徴であるのかも知れないが、その賞味期限の短さと共に、それがここの御茶よりもより清涼感の高い福寿園を用命している理由である。それでも昨年購入した抹茶は悪くはなかったが、最も安価な煎茶の「桃山」と呼ばれるものは流石に旨味が無く飲み飽きた。その上の「銀閣」と呼ばれるものでないと満足出来なくなってきたのも事実で、結局価格もどこも同じぐらいのものとなる。

これもリースリングと同じで、好みの差異とは別に、その新鮮さや濃くと傾向は違えども価値は良く似ていると言う事になるのだろう。

興味深いのはやはりその好みで、ワインにおいても後味の良さを追う者はお茶においてもどうしてもそれが気になるのである。同じようなものにお菓子や果物の甘さもあるだろう。

別な言い方をすれば、ワインを云々言うならやはりお茶についてはなかなか口煩いと言う事になるだろう。



参照:
緑茶に想う影響する土地 2007-10-17 | 雑感
煎茶で深い眠りに落ちろ 2008-06-23 | 女
たとえ試飲が出来なくとも 2008-07-22 | 試飲百景
世界を支配する秩序感 2008-04-22 | アウトドーア・環境
嗜好品のエキス 2004-11-16 | 料理
コメント (2)
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